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議会中継
  


平成30年度 教育福祉環境委員会

 第9回委員会 (2月13日)
出席委員 谷田川泰委員長,大和田寛樹副委員長,池田正文委員,櫻井信幸委員,小松豊正委員,玉造由美委員,新田茜委員
市執行部 【保健福祉部】
 部長(小倉俊彦),次長兼福祉事務所長(佐谷戸美紀),健康増進課長兼石岡保健センター長(武井理江子)
議会事務局 庶務議事課主任(萩原晶子)


谷田川委員長)ただ今から,教育福祉環境委員会を開会いたします。
 本日の議題は,お手元に配付いたしております協議案件書のとおりであります。
 次に,本日の審査にあたり,説明員として出席を求めた者の職・氏名は,お手元に配布いたしましたとおりであります。
 これより議事に入ります。
 陳情第16「医師養成定員を減らす政府方針の見直しを求める意見書」を国に提出することを求める陳情を議題といたします。
 本件について,事務局より受理の経緯及び陳情の概要等について説明を求めます。

事務局)陳情第16「医師養成定員を減らす政府方針の見直しを求める意見書」を国に提出することを求める陳情における,受理の経緯及び概要等の説明を申し上げます。
 まず,受理の経緯でございますが,平成30年12月7日に提出され,同日付で受理いたしております。提出者は,水戸市城南,茨城県医療労働組合連合会執行委員長,松ア様でございます。
 次に陳情の概要でございますが,国の2022年度以降の医師養成定員減という方針を見直し,医師数をOECD(経済協力開発機構)平均以上の水準に増やすことについて,国への意見書提出を求めるものでございます。
 説明は以上です。

谷田川委員長)ただ今事務局から,受理の経緯等について説明がありました。
 審査をするにあたり,陳情に記載された内容をふまえまして,当市の状況等を執行部から説明をお願いします。

健康増進課長)医師養成定員を減らす政府方針の見直しを求める意見書を国に提出することを求める陳情につきまして,石岡市における医師の状況等を,ご説明申し上げます。
 陳情書の中にも記載がありますが,平成28年現在,茨城県の人口10万人あたりの医師数は,189.8人でございます。茨城県で定めている地域医療構想区域での,石岡市が構成市として含まれている土浦地域医療構想区域におきましては,人口10万人あたりの医師数は218.8人と茨城県よりも高い状況ではございますが,石岡市に限定してみますと,124.8人と県よりも低く,全国平均の251.7人の半分を切っている状況でございまして,土浦地域及び石岡地域に所在する医療資源に差異があるとの課題も挙げられております。
 また,石岡市内の医師数につきましては,保健所が行う隔年調査によりますと,平成22年に100人,平成24年に99人,平成26年に98人,平成28年に94人と,年々減少傾向となっております。その中でも産婦人科医の医師数が特に少なく,委員の皆様もご存じのとおり,現在産科を扱う医療機関がない状態となっております。
 また,昨年開催いたしました,石岡地域市民医療懇談会の中におきましても,石岡市医師会柏木会長から,石岡市におきましては15年以上医療機関の新規開業がなく,かつ石岡市医師会所属医師の平均年齢が63歳と,医師の高齢化が進んでいる等の現状のお話がございました。
 以上が石岡市の状況に関する説明となります。よろしくお願いいたします。

谷田川委員長)以上で説明は終わりました。本件についてご意見等ございましたら,挙手によりお願いいたします。ご意見はございませんか。

小松委員)今,詳しく石岡市の現状をお聞きしましたけども,改めて石岡を含む土浦地域が218人なのに,石岡市は全国平均の半分にも満たない,124.8人と少ないわけですけども。これ医師数が少ない,しかも平成22年から年ごとに少なくなるっていうのは,なぜだというふうにお考えですか。分析してますか。なぜこういうふうに石岡土浦地域の中で石岡だけがぐっと少ないっていう,原因ですね。しかもそれが年ごとにまた少なくなるっていうのは,それはどのようにお考えでしょうか。お聞きしたいと思います。

健康増進課長)石岡市における医師数の減少傾向についてのご質問でございますが,医師の減少傾向につきましては,石岡市だけではなくほかの市町村も同じような傾向が見られているかと思います。その原因としましては,やはり医師の後継者不足というあたりが言えるかなというところでございます。以上でございます。

谷田川委員長)ほかにご意見はございませんか。

小松委員)もうひとつですね,医師の後継者不足,石岡市内で見ても,例えば八郷なんかには80歳になるお医者さんがいて後継者がいないと。そういうところはしかしお歳が過ぎてくれば出来なくなって,また減るっていうことになるので,かなり積極的な国も含めた対策が必要だと。同時にマスコミ等でも盛んに言われておりますのは,お医者さん自身がやっぱり過労状態で病気になったり,鬱になったりと,非常に深刻な問題があるので,今日出された,これ増やすんでなくて政府は減らすことになるということで,まったく逆のことをやってんじゃないかと思われます。これ意見ですね。
 それからもうひとつ,この医療の産科医ですかね。やられたのは非常にいいことだと思いますけども,特に石岡の場合は婦人科の医師が二人ですか,産科がいなくなったと,ということなんですけど。最近聞いた話では小川道に産科が間もなく作られるとか,そういった情報を聞くんだけど,産婦人科がね。そういうのは把握してますか。市民から聞いたんだけど。もしご存じでしたら。なければないということでもいいんですけど。確認されてませんか。

保健福祉部長)私どものほうで,そういう情報と申しますか,聞いてるものはございません。

小松委員)はい,わかりました。

谷田川委員長)ほかにご意見等はございませんか。

櫻井委員)今の小松委員からの話のなかで,医師を増やすところ逆行してるというようなお話なんですけど,この意見書はそのような内容なんですか。

小松委員)いや,国が減らすということ,それに対してやめてくれという内容です。

櫻井委員)国が減らす。じゃ,結構です。

谷田川委員長)ほかにご意見等はございませんか。
 それではみなさんにご意見を頂戴したいと思います。
 医師不足というのはこの前の医療懇談会でも,だいぶこの地域においては指摘をされております。そのなかでこういう陳情が出たということは,現状,石岡からすれば大変なことではないかというふうに私は危惧するわけではありますけれども。ただ,人口減を加味しますと,将来的には10年20年後には必ず人口が減るという予測は間違いなく来ると,私も思っております。しかしながら,現実の医師不足を解消する,それにはまだまだ遠い時間がかかるというふうに思っておりますので,現在医師を減らすということに関して,非常に問題ではないかと私は感じるわけであります。そのへんのところを委員の皆さんにもう少し詳しくお話をいただければと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。

玉造委員)ただ今ご説明をお伺いし,また陳情のほうを読まさせていただきましたけども,石岡は年々お医者さんが減り続けているということで,平成28年には産科医が0になったというような深刻な状況ですとか,ドクターの高齢化が進んでいるということで,あと10年15年経つと今現在いらっしゃるドクターの方も80代になってしまうというような予測される中で,国としては人口減をふまえて医師養成定員を減らす方針があるというようなことではございますが,石岡市の現状を今お聞きした限りでは,こういった政府の方針の見直しを求める意見書というのも,今現状では妥当なんではないかなというふうには感じます。以上でございます。

谷田川委員長)ほかにご意見はございませんか。

新田委員)私もですね,先ほどのご説明とこの陳情を見まして,委員長からもありました20年後30年後というのを考えると、確かに減らすというのは必要なのかなと思うんですが,ただ陳情の中でもありますように,平成14年以降連続で全国ワースト2位。茨城県は医師数が少ないというなかで,さらに石岡市は全国平均の半分。そして県平均を下回るということで,今後この石岡市を考えたときに医師不足,石岡市としても非常に重要な問題と考えますので,定数減となると石岡市の医師誘致がますます厳しくなると思いますので,私もこの陳情の趣旨は妥当だと思います。

谷田川委員長)ほかにご意見はございませんか。

大和田副委員長)内容はですね,この陳情の趣旨はよく理解できるんですけども,医学部の定員を今のまま維持したからといって,石岡市の医師が増えるのかというのと,そこが私のなかでは連動してこないというか。この趣旨っていうのは,骨太の2018では2022年度以降の医学部定員数の全国の絶対数を減らしますということに反対をする意見書だと思うので,私は少し国の動向を見る必要があると思いますし,医学部の定員数を,絶対数を増やした,あるいは維持したからといって,じゃあ地域医療として石岡の医師を増やしていくとか産婦人科医を誘致するとか,そういったこととはつながってこないような感じがするので,やはりもう少し動向を注視する必要があるだろうし,医学部の定員を維持すれば地域医療が充実するんだというのとはちょっと違うんじゃないかなという感じを持ちます。なので審査を継続していったほうがいいんではないかなというふうに感じます。

谷田川委員長)ほかにご意見はございませんか。

池田委員)陳情の願意,全体としてはですね,確かに理解できるところもたくさんございますし,現実として茨城県内の医師不足というのはここ数年来いわれているところでございます。ただ,全体を見ますと,医師の総数というのは2012年段階で30万3千人,10年前に比べると4万1千人増えたということでございまして,今現在医学部に入学した学生も,医学部を6年間やってさらに研修医を2年間やると,世の中に医師として出てくるのは8年かかるわけですよね。そうしますと,その先の単純に8年に関して言っても,さらに人口減少に拍車がかかる状況であるわけです。医学部の学生を減らさなかった時も,医師の偏在解消には直接つながらない危惧もあるわけですね。ですからそのへんは国の動向あるいは社会情勢等を加味すると,私も大和田副委員長の意見に同じでございまして,慎重にして継続審査とされるのがよいのではないかという意見です。

谷田川委員長)ほかにご意見はございませんか。

小松委員)ここで言っているのは,OECDと比べて日本の医師の決定的な不足が浮き彫りとなっていると。そういう中で石岡はさらに大変な状況になっているんですけども,この医師の偏在というのは確かにあるかもしれないけども,しかしそれは医師の数を減らせばさらに悪くなるじゃないですか,そういうのは。改善される余地もなくなるでしょう。医師の絶対の数が少なくなれば。それでは医師の偏在に拍車をかけるということになるわけであって。ここは茨城県の石岡の,我々は議員なんですけども,こういうものは率先してね,やっぱり反応して,せっかく出されている陳情なんで,これは敢然と採択すべきだと思うんですよ。そうすると市民の感情もあるしね。私はそういうことで採択すべきというというふうに考えますけどね。以上です。

櫻井委員)厚労省のほうのこの試算,これが現在こういうものを打ち出しても,じゃあ20年前の試算はどうだったのかということを考えると,現状このような状況を引き起こしているということは試算自体に信用性がないわけです。ですから計算どおりぴたぴたぴたっていけばいいんですけども,現状で計算どおりいってないわけですから。やはりこれはこの厚労省の試算が私は少し甘い可能性もあるということも考えます。また,以前20年前に私,心臓外科の病院を石岡に持ってこようということで動いたんですけども,当時医師会の許可がもらえないというようなこともあって,各地方地方でそういう動きがあった中で,お医者さんが勧誘できないというような状況があちこちでありました。結局,医は仁術とか算術とか言うんですけども,全てのことが算術で動いているような状況になっているのが現状で,お医者さんもお客さんがいないから,儲からないからというようなことから,やっぱり地方にはお医者さんがどんどんどんどん減っていく傾向にあると思います。ですから算術ばかりでない,病院ばっかりじゃなく,これからそういう部門で算術ではないという部門がたくさん出てくると思いますけども,この件に関しては現状を考えるとお医者さんを増やすべきだなという考えから,私も妥当な意見書であるというふうに思います。

谷田川委員長)それでは,ただ今の各員の意見まとめてみますと,ふたつの方に方向性が分かれたわけでございます。まずこの願意は妥当であるというふうな意見と,それに対して,将来的にこれを減らしても最終的には医師が石岡に来る,また医師不足を補えるものではないというような判断のもとに継続審査とするべきであるというような意見がふたとおり出たわけでございます。
 暫時休憩いたします。

―休憩―

谷田川委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。
 先ほど各委員に意見をちょうだいしてまいりました。この中で,この願意に関しては妥当である。しかしながら,地域にもっと踏み込んだ内容の意見書が妥当ではないかという話が出てまいりました。休憩中にお配りいたしました意見書(案)に「さらに地域の医師数の偏在を解消すべく,さらなる対策を講じられたい。」の文言を足しまして,意見書案を提出するというところで大筋の意見がまとまったところでございます。
 次に討論に入ります。討論は挙手により,お願いいたします。討論はございませんか。

〔「なし」との声〕

谷田川委員長)ないようですので,討論を終結します。
 それではお諮りをしたいと思います。本件はその趣旨・願意を妥当と認め,「採択とすべきもの」と決することにご異議ございませんか。

〔「異議なし」との声〕

谷田川委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 ただ今意見書(案)を委員の皆様方に配布をさせていただきました。
 それにただ今出ました文言を追加をさせていただきまして,意見書案として当委員会として採択をしたということにご異議ございませんか。

〔「異議なし」との声〕

谷田川委員長)ないようですので,この際お諮りいたします。本件の願意達成のため,当委員会として,お手元の案文のとおり議長に意見書(案)を提出いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。

〔「異議なし」との声〕

谷田川委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 以上で本委員会に付託されました陳情の審査は終了したわけでありますが,これらにかかる委員長報告の取扱いについては,委員長にご一任願いたいと思います。
 これにご異議ございませんか。

〔「異議なし」との声〕

谷田川委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 その他の件として,ほかにご発言はございませんか。

〔「なし」との声〕

谷田川委員長)ないようですので,その他の件を終結したします。
 以上で本日の教育福祉環境委員会を閉会いたします。長時間にわたりお疲れ様でした。





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