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議会中継
  


平成23年度 総務企画委員会

 第10回委員会 (2月9日)
出席委員 【総務企画委員会】
岡野孝男委員長,山本進副委員長,池田正文委員,小松豊正委員,谷田川泰委員
市執行部 【市長室】
理事兼市長室長(佐々木敏夫),副参事政策調査員(加藤乃利明)
議会事務局 庶務議事課係長(神谷一美)


岡野委員長)ただいまから,総務企画委員会を開会いたします。本日の調査は,いしおかの魅力創造事業いしおかオリジナルスイーツの創造であります。次に,本日の調査にあたり説明員として出席を求めた者の職氏名は,市長室長 佐々木君,副参事政策調査員 加藤君,以上でございます。 これより議事に入ります。 いしおかの魅力創造事業いしおかオリジナルスイーツの創造を議題といたします。本件について執行部から説明を求めます。なお,発言は挙手によりこれを許します。

理事兼市長室長)今回,ご説明いたしますのは,いしおかの魅力創造事業「いしおかスイーツ創造事業」でございます。事業内容に入ります前に,この事業の取り組みのきっかけといいますか,背景について,少しお時間をいただきまして説明させていただきたいと思います。先日,新聞各紙で県人口が,昨年の1月1日と比較して1万4,444人減となり295万4,126人となったという報道がされたところです。この減少傾向は,8年連続であって,減少数は記録が残る1965年以降,最多となったということです。その減少となった1万4,444人の内訳はといいますと,出生数から死亡数を引いた自然動態が6,435人,転入者数から転出者を引いた社会動態が7,991人ということでした。当市におきましても,昨年比で820人が1年間で減少しております。うち外国人が92人ですので,日本人としては,728人が1年間で減ったということになります。その728人のうち,自然動態が338人,社会動態が390人という状況です。ご案内のとおり,人口減少時代にあって,自治体を支える力というものは,そこに住む人,そこを訪れる人であって,自治体間競争において,定住人口,交流人口の増減というものが,大きな課題となってくるわけです。今回,社会動態が自然動態よりも多かったということは,原因の一つとして,都市の魅力というものも左右するのではないかと考えております。この状況を大きな課題として捉え,従来の経済成長に対する期待感や人口増加の前提から脱し,成熟した社会・経済の構築を行なうことが必要となってまいります。市域では,コーホート要因法によりますと,今後10年間で総人口が約5,000人減少し2020年頃には,7万5,000人となるといった推計がでております。また,人口構造においても2010年現在において,老年人口が年少人口の2倍になるという結果ですので,今後の生産人口の減少というものも非常に大きな課題となってくるわけです。その時に都市としてどのようなパワーを持ち得るか,市民一人ひとりがどのような質の生活を送ることができるのかを,今見定めて対策を立てる必要があるわけです。現在,国内外の多くの都市で,その都市が抱える多様な課題を克服するために,様々な切り口で取り組みが進められております。それは,ハードの面ばかりではなく,例えば,文化・芸術の持つ創造性を都市の活性化に結びつけたり,観光収入などによって,見事な変貌を遂げた都市もございます。そういう成熟社会における豊かさの,一つのありようとして,私たちは地域特性の持つ創造性に注目し調査研究を重ねてきたところです。いかに石岡に興味を持ってもらい,「住んでみたい」とか「行ってみたい」とか,地域の魅力を発信することが重要であると位置づけたところです。先ほども申し上げましたが,全国各地で,地域の魅力を発信するため,さまざまな取り組みがなされておりますが,当市といたしましては,地場産の特産物を使った地域の魅力づくりを行い,自治体間競争に打ち勝つための一手段として,今回,事業化を図っていきたいと考えております。事業内容は,事業名からもご推察いただけるものと思いますが,当市は多くの他に誇れる果実・野菜が豊富な地域でございます。それらに付加価値をつけ,いしおかのスイーツとして魅力を発信する,その製作は地元の菓子店が,有名なパティシエの指導のもとつくりあげる,そして,その材料は地域の生産者が提供するといった,原材料である果実や農産物の生産者,そして製造する市内の菓子業者を巻き込みながら,地域の活性化を図るとともに,石岡の魅力を発信し,「石岡を好きになってもらう」といった取り組みを始めることによって,市民の皆様の帰属性,誇りというものを持っていただき,定住人口の減少に歯止めをかけ,一方で,交流人口の増を図っていきたいという目的のもと,24年度新規事業として取り組みたいと考えております。なお,事業内容につきましては,担当副参事の方から説明いたしますので,よろしくお願い申し上げます。

副参事政策調査員)それではお手元の資料に基づきまして説明させていただきます,まず1ページをお開きください。事業名はいしおかの魅力創造事業「いしおかオリジナルスイーツの創造」でございます。まず目的でございますが,当市のバラエティー豊かで良質な農産物等の食材を使い,その良さを最大限に活かして石岡オリジナルのスイーツを創作,製造,販売することにより,放射能汚染問題による風評被害等に見舞われている農産物等のイメージアップを図るとともに,スイーツをキーワードとした取り組みによる地域の活性化を目指すというものでございます。これは簡単に申しますと石岡のおいしい果物を使って,おいしいスイーツを作り,農産物の新たな市場開拓を含めて市のイメージアップを図ろうというものでございまして,当然,事業推進に当たりましては,事業担当,関係部署ということで,経済部及びJAであるとか,市にある菓子組合,こちらの協力も不可欠であると考えております。ここで農産物等やスイーツの現状と課題を申し上げますと,まず農産物等でございますが,議員の皆様ご承知のとおり,本市は肥沃な水田地帯と温暖な気候,そして広大な農地に恵まれまして,大都市近郊という優位性を活かしながら,米,野菜,果樹など幅広い農業生産が行われております。特に果樹は,「みかん,甘柿の北限,リンゴの南限」と言われておりまして両方取れるということで,品目もバラエティー豊かでございます。一方,課題といたしまして,素材としてのポテンシャルは非常に高いものの,例えば加工品として,更に付加価値を付けて販売するなど,果物に関して言えばそのものの販売だけではない売り方の工夫が求められておるのではないかということでございます。また,市内のスイーツ事情と申しますか,そういったものについて申し上げます。市内には,チェーン店を含めまして20店を超える菓子店がございます。その中で8割が和菓子がメインの店舗でございます。組織といたしましては,先ほど申し上げました石岡菓子組合がございまして,市内では18店舗が加盟しております。その他,県レベルの組織といたしまして茨城県洋菓子協会がございまして,市内では3店舗が加盟している現状がございます。また,原材料の調達,こちらもちょっと聞き取り調査等をいたしましたら,経費等の関係もございますけれども,地元の食材を使っている店舗が意外に少ないというのが現状でございます。次に,これらを実現していくための事業戦略といたしまして,最初に農産物等の素材につきまして二点ほどあげてございます。一点目は加工品用果実等の調達ということで,これは市場に出荷できない「キズもの」などの品物を加工用として安価に集荷して菓子店等に卸すシステムを作れないかということでございます。二点目としては,果実等のブランド化ということで,今も取り組みは一部進んでらっしゃると思うんですけれども,経済部等と連携しまして,食の安全,安心に配慮した,例えば有機栽培であるとか無農薬,減農薬栽培の推進,あと例えば,適切な摘果と言いますか,身を少なくするような取り組みなどによるおいしさの追及,そういったことによりましてブランド果実等の開発,こちらも推進していければということでございます。次の2ページをご覧いただきたいと思います。二点目といたしまして,石岡オリジナルスイーツの創作でございます。世界的に有名なパティシエ,菓子職人のことでございますが,辻口博啓氏の監修をいただきまして,辻口パティシエにより当市の農産物等を活かしたオリジナルスイーツのレシピの提供を受けまして,試作品を作り,市内の菓子店とともに石岡のオリジナルスイーツを創作するというものでございます。またスイーツの試作等に関しましては,適宜,辻口パティシエからの技術指導を受ける予定でございます。世界的なパティシエでございます辻口氏の監修を得て,この事業を進めていくということは,戦略の上でも最も重要な部分でございまして,強いインパクトのあるものと考えておりまして,市外のみならず県外にまで石岡の魅力をアピールしていけることが期待できる要素であると考えております。また辻口氏に関しましては,下記に経歴等を掲載させていただいております。クープ・ド・モンドをはじめとした世界大会に日本代表として出場し,数々の優勝経験をお持ちでございます。また東京自由が丘,こちらに最初に出したお店なんですが,モンサンクレールというお店をはじめとしまして,コンセプトの異なる12ブランドを展開してございます。「スイーツで人々に笑顔を」というのをモットーに,各店舗の製造,運営のほか,企業とのコラボレーションやプロデュース,講演や著書出版などでご活躍でございます。また食育や教育などにも強い関心をお持ちで,スイーツ文化の更なる発展と向上に力を注いでいらっしゃいます。そこでなぜ辻口氏なのかというところでございますが,最初のきっかけといたしまして,テレビの番組で当市を訪れていただきまして,当市の果物等の食材でスイーツを作っていただいたのがきっかけでございまして,次の3ページをご覧いただければと思います。こちらはこれまでの経過を簡単にまとめたものでございます。先ほど申し上げましたテレビ番組というのが,平成22年11月に放送された,NHK「キッチンが走る」でございまして,資料のインデックス1番のページがそのときの内容でございます。これをご覧いただきますとちょっと下に今回作った料理と食材の入手方法が書いてありますが,5品ほど作っていただきまして,それに使った食材が7種類でございます。その後,昨年の5月ごろ,市長の知り合いのNHK関係者の方を通じまして,辻口氏を紹介していただきました。そして6月から8月にかけましては,雑誌「ぴあ」の特別号の被災地支援企画がございまして,声をかけていただきまして市内のブルーベリーとヨーグルトを使ったスイーツを開発していただきまして,先ほど申しまして自由が丘のモンサンクレールの方で販売していただいた次第でございます。そのときの資料がインデックス2番にございます。このミルティーユというのが作っていただいたもので,ブルーベリーとヨーグルトが石岡の素材でして,ちなみにそのときに持って行きましたバラも一緒に載せていただきました。これも市内のバラでございます。そして8月に市長と面会しましていろいろな話の中で一度石岡市を案内してほしいということになりまして,10月に石岡に来ていただきまして,ここに書いてありますような施設をご覧いただいた次第でございます。そして今年に入りまして1月11日に市長と辻口氏が対談を行いまして,その資料がインデックス3番になります。こちらは辻口氏の会社のホームページで公開中でございまして,市といたしましても3月1日号の広報いしおかに同様の内容を掲載予定でございます。資料に関しましての説明は以上です。

岡野委員長)以上で説明は終わりました。本件について,ご質問等がありましたら挙手によりお願いいたします。

池田委員)今回,市長の肝いりの事業ということでいしおかの魅力創造事業,実際にはいしおかオリジナルスイーツの創造ということで大変魅力ある事業だと思います。そういった中でも予算の裏付けでありますとか,実際は実行委員会を組織するということですが,その辺の予算立てにつきまして今現在分かる範囲で結構ですので明らかにしていただければと思います。

副参事政策調査員)事業費に関しましてですが,予算の内示の前に具体的な金額を申し上げることは今の段階では差し控えたいと思いますが,辻口氏は先ほどもご説明したとおり,菓子の世界大会で優勝するなど世界レベルでございますので,その方にレシピを提供いただきまして直接指導を受けるということができるということは,一般的な金額と比較しますとかなり高いイメージになるかと思います。

池田委員)仄聞するところによりますと,数千万単位の金額が囁かれているところでありまして,当然世界的にも著名な方でありますのでそれに見合ったものも期待できるものと思いますけれど,これにつきましては,今後予算が出てくる段階でもう一度お伺いしたいと思います。

小松委員)私もいろんな場に積極的に参加してまちおこしとかこういう関係のものを学んで考えたりしてるわけですけれど,確かに石岡の場合には,非常に元気なのはお菓子類,昔からある和菓子が非常に評判が良くて,みんなお土産に持って行って,お店自身も活発にやっているということで,旧市街地を考えてもがんばりがよく分かるわけですけれども,今お話を聞いて非常にいいものだと思いますけれど,理解できなかったところがいくつかあるので質問していいですか。市内のスイーツは一生懸命伝統的にやられているわけですけれど,原材料の調達に関して地元の食材を使っているのが意外と少ないというのはどういうことでこうなるのか。地元の食材を使った方が安く,臨機応変にできると思うんですが,どういうふうになっているのか分かりませんでした。

副参事政策調査員)私も意外だったんですが,使う側,菓子店側にとっては,例えば栗を例をとってみると,素材そのものを持ってきてもらっても非常に使いにくいんだそうです。栗をむいて加工してすぐスイーツに使えるような状態で納品してもらえる業者から取り入れやすいということで,お店の中には地元のものにこだわって使い始めた方がいらっしゃるんですが,最終的には各農家とのやり取りで,農家さんも直接市場に出したほうが楽だということもあって,細かく納品してもらうためにはやり取りがうまくいかなくなってしまう例があるみたいです。それで結局使わなくなってしまうというお話しがございました。一つの例でございますが,素材としてのものを一次加工して,お菓子屋さんが使いやすい形にしてあげることが市内の地元産の消費につながるやりかたかなという気がしております。

小松委員)そういうことだというふうに認識しますと,例えばいま栗の例を出されましたけれど,栗は日本でこの辺が一番多いんですよね。例えば地元の栗を使わないという場合は,どういうところからというふうに考えればいいのですか。

副参事政策調査員)一例で申しますと,四国辺りの業者から納入しているんだというお店がございまして,そこはどこから加工したものを取り入れているのかと申しますと,やはり中国だったりというお話です。人件費も安いところで加工したものを一度そういうところを通じて供給すると値段もお手ごろですぐ使いやすい素材が送られてくるということでございます。それが全部だとは確認できませんが,一例でございます。

小松委員)話を聞けば聞くほど,我々の見ているところに栗がいっぱいあるわけなので,そういうところから使いやすいようにその中間を地元でやれば,それだけ雇用とか・・・,みんなが得するみたいな工夫こそ,JAや農家も自分のところで取れたものが,せっかくそういうものを石岡で立ち上げるなら,そこで使ってもらうようになれば,安定して使ってもらえるところに出せるので,価格も安定するというか,そういうふうにぜひやっていただいて,中国から持ってきて加工してこちらで使うのでは,それ自身が市民から批判されるみたいになることもあるので,努力すべきところだと思うんです。これは栗だけでなくてすべてに言えることではないかと思うので,できるだけ石岡でできた,茨城でできた農産物は,このスイーツ事業に活かされるようにすることが大事ではないかと思いますが,いかがお考えですか。

理事兼市長室長)ご指摘のとおりだと思います。あくまでも石岡のオリジナルにこだわって石岡の地域特性を発信していくという方針でございますので,JA関係者また生産者の方々と非公式ではございますけれどもお話をさせていただいております。そのシステムがどう構築されるかはまだはっきりは申し上げれませんが,そういった取り組みで進んでいきたいと考えております。

小松委員)もう一つ考えたほうがいいと思うのは,フルーツを使った甘いものというイメージと今ある和菓子の現在の業者との関係が競合しないようにと言いますか,お互いによくなるといいますか,いま和菓子を一生懸命作っている方々にプラス,スイーツの工夫が付いて,よりよくなるという感じの研究も必要ではないかと思うんですが,甘いものができて逆に和菓子が売れなくなったというのではうまくないので,そういうことも大事ではないかと思いますが,いかがですか。

副参事政策調査員)仰るとおりでして,例えば今のスイーツ市場という一つのパイが同じでそれを奪い合うかたち,また市がこういったプロジェクトをしてその一部を奪い取ってしまうようなことはもちろん適切ではないので,先程申したとおり市内,県外に働きかけて,石岡に人がいっぱい来ていただくための一つの仕組みとしてパイ自体を大きくしていきたいと思っております。

小松委員)もう一つ関連して聞きたいんですが,石岡は日本酒が有名なんですよね。白鹿とかね。それはものすごく歴史があったんだけれども最近は酒蔵なんかものすごくいっぱいあったんですが,会社も統一されて作っているわけなんですけれども,それから野菜とか果物を使った果実酒とか,そういったものは石岡はどうなんでしょうか。

副参事政策調査員)果実酒に関しましては,市内業者の方で一部取り組んでいる事例がございます。具体的には,白菊酒造さんで何品かお出ししているということでございます。

 〔「どういうものかは」と呼ぶ者あり〕

副参事政策調査員)品物自体は分かりませんが,柑橘系のものを作ってらっしゃると思います。

小松委員)なぜそういうことを言うかというと,私は福島の生まれで,桃の産地なんです。林檎とか。ものすごくいいものができるんですね。これが売れているわけなんです。それでここで言えば何なのかなと考えたわけなんです。果物でできるのはミカンなどもあるのか分かりませんが・・・。皆さんはご存じだと思いますが,「まちバル」という言葉があるわけです。「バル」というのはBAR,バーという意味です。つまりお酒を飲むことです。これは一つの券が300円なんです。300円の券で買うと1品と1回お酒が飲めるということで,みんながまちを散策しながら飲み歩いて,若い方が参加するというんです。だから発想としてそういう果実酒やお菓子なんかがあると,こういうことをやると新規のお客さんが増えるということなので・・・。石岡の場合は歴史的なものを結び付けて,それとお酒とお菓子でまちの活性化につなげるという研究もぜひやっていただいて・・・。こういうお菓子作りもいいと思うんですけれど,まちの活性化を望んでいる皆さんがいろんな創意工夫を出されるような展開も必要だと思います。行政側でも議会側でも研究したり視察したりしてやっていくことが,市民も望んでいるのではないかと思うんでうが,いかがお考えですか。

理事兼市長室長)先ほど石岡の醸造関係についてご指摘がございましたけれども,今回,スイーツ関係で石岡市の地域促成ということで辻口氏へ石岡市のお酒も素材として提供してございます。非公式ですが,そのときお話をいただきましたのは,大吟醸の酒粕でチョコレートを作りたいというお話もいただいております。それが現実になるかどうかはまだですが,チョコレートと大吟醸の酒粕を使ってティラミスのようなお菓子ができるといったような発想はいただいております。現時点では果実を主体に考えておりますけれども,将来的にそういったものも石岡市の素材として,スイーツに代わるものということで考えております。それから先程ありました飲み歩きに関しましては,過日,中心市街地活性化対策室の方で,石岡市内でも手掛けた事業だと認識してございますので,今後,一緒になって発展させていきたいと考えております。

山本副委員長)資料の2ページにあります実行委員会の設置は,先ほど池田委員から質問のあった予算と関連があると思いますけれど,いつごろ設置を考えてらっしゃいますか。

副参事政策調査員)新年度早々に,4月中に立ちあげてまいりたいと思っております。

山本副委員長)冒頭の説明にあった石岡の地域の魅力づくりと魅力の発信ということで,定住人口の増加も目指していると,さらに加えて菓子組合構成員の人たちとの競合を避けて,石岡のスイーツのマーケット拡大につなげるという目的は素晴らしいと思いますけれど,やはり何といってもこの辻口パティシエの力を借りてレシピ導入ということになると,予算の問題が掛かってくると思いますので,その辺の具体的な姿が見えたときに委員会に説明をいただく機会を考えていただければと考えております。

谷田川委員)いま話を聞いている中で,確かに有名な方のスイーツづくりというのはいいとは思います。しかし,この事業戦略の中で八郷地区,石岡地区にはかなりの農産物があると,そういうものの中で市場に出荷できないキズもの等を加工して安価に菓子店に卸すシステムを構築するというふうに謳ってありますけれども,現実問題として,今,出荷組合なり個人で出荷している人が,例えばA品,B品というような区別をつけて市内の業者が買い取るにしても,先ほどのネックとなっているのは一次加工がされていないということで,即座に使えないということです。そうすると一次加工業的なものをやってくれる人を探さなくてはならない。そういうことをやってくれる人というのは,採算が必要なんです。安いものをただでやるようなシステムはまずとらないと思うんです。それには大量にものが売れないと,2級品,3級品というのは大量にものが売れないとなかなか成功させるのは難しいのではないかと。例えば,有機栽培とか,無農薬とか減農薬栽培をしている人は,無農薬ということ自体が付加価値なんです。これをやるのには3年や5年はかかるんです。その人たちからまず商品をもらうということは,いくらキズものであろうが,その人たちは価格をものすごく安くして売りたいとは思わないはずなんです。なぜ私たちが付加価値を付けた商品を提供するのにこんなに安いんだとかという問題が発生するのではないかと思うんです。作る人がいて,余っているから買ってあげるというような感覚で集めようとしては大失敗ではないかと思うんです。その辺の対策はどのように取るつもりでいるのかお伺いしたと思いと思います。

副参事政策調査員)事業の採算性はもちろんベースに考えて,市場として成立するための条件としては,それがないと長続きしないのは間違いないところでございます。それも含めてシステムを検討し,一つの流れが構築できればというお話なんですが,一例としてお名前を出して恐縮ですが,現状として,柿を例にとってみると,売店で買ったものにプラスしてお土産としてただでくれるものがございます。それは売り物にならないけれど味は一緒だというお話をされる場合が多く,いろんなお店でそういった対応をしているのが現状でございまして,単純にただであげられる部分はお客様へのサービスの部分として必要なのかもしれませんけれども,一部でも別に流通として商売が成り立てば農業生産の増にもつながるのかなということでございます。本当に無農薬等の部分に関しましては,皆さん食の安心,安全を考えて,有機栽培を例に取ってみますと3年間は農薬を使わない畑でないと有機栽培とは言えないというお話もありますので,自分の作るものに関するプライドというのももちろんございます。そういったものも全体で包含しながら,採算性を捉えた仕組みができればということで抑えてまいりたいと思います。

谷田川委員)よく直売所で農家の方が,例えばAという商品が売れました。じゃこれはちょっと形が悪いんですがサービスしますというようなことは見受けられるところでありますけれども,実際あれは自分の商品を売るための手段であって,例えばこのスイーツを作るためにB級品,C級品を提供するというところは,確かにお金に換算すれば,ただになってしまうのであれば10円でも20円でも売れればいいのかなと考えることはできるんですけれども,最終的に量的な問題,例えば,この辻口さんがこういうことでスイーツを作りました。そしてこれにかなりの金額がかかりましたと,そして荷物を集める手段が整いました。そして第一次加工業者がいて,きちんと製造ができる段階まで品物的には確保されていますと,そうすると製品を作る場所というのは具体的にはどういうところで作るんですか。市内の加工業者なんですか,それとも辻口さんが新たに作業場や加工場を造って生産をするんですか。

副参事政策調査員)現段階では,既存の菓子店の製造ラインで作っていくことを考えています。そのほかにも大量生産する場合には,OEM業者というような方がいるんですが,そこに発注する場合にはかなりのロット数でないと数に見合った発注にならないということで,当面は市内の菓子店の方にやっていただければと考えてございます。

谷田川委員)大体は分ったんですが,市内の業者に製造を委託することもいいとは思うんですが,市内には20店舗を超える菓子店があるということですよね。そうすると物の生産の数からすると,例えば1,000個を作る場合に20店舗で分散するのかということにもなりますよね。このスイーツは売れるから私も作りたいんだというふうになってくれればありがたいんですが,そういう店の選定とかはこれからの課題なんでしょうけれども,その辺は市内の菓子店,今まである有名ブランドその他のものにかち合わないと言っていますけれども,最終的には店そのものが売れる商品を作るということには誰でも欲があるんでそうなってしまうと思うんですが,その辺のバランスといいますか,仮にこれが成功したにして,この辻口さんにどれくらいのアイデア料といいますか,そういうものを払うのか,それによっては原材料の値段,販売価格,製造してくれる業者に対しての製造工程に関する値段,その辺は今から具体的になるんでしょうけれども,簡単にこのオリジナルスイーツを・・・,これは市長肝いりの事業ですから何とか実現させなくてはならないと私どもも思うんですが,これはかなり難しいといいますか,課題のある事業ではないかというふうに感じるんですが,構想は分るんですが,これから4月に委員会を立ち上げるということですけれども,市内の業者の反応はどうでしょうか。

理事兼市長室長)これまで石岡市の菓子組合の方々にお集まりいただきまして,このような考えを持っているというお話をさせていただいております。組合におきましては,役員会におきまして,後継者であります青年部の方々にこのお話を投げかけていただいております。私どもも菓子組合の青年部の集まりに参加させていただきまして,この話を含めまして,石岡市の活性化など意見交換をさせていただきました。また先ほど加藤の方から説明がありましたとおり,石岡の組合に入っていない菓子店もありますので,そのお店には各店舗に出向きましてお話をさせていただきているところでございます。あくまでもこれは市がこういうスイーツを作りますけれども,それは各業者のためにもなるわけでございますので,各個店が石岡独自のスイーツを共通のものを作り上げて各個店に置いていただく,更に公共施設にも置いていただく,確かにそのスイーツの原価と売り上げを考えて,これがプラスになるかと言いますとそれだけではならないかと思いますけれども,それに伴います経済効果,例えばフラワーパークでこれに関してのイベントを行うとか,そういったことで誘客を図るというようなさまざまな経済効果も狙っておりますので,そういったことでご理解いただければと思います。また各個店の反応でございますが,それぞれの反応はまちまちでございまして,感触といたしましては,積極的なお店,そうでないお店さまざまでございます。そこには先ほど小松委員さんからもありましたとおり,和菓子を専門にしていらっしゃる方,洋菓子を専門にしていらっしゃる方それぞれございますので,共通のものに関しましては,和洋折衷のものも考えていただきたいということで展開してまいりたいと考えてございます。

谷田川委員)この事業の意図はよく理解をしていくつもりでありますけれども,実際問題として,例えば石岡には有名な和菓子屋さんがたくさんあります。そしていろんな自主開発をする能力のあるお店もたくさんあります。そういう中で例えば農産物のこういうものとこういうものとこういうものがあって,石岡にはこの農産物を使ったスイーツがないんだよと,それを今,辻口先生に作っていただくのは非常にいいとは思うんですが,例えばその前に業者さんが,例えば組合の中で,業者同士で連絡を取りながら,この素材を使ったお菓子が何かできないかというような自主的な取り組みというのはないのでしょうか。いま石岡市として特産物がないんだと,私のところでは釣鐘最中が有名だからこればかり作っているんだとか,そういうような話はたくさんありますけれども,菓子組合として石岡市の特産物となるものを使ってスイーツを作らないかとか,作ってみようかとか,そういう取り組みというか,意欲というものは業者さんの中からは出てきていないというのが現実なんでしょうか。

副参事政策調査員)過去の事例から申し上げますと,旧石岡市で酒粕を使って何かスイーツができないかという,これは菓子組合ではなく民間の取り組みなんですが,3店舗が創作した経緯はございます。その後に商工会議所が声をかけて,これはスイーツだけでなく各個店の逸品といったものを制作した経緯もございます。八郷地区で申しますと,今も続いていらっしゃると思いますが,商工会が中心となりまして地元の果物を使ったもの,最近では柿ですか,そういったものの加工を一部手掛けていらっしゃる事例がございます。各個店でも先ほど申しましたとおり,自分たちのお店で出すのに季節のフルーツを使って食べていただこうというお店も何店か個店努力としてやっていらっしゃる現状はございます。

谷田川委員)いろいろ努力していただいていることは十分わかると思います。そして今ここにきて人口減少という中で何とか石岡を有名にしたい,そして観光客を多く呼びたい,それにはこういうオリジナルスイーツの創作というのは大事なことだと思っています。ただそれにもやはりあまりに一人におんぶにだっこみたいな作り方というのはどうなのかというちょっとした疑問も生まれております。そんな中で予算的にはまだ公表できないということなんですが,これが例えば先ほどあったように何千万単位の金額であるということも,市にとっては大変な負担になることも間違いないことです。しかし,それによって製菓ができるというのであれば,多少の希望も見えてくるのではないかと思っていますので,これは慎重に,そして市内の業者の方,それに携わる農家の方の意見を素直に集約していただきまして,いかに効率よく,そして農家の方も潤って,業者の方も潤って,石岡の知名度が高くなるようなスイーツを作ることがまず第一条件であると思っていますので,その辺の努力は改めてお願いをしていただきたいと思います。

小松委員)確かに谷田川委員が言われるように辻口さんのネームバリューに賭けて,この方が関わったから素晴らしいんだと,おいしいんだと,それだけに賭ける考え方は私もどうなのかという気もするわけです。私は,ここに辻口さんについてたくさん書いてあるんですが,辻口さんが作ったものを食べたことがないのでね。そのネームバリューだけに賭けるのは危険なので,やはり石岡の菓子店の方がこれだったらば一肌でも二肌でも脱いでやってやろうじゃないかというふうにならなければ,ただどこかで考えたものを持って来て協力してくれという程度では,まあ一つの投げかけにはなるかもしれないですが,そこまで持って行かないとね。みんなでこれをきっかけにして新たなものを創造して,もっと賑わいのあるまちをつくるということで一致してこないとうまくいかないと思うんです。石岡のまちの皆さんの底力と合わさってこないとね。そういう点ではお店の意見としてはまちまちだということだったんですが,いろんな論議などを通じて雪だるま式に大きくなっていくとか,そういう中でいろんな協力を得られ,知恵も出てくるということになっていくことが大事ではないかと思います。そういうことを考えた場合には,市の菓子職人の方のリーダー的な人の意欲というのはどうなんでしょうか。

副参事政策調査員)先ほど申しました石岡菓子組合,こちらの青年部がございまして,若い方々なのでかなりやる気があるようなご意見はいただいております。余談で申しますと,先ほどただもらったレシピを作るだけではだめなんじゃないかというお話でしたけれども,辻口さんも今回監修するひとつのお話の中で,やはり地元が盛り上がった中で応援するという形じゃないと,ということは大前提としてございまして,地元の方が地元の食材を使って創作してやろうみたいな意欲がこの事業を通じて盛り上がることを期待するところでございます。

岡野委員長)他にご質問等はございませんか。

 〔「なし」と呼ぶ者あり〕

岡野委員長)私の方から答弁はいらないですので,成功例を申し上げます。これは酒造りなんですが,渡り舟というお酒を多分皆さん知っていると思うんですが,最初造るにあたってですね,その会社の方が昔の山田錦という銘柄の米で酒を造りたいということで,太田の方に話し合いを持ちまして,それで山田錦という米を作ってみようということになって,太田の生産者が契約栽培をしたわけです。契約栽培に関しては1俵2万円をキープということで作ったんです。最初は,ご承知のように酒につきましては売れないとその米の代金が入ってこないと,そのくらい大変だった時期があったようでして,でも信頼関係を持ってずっと続けてきて,ようやく最近になって米を売って代金がすぐに入ってきたという状況で,かなりその渡り舟については,長い間の成果で生産者も潤う,製造者も成功してきたというようなことがありまして,今でもやはり1俵2万円をキープして生産者の方も潤っていると,そして渡り舟の製造元もそれなりに経営もよくなったというようなことでありまして,相乗効果と言いますか,生産者の方も潤うような形でこれを進めて,お互いがよくなるような形で進めていっていただければと思っております。そのほかないようですので,この件は以上で終結いたします。次に,その他として他に発言はございませんか。

小松委員)この場に相応しいかどうか分からないんですが,先だって市長が記者会見して市庁舎は建て替えるという表現で明確にされて,検討会を年内に立ち上げるとかという話があったということで新聞で見たんですが,これは建て替えということもある,それから理屈的には耐震補強もないわけではないと思うんですが,それは市庁舎の構造上の問題などが関係してくると思うんですが,市長があれだけはっきりと新たに造るみたいなことを言うというのには,それだけの基礎的な検討がされているんではないかと思うんですが,私自身がもっとよく知りたいんですが,どこに行ったら教えてもらえるのか。

岡野委員長)暫時休憩いたします。

 ― 休 憩 ―

岡野委員長)休憩前に引き続き,会議を再開いたします。その件については,企画部で問い合わせていただきたいと思います。ほかに発言はございませんか。

 〔「なし」と呼ぶ者あり〕

岡野委員長)ないようですので, 以上で総務企画委員会を閉会いたします。




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