平成15年2月5日 市民経済委員会


案 件 (1)継続審査となっている陳情
○陳情第35「柴崎自動車解体現場の実態を調査し移転を促進し地区住民の生活と環境を守るための陳情書」
○陳情第42「柴崎自動車解体業に対し理解を求める為の陳情書」
○陳情第46「八軒台における住環境の整備について」
○陳情第56「家畜糞尿処理の対応についての陳情書」
出席委員 小吹武男委員長,関町芳弘副委員長,新治康正委員,鈴木行雄委員,高野 要委員
説明員 市民部
市民部長(金子重夫),参事環境保全担当(高木直之),環境保全課長(小松修),副参事清掃担当(矢口晟)
農業委員会
農業委員会事務局長(稲田明浩)
議会事務局 主幹(藤代志保)


 開会 午前10時07分

小吹委員長)ただいまから,市民経済委員会を開会いたします。
 本日の議題は,前期定例会より継続審査となっている陳情4件についてであります。
次に,本日の委員会審査のため説明員として出席を求めたものの職氏名は,お手元に配布いたしました出席者名簿のとおりであります。
これより審査に入ります。はじめに,陳情第35「柴崎自動車解体現場の実態を調査し移転を促進し地区住民の生活と環境を守るための陳情書」,陳情第42「柴崎商会自動車解体業に対し理解を求めるための陳情書」,陳情第46「八軒台における住環境の整備について」の,3件の関連する陳情について一括して議題といたします。陳情書の付託以降,当委員会では,解体現場周辺の状況,市の指導状況,業者の取り組みについて,現地調査や担当部署からの報告,委員の把握している現況などから審議を行ってきました。前回の委員会では,解体現場周辺の住民が最も危惧している,飲料水,雨水処理について,担当部署の協議の内容が報告されました。また,業者が移転に向けて模索していることが報告されています。これらのことを踏まえまして,各委員よりご意見がありましたらお願いいたします。

鈴木委員)前回にも陳情者の方々がおいでになって審議を傍聴していったわけでございます。その後の陳情者の要望については,私どものほうには何の連絡もございませんけれど,あくまで聞き及んだところによりますと,この前の委員長報告でなされた通り,この問題は地域の住民の方々はかなり危惧をしております。従いまして,業者としてもそれに対応すべく移転地の候補地を絞って現在も進めているということも聞いております。特に今回に限っては,二ヵ所ほど新たに選定をし,一ヵ所については賃貸借でもという,立地的にも有望な地域だということも聞き及んでおります。また,一ヵ所については,売買であるならば話に乗ってもいいよというお話が,この柴崎解体業の担当の方々と進んでいるというように聞いております。従ってこの問題は,今後ともあの場所でやるということはできないわけですので,いずれにしましても八軒台の住民の皆様方に理解をいただきまして,さらに市執行部に八軒台の住環境整備についてを重点的に協議をしていただいて,住民の意に添うような形で側溝の整備等を進めていけば,この問題は解決するのではないかと,そのように私なりに考えております。従いまして,今後の動向もあろうかと思いますけれど,いずれにしましてもどこか移転場所が見つからない限りはあそこで操業を続けるということは不可能でございますので,そういう意味では住民の皆様にもそのことを理解をしていただいて,住環境の整備のみに力を入れて,執行部との協議の上で住民に理解をしていただければ一番いいのかなと,そのように私なりに考えておりますので,委員長のほうによろしくお願いしたいと思います。

新治委員)鈴木委員が出された考えと同感であります。言うまでもなく,陳情というものは,地域の住民が悩み訴えることであるということは,今も昔も全く同じです。いままでの経過を振り返ってみますと,はたして柴崎解体がそれだけの企業努力をしているのかという,若干の疑問をもっております。あのような商売というものは,常日頃心がけてある程度の整備をしていけばこういう問題は起きないんです。オイルはオイルで完全に抜き取り,そのオイルを扱う業者がおります。さらにガスについても,これを完全に抜いて処理しておりますから,公害的な問題はまず解消されるわけであります。それをやらないでおくから問題が出るのであって。汚いものほどきれいにしろという昔からのことわざがありますね。余談ですが,われわれの先祖は百姓ですから,人糞を畑に使用して肥料として過ごした時期がありました。しかしきれいな処理の仕方をしたわけです。樽は抱かえても心配ないです。それはきれいにしておくからです。それと同じで,この柴崎解体さんでも,努力をこれからしていく。現在もしているのですから,これを我々議会としても信じて,できるだけ早い機会にそうした地域の迷惑をかけないような施設をするなり移転をするなりということだと思います。結論から申し上げますと,今期が我々の議会の任期でありますから,三月にもう一度と言えばできないでもないでしょうけれど,もうここで議会は議会の立場から陳情者に誠意ある回答をすべきだと。命令権はありませんから。あとは担当部局からの法にならった指導をしていただきたいということになると思いますので。このまま継続では,廃案となるのは私が申し上げるまでもありません。誠意ある回答をするからには,当委員会としても,柴崎解体に対しても,今までずっと努力されていたことを実らせて希望に添うようにしていただきたいという意味の回答をすべきだと思います。以上です。

高野委員)この陳情に関しては,もう長いこと審議してきたわけでございます。そういった中で,両者の言い分というものもあるかと思います。しかしながら今,この住環境といった問題,環境整備といったことは,石岡市のみならず国でも,廃棄物の処理といった問題は非常に大きな問題となってきているわけです。私も,今まで結論を出さずに,なんとか話し合いがつき,業者もやはり元の業者さんから途中から買い取り一転二転しているわけですけれど,そういった中で,誠意ある業者さんの対応。それは何かといいますと,あの場所を掘って云々という話も出てきましたが,ああいう所を実際問題としてきちんとするのには,訳無いわけですね。これには,石岡市も県の意向ということで今まできましたし,県を責めるわけではないですが,早急なる・・・。油が何メートルも染みているとか,そういったことは本来は公害なんですね。だけど,それを今まで行政側も,自分でそこに住んでいないから結局は他人事なんですね。そういったことがここまで来てしまったのかなと。業者さんも今後はあの場所ではやれないという話も聞きましたけれど,そこでやれないというのであれば,これはきちっとした形をとっていただいていく。また,住民もやはり,本当に生活に困窮しているのだと,困窮しているのも容易ではないのだと,その辺の話もきちっとするべきではないかと。私が考えるところでは,前の業者さんがいた頃にはそれなりに皆さんがコミュニケーションをとっていたわけでありますけれど,業者さんが代わってからはそういうふうになったりして,両方に問題があるのかなと。けれど,やはり住環境ということになってくると,これは住む人が優先されなくてはならないと思うんですね。例えばその一人の業によって子供が喘息になったとか,これが井戸水に入ったりしてご病気になったり,そういうことは考えられることです。やはりここできちっとした回答を出して。住民を全部異動させるということになると大変な問題ですね。まあ,そのようなことは今までにもなかったことだと思いますが。ですから業者さんに,今後業を続けていくのであれば,住民の同意も得られないでしょうし,あの場所でやっていくのは困難なことと分かっているわけですから,業者さんにきちっと。県ばかりでなく石岡の市としても行政指導をして,早期に移転していただくという形の中で結論づけるべきと,そのように思います。ここで県,県ということでいつも終わってしまうのですが,これはこの状況を見た時に,油と汚水とどちらが悪いかと言ったら,油のほうが悪いんですよ,体に。こういったものは作られたものですから,物まで溶かすのですから,人間の体には有害物質ですよね。そういったものがこのようになっているということは,やはり市のほうとしても。職員の人たちが周りに住んでいたらどうなのか。もうどのぐらいになるか分かりませんがその間の中で,事業の改善,そういった事を。また,同じ移転するにしても,住民とのけんか別れではなくて,そういうコミュニケーションを。もとは取れていたわけですから。取れていた中での改善等がなされてきたと思うのですが,今の時点ではそのようなことはないようですので,業者さんには速やかに次の場所を探して,今度は迷惑をかけないような経営をしていただくのがいいのかと考えるところでございます。

関町副委員長)今,委員さん方の意見を拝聴したわけですが,その中でもありましたが,業者さんが移転場所を見つけるというよい方向に向いているという事なので,速やかに移転していただいて,そしてまた,住民の皆さん方のご意向というものも聞きながら,市側としてどのようにこれから取り組んでいくのか。皆さんが困っているという状況ですから,一日も早く住民の要望を聞きいれながら,対応を図っていく必要があるのかなと思います。議会で議決するための時期が迫っているのは確かでありますから,早く安心して暮らせるようにお願いしていきたいと,そのように思います。

小吹委員長)暫時休憩いたします。

− 休 憩 −

小吹委員長)再開いたします。ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

小吹委員長)発言なしと認め,以上で質疑を終了いたします。本件につきましては,次回,定例会中の常任委員会において再度審査を行う事といたしたいと思います。
次に,陳情第56「家畜糞尿処理の対応について」を議題といたします。本件についても,前期定例会において継続審査と決した案件であります。本陳情は,三村地内で養豚業を営み農業委員を行う人物に対して,適正な糞尿処理を行うことや,その調査指導を求めた内容でありました。同様の陳情が農業委員会に提出され,当人に対して是正勧告を行っていることなどから,当委員会では,その経過を見守ることとして継続審査としておりました。この件に関しまして,担当より報告を求めます。

農業委員会事務局長)ただいま委員長からお話がありました,家畜糞尿処理の対応についてでありますが,農業委員会としてその後の経過を報告申し上げます。このことにつきましては,賃借人であります○○○氏に平成14年12月末日までに原状回復するよう勧告しておりましたが,平成14年12月13日付で原状回復した旨の報告書が農業委員会会長あてに提出されました。この報告書を受け,会長と相談をしたところ,あらかじめ設定されていた平成14年12月18日の現況調査時に現地確認をするようにとの指示を受け,当日,調査員3名による現地確認調査を実施いたしました。翌19日の農業委員会総会終了後に,農業委員さんの全員協議会を開催して代表調査員の調査報告に基づき協議をした結果,家畜糞尿処理していた土地が農地として利用できる状況になっている事を認め,今後の利用等については,賃貸人・賃借人双方の協議に委ねる事となりました。この結果につきましては,陳情者である○○さんに対して,平成14年12月24日付石農委発第391号で報告書を郵送してございます。これらの一連の経過により,農業委員会としての陳情書に対する処理は終結となったわけであります。以上です。

小吹委員長)以上で説明は終わりました。各委員より質疑がありましたらお願いいたします。
新治委員)この問題については,議会としても現地視察をしてありますが,私もある関係で個人的に近所の人と二人で説明を受けたり現地を見たりしました。幸い現在はそういうことはしていないということ。また豚そのものを今後継続しないということ。さらに豚の餌をかなりの量を買っておりましたところでも,現在は餌の納入はほとんどないということです。変な言い方をすれば,借金もないということ,そういうことも確定しております。従いまして,この問題は,本人が豚は飼わないということですので,自ずから解決できたであろうと,そのように私は理解をします。以上です。

小吹委員長)ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

小吹委員長)発言なしと認め,以上で質疑を終了いたします。暫時休憩いたします。

− 休 憩 −

小吹委員長)再開いたします。本件につきましては,次期定例会中の常任委員会において再度審査を行うことといたしたいと思います。以上で本日の市民経済委員会は終了いたします。

 閉会 午前10時29分




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