陳情第12 核兵器禁止条約の批准を求める意見書提出を求める陳情

【付託】
 平成30年第1回定例会

【要旨】
 市民の平和で安全な生活を実現するため,日ごろから誠意をもって取り組んでいることに敬意と感謝を申し上げます。
 さて,昨年,7月7日,国連において核兵器禁止条約(以下「条約という」)が122か国に及ぶ多数の賛成で採択されました。1945年8月6日に広島市に,9日には長崎市に,人類史上初めて原爆が投下され,無差別の殺戮がされました。世界の人々が核兵器は悪魔の兵器,殺人兵器として「核兵器のない世界,核廃絶」を求めて活動しています。条約は,核兵器を,国連憲章,国際法,国際人道法,国際人権法に反するものと断罪しました。条約は,ヒロシマ・ナガサキの被爆者,核実験の被爆者への援助を行う責任も明確にしました。
 70年余に及ぶ,被爆者のみなさん,そして,国内外で,核兵器のない社会に向かっての運動が結実したもので感激と喜びに万感の思いを強くします。
 しかしながら,日本政府は,会議に不参加,条約に背を向けました。世界で唯一の被爆国の日本政府の態度は,世界の各国に大きな失望と悲しみを与えました。
 一方,昨年のノーベル平和賞が「核兵器廃絶キャンペーン」ICANに授与され,世界の人々に大きな励ましと勇気を与えています。
 石岡市は,議会の協力のもと,2011年に「核兵器廃絶平和都市宣言」を行い,現在は,中学生の代表を「平和大使」として,広島,長崎市の式典に派遣するなど積極的に取り組んでいます。また,市長自身が核兵器廃絶に取り組む「平和首長会議」の会員であり,ヒバクシャ国際署名にも率先して署名,庁舎内に署名コーナーを設けるなど,核兵器廃絶の姿勢を具体的な形で示していただいております。
 私たちは,日本政府が,一日も早く条約に批准することを強く願うものです。
 日本政府に対し,条約の批准を求める意見書を提出することを陳情します。

【陳情項目】
 貴議会が,地方自治法第99条にもとづいて日本政府に「核兵器禁止条約の批准を求める意見書」を提出すること。

【付託先】
 総務委員会

【委員長報告の要旨】
 審査では、委員から「条約を進めることで核兵器保有国と非保有国の二極化が進み、逆に核兵器保有国を認めてしまう可能性があると言われていることなどから、陳情の趣旨はよく理解できるが,現状では不採択とせざるを得ないのではないか」などの意見が出されました。

【結果】
 不採択