平成15年12月9日 都市建設委員会


案 件 (1)付託された議案の審査
 議案第118号「市道の認定について」
 議案第119号「市道の認定について」
 議案第120号「市道の変更について」
(2)付託された陳情の審査
 陳情第5「国道6号バイパスに関する陳情書」
(3)その他
出席委員 徳増千尋委員長,海老澤通弘副委員長,金井一夫委員,鈴木行雄委員,山口晟委員,上野榮一委員
市執行部 建設部長(吉川安延),副部長(本田久男),土木課長(羽成善信),都市計画課長(藤枝利明),6号バイパス推進室副課長(鈴木信充)
事務局 係長(武石誠)


 開会 午後1時00分


徳増委員長)ただ今から,都市建設委員会を開会いたします。これより議事に入ります。本日の議題は,付託された議案の審査として議案第118号「市道の認定について」,議案第119号「市道の認定について」,議案第120号「市道の変更について」。付託された陳情の審査として陳情第5「国道6号バイパスに関する陳情書」,及び「その他」として閉会中の継続調査の申し出についてであります。
 付託案件等の説明のため,委員長において出席を求めた者の職・氏名は,お手元に配付いたしましたのとおりであります。
 初めにお諮りいたします。
 本日の議題であります議案118号ないし議案第120号については,その現状を調査するため,議長に対し委員派遣承認要求をし,その後,委員会を再開したいと思います。これにご異議ございませんか。

(「異議なし」との声)

徳増委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。暫時休憩いたします。

― 休 憩(現地調査の実施) ―

徳増委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。初めに議案第118号「市道の認定について」を議題といたします。本案については執行部から説明を求めます。

土木課長)それでは私の方から,議案第118号「市道の認定について」をご説明申しあげます。今回の路線は,市道路線として3358号線及び3359号線を予定しております。起点と終点は,行里川13419−4から17までが3358号線,それから13420−11から13419−18までが3359号線でございます。それぞれ幅員は4メートルでございます。延長として131メートルと44メートル。面積で536平方メートルと178平方メートル。全体で714平方メートルとなっております。既存市道と接する部分には角切りが両側にございまして,曲がり部分にも角切りがございます。現況は砕石敷きであります。よろしくお願いします。

徳増委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑を行います。質疑は挙手によりこれを許します。質疑はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

徳増委員長)ないようですので,以上で質疑を終結いたします。次に討論を行います。討論はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

徳増委員長)討論なしと認め,討論を終結いたします。これより採決に入ります。議案第118号「市道の認定について」を採決いたします。お諮りいたします。本案は「原案可決すべきもの」とすることにご異議ございませんか。

(「異議なし」との声)

徳増委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。次に,議案第119号「市道の認定について」を議題といたします。本案については執行部から説明を求めます。

土木課長)それでは議案第119号「市道の認定について」をご説明申しあげます。この路線は,都市計画法に基づく開発行為により築造された道路を市道として認定するものです。路線名として5634号としております。起点は南台二丁目18−11から同南台二丁目18−6までと。幅員で6メートル,延長で71.5メートル,面積で455.51平方メートルございます。既存の市道と接する部分には角切りがございます。また,両側については300ミリの側溝が設置され,アスファルト舗装されております。以上でございます。よろしくお願いします。

徳増委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑を行います。質疑は挙手によりこれを許します。質疑はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)ないようですので,以上で質疑を終結いたします。次に討論を行います。討論はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)討論なしと認め,討論を終結いたします。これより採決に入ります。議案第119号「市道の認定について」を採決いたします。お諮りいたします。本案は「原案可決すべきもの」とすることにご異議ございませんか。

(「異議なし」との声)

徳増委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。次に,議案第120号「市道の変更について」を議題といたします。本案については執行部から説明を求めます。

土木課長)それでは議案第120号「市道の変更について」をご説明申しあげます。この議案は,市道3023号線について都市計画法の開発行為により市道を付け替えるものでございます。旧で言う3023号線は,全体延長で309.5メートルございましたが,新道については325.3メートルとなっております。既存の幅員が3.8から5.4に対して,同じ幅員でございますが,付け替え部分については4.4メートルから4.6メートルが既存でございましたが,また,既存の舗装幅員は3メートルでございましたが,付け替え後には用地幅員としては5メートル,舗装幅員としては4メートル以上を確保していただきました。これについては,都市計画法にによる開発行為でお店ができることで,県道との段差がある市道だったものですから,付け替えをお願いしております。以上でございます。

徳増委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑を行います。質疑は挙手によりこれを許します。質疑はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)ないようですので,以上で質疑を終結いたします。次に討論を行います。討論はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)討論なしと認め,討論を終結いたします。これより採決に入ります。議案第120号「市道の変更について」を採決いたします。お諮りいたします。本案は「原案可決すべきもの」とすることにご異議ございませんか。

(「異議なし」との声)

徳増委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。暫時休憩いたします。

― 休 憩 ―

徳増委員長)会議を再開いたします。次に,付託された陳情の審査として陳情第5「国道6号バイパスに関する陳情書」を議題といたします。本件については,事務局から受理の経緯及び陳情の概要について,説明をいたさせます。

事務局)それでは陳情第5「国道6号バイパスに関する陳情書」の受理の経緯と概要についてご説明申しあげます。本陳情につきましては,11月12日にご提出をいただきまして,同日付で受理をさせていただいております。提出者といたしまして,○○○○○○(会名)会長の○○○○(氏名)様からご提出をいただいているところでございます。内容といたしましては,委員さんのお手元にご覧いただきますとおり,それぞれの事由をもちまして,これらが都市計画法,都市計画法の施行についての建設省通達,または文化財保護法,閣議アセス等からなる都市計画決定の行政手続きに整合しているのかどうかを議会において検証していただいて,それをもってルートの変更の発議をお願いしたいという内容になってございます。以上です。

徳増委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑を行います。質疑は挙手によりこれを許します。

鈴木委員)
まず,質疑に入る前に建設部長の方にお伺いしたいんですが,6号バイパスのこれまでの経緯ですけども,本庁等に陳情を重ねた回数はどのぐらいの回数になってるか,ちょっとそのへんお聞かせ願いたいんですが。まず一点,それだけ。

徳増委員長)暫時休憩いたします。

― 休 憩 ―

徳増委員長)会議を再開いたします。

6号バイパス推進室副課長)正確な数字はちょっと分かりませんので申し訳ございませんが,昭和60年7月18日に石岡市長がバイパスの早期調査完了について,建設省や当時の関東地建ですか,これに陳情に行って以来,毎年一度は必ず行く形になります。そういうような形でございます。

鈴木委員)ただいま担当部局の方からお聞きをした中では,昭和60年来,そこまでにまた18年の歳月を経過して,この6号バイパスの実現のために多くの市民の皆様方の付託と,そしては近隣の町村からの推進に向けてのバックアップがあり,なおかつ,石岡にあっても多くの市民は,この6号バイパスについては大変期待を持っているのは事実であります。そしてまた,ある反面は,いまここに陳情に出ておられますけども,○○○○○○(会名)の皆さまには,確かに,○○○○○○(会名)の皆さまには皆さまなりのご意見も,十分,われわれ議会としても執行部としても,今までいろいろ調査をした中では,分かります。しかしながら,いまこの6号国道の渋滞,そしてまた目先に向かっての百里の民間共用に向けて大きく動き出そうとしている現況の中で,いま,特に土浦から1.7キロメートル区間については,路線の買収も一部進んでおると,そういうふうな状況にあり,私は東大橋に住居を持っているわけでございますけども,その私の住居の近辺を6号バイパスは通過をすると。そして私も相当の土地はかかるものと,路線内には結構ございます。もちろん,その周辺住民の方も,住宅のかかる方もたくさんございます。しかしながら,そういった方々のいろんな意見等も集約をいたしますと,やはりこのバイパスについては,ここまで進んできた以上は是非とも開通に向けて努力をしていただきたいと,そういった強い要望も私のところには寄せられております。そしてまた,ある地区からは,もう少し進捗状況を進めてはどうなのかと,そういうような強い要望も出されているのが現況でございます。確かにこの地域を分断され,そして家屋の移転を余儀なくされる方にとっては,本当に死活問題であろうと,このようには私なりにも認識をいたしますけども,大所高所にわたっての,いまの状況を勘案したときには,やはりこの現状を変えるということは如何なものかなあと,そういうふうに私なりに考えるところでございます。以上でございます。

山口委員)私はこの間も一般質問でやりましたんですけど,これまでの6号バイパスの経緯,私が最初7年に議員になりまして,8年のときから説明会やりまして,その流れをずっと聞いております。その中で,建設,そのとき副委員長だったんですが,何回も陳情に行った中で,中津川の方々の,物見塚の方もあったんですが,○○○○○○(会名)ができまして,それからずっとこれまで,できないのは7年経ちます。このまま杭打ちということで,土地の買収ということになってますが,これまでの中津川の方々との市長の話し合いということで来たわけですが,なかなか進んでこない。このままこれいった場合に,やはり大学教授のお話とか,いろんなこれまでの陳情の内容見ますと,やはりこのまま強制執行みたいな形でいった場合には,よくよく成田空港ような問題が出てきちゃうんじゃないかと。そういうことを考えたときには,早く作るのはやはり北側抜けて,路線を変更して,舟塚山の古墳群を復元してという形の方が,やはり石岡の全体のまちづくり考えたときには,私はこの方が早くできるんじゃないかと,私は思います。

徳増委員長)ほかにご意見はございませんか。ご質疑はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)ないようですので,以上で質疑を終結いたします。次に討論を行います。討論はございませんか。

(「なし」との声)

徳増委員長)討論なしと認め,討論を終結いたします。暫時休憩いたします。

― 休 憩 ―

徳増委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。これより採決に入ります。陳情第5「国道6号バイパスに関する陳情書」を採決いたします。本件は,起立により採決いたします。本件は,「採択すべきもの」とすることに賛成の諸君の起立を求めます。

― 賛成者起立 ―

徳増委員長)起立少数であります。よって本件は「不採択とすべきもの」と決しました。暫時休憩いたします。

― 休 憩 ―

徳増委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。
ただいま「不採択とすべきもの」と決しました陳情についてでございますが,当市議会はかつて「一般国道国道6号千代田石岡バイパスの早期建設に関する決議」におきまして,バイパス建設に係る諸問題の解決と早期建設に向け,議会としての立場から全力をもって努力すると決議をいたしております。
 陳情につきましては,ただ今「不採択」と決したわけでございますが,陳情者の方々が,ここに示された各事項について疑義をもっておられることには変わりございません。
 これら各事項につきましては,当委員会の所管を超える部分もございますけれども,委員長といたしましては陳情者のご意向,そして案件の重要性に鑑みまして,議長にご了解をいただいた上で,陳情に示されております各事項について,当委員会の解釈及び見解を委員長報告の中で申し述べ,早期建設への一助となれば幸いであると考えるものでございます。
 よって,本件に対して事務局において調査した事項を報告いたさせ,その後,各委員からご意見がございましたら頂戴をいたしたいと思います。

事務局)それでは,事務局において調査いたしました事項について申しあげたいと思います。まずはじめにご承知おきいただきたいと思うんですけれども,今回の陳情につきましては国道6号バイパスの平成9年の都市計画決定を中心としておられますので,お手元に配付させていただいた参考資料,それからその他につきましては都市計画関係の諸法等を掲載しておるわけでございますけれども,これにつきましては,なるべく平成9年に近い時点のもの,実際事務局にございましたのは平成10年のものだったんですけれども,そちらを底本とさせていただいております。また,文化財保護法につきましても平成10年に最終の加除を行いましたものを底本としておりますので,ご承知おきいただきたいと思います。また,都市計画六法ですとか,例えば法律関係の本に出ていない通達等につきましてはですね,総務課庶務課にございます「基本行政通知・処理基準」という本があるんですけれども,これは随時加除を行っておりまして,当時の通達等がどのような状態だったのかというのを正確には調査することはできませんでしたので,その点につきましてはあらかじめご了解願いたいと思います。また内容が大変複雑でございまして,ちょっと長くもなりますし,お分かりいただきづらい部分もあろうかと思いますけれども,あらかじめご了解いただければと思います。
 まず陳情者の方が言っておられる「1」として「情報開示請求等で判明した事項」のうちの1番「政府の公共事業見直しの基本方針」として,まず「イ」として「地域の集落を分断しないこと」,それから「ロ」といたしまして「地域住民の理解を得ること」ということでございますけれども,これにつきましては,お手元の参考資料の1ページ目にお示ししてございますけれども,「都市計画運用指針」という,平成13年4月に出された指針でございますけれども,このような指針がございます。陳情者の方が言っておられるこの「政府の公共事業見直しの基本方針」と申しますのが,この指針を指しているのかどうかは明かではございませんけれども,ご覧いただきますとおり,この中の「周辺生活環境への配慮」という部分には,「たとえば広域的な交通を分担する幹線道路や広範なサービスエリアを持つ供給処理施設等の都市施設を新たに計画する場合においては,計画それ自体は都市環境の改善につながるものであっても,その施設の建設や供給に際して,周辺の市街地に対しては必ずしもよい影響だけを与えるわけではない。この場合,当該施設が周辺生活環境に与える影響を十分に考慮して計画することが望ましい」というふうに定められております。
 次に「ハ」といたしましての「環境を保全し,景観・文化財を保護すること」という部分でございますけれども,まず,環境への配慮でございますが,現在におきましては,今申しあげました「都市計画運用指針」の中に「環境・景観への配慮」というところがございます。1ページ目の下の部分でございますけれども,その中には「良好な自然的環境や重要な歴史的環境,地域にとって重要な景観等が存する場合は,これをできるだけ保全するように計画することが望ましい」というふうにされているところでございます。
 次に環境の保全という点につきまして,当時の経過を申しあげたいと思います。
 当時の環境影響評価につきましては,昭和59年8月28日に閣議決定されました「環境影響評価の実施について」における「環境影響評価実施要項」,それから昭和60年4月1日の事務次官通達「建設省所管事業に係る環境影響評価の実施について」におけます「建設省所管事業に係る環境影響評価実施要綱」で定められていたんですけれども,これが2ページ目にお示ししているところでございます。茨城県におきましては,昭和58年4月1日に「茨城県環境影響評価要綱」が整備されておりまして,この当時は,県要綱で環境影響評価が実施できるものとされていたとのことでございます。それで環境影響評価の実施時期でございますけれども,これにつきましては昭和60年6月6日建設省建設経済局長通知の「建設省所管事業に係る環境影響評価の実施について」,これは4ページにお示ししてありますけれども,これにおきまして,「地方建設局等の長が事業者である対象事業については,道路法第18条第1項の道路区域の決定又は変更のとき」までに環境影響評価を実施するものとされていたところでございます。それからそれを実施いたします主体でございますけれども,これが昭和60年6月6日の建設省都市局長通知「都市計画における環境影響評価の実施について」,これは5ページにお示ししてあるんですけれども,これによりまして,「都市計画に係る建設省所管事業に関し環境影響評価を行う場合にあっては,都市計画決定権者が都市計画を定める際に行うもの」というふうに定められていたところでございます。この規定によりまして,国道6号バイパスにかかります環境影響評価につきましては,この都市計画決定権者でございます茨城県知事が実施したところでございます。この手続といたしましては,都市計画の決定に先立って行います建設大臣への認可申請と合わせて環境影響評価書を県知事が送付したということでございます。
 それから「景観への配慮,文化財の保護」という部分についてでございますけれども,これについても当時の経過を最初に申しあげたいと思います。
 埋蔵文化財につきましては,文化財保護法ほか関係諸法,または通達等によりまして,基本的に埋蔵文化財包蔵地の確定,それからその保護を基本としているところでございます。都市計画決定当時の石岡市の埋蔵文化財の分布図というものがございますけれども,この分布図を見ますと,包蔵地を一応避けるような形になってございます。これは各委員,分布図というのはご承知だと思うんですけれども,そのような形で当時は引かれておりました。ただし,石岡市の場合,実際上の取扱いといたしまして,市域のほぼすべてをですね,埋蔵文化財包蔵地又はそれに準ずるものであるというふうに捉えておりまして,開発の際には,発掘等の手続きを踏むこととしているところでございます。文化財保護法は,これは7ページにお示ししてあるんですけれども,文化財保護法の第3条ではですね,「文化財がわが国の歴史,文化等の正しい理解のため欠くことのできないものであり,且つ,将来の文化の向上発展の基礎をなすものであることを認識し,その保存が適切に行われるように,周到の注意をもってこの法律の趣旨の徹底に努めなければならない」というふうに定めてございまして,これは9ページにお示ししてあるんですけれども,平成10年9月29日文化庁次長通知というもので,「埋蔵文化財の保護と発掘調査の円滑化等について」という通知があるんですけれども,これの別紙におきましてですね,「工事により埋蔵文化財が掘削され,破壊される場合は発掘調査を行うものとすること」と定めているところでございます。 埋蔵文化財包蔵地における道路の新設等におきましては,すべてこの適用を受けることになるわけでございますけれども,前に申しあげましたとおり,石岡市は市域のほぼすべてをですね,埋蔵文化財包蔵地又はそれに準ずるものというふうに捉えておりますので,今般の国道6号千代田石岡バイパスの工事に際しましても,発掘調査を実施することとなるところでございます。このことはですね,陳情者の方に添付していただいております資料として,一番上に「(仮称)石岡・玉里線(国道6号バイパス)」と書いてある資料を添付していただいているんですけれども,これからも確認できますとおり,平成8年10月22日に石岡市教育委員会教育長が市長宛に回答いたしました「国道6号バイパス及びアクセス道路の都市計画について(回答)」というものの内容が先ほどご覧いただいた資料なんですけれども,これにつきましても,バイパス本線のルートにつきまして「茨城県教育庁文化課の指導による」と書いてはあるんですけれども,この文書の一番下の部分にですね,「石岡市教育委員会としては,国道6号バイパス及び関連道路計画については,基本的に異存はないが,今後全路線内を踏査し,周知の遺跡以外にも路線上に遺跡の有無を確認する。その結果により別途協議を行う」としていることからも確認できるところでございます。それから,国道6号千代田石岡バイパスが都市計画決定された際ですね,都市計画地方審議会は「事業実施に当たっては,十分事前調査を実施し,新たに遺跡の存在が確認された場合には,関係機関と協議・検討し対応すること」との意見を附しておりますけれども,文化財保護法におきましては,埋蔵文化財包蔵地について「当該発掘に係る事業計画の策定に当たって,あらかじめ,文化庁長官にその旨を通知」することを定めてございまして,出土品の出土等によって貝塚ですとか,住居跡,古墳その他遺跡と認められるものを発見したときには,文化庁長官に届け出るものとしているところでございます。文化庁長官は,それが重要な遺跡であって,保護のための調査が必要と認めるときは,それについて国の機関等に協議を求めるべき旨を通知することができまして,また,当該遺跡の保護上必要な勧告をすることもできるというふうにされているところでございます。
 それから陳情の中の「ニ」として,事業決定後5年を経過して未着工の公共事業は見直しの対象となるんじゃないか,というふうなご指摘の部分でございますけれども,お手元の資料の中で,「国土交通省所管事業の再評価実施要領」というもの,こういうふうな形のものですけども,これを配らせていただいておりますが,この中にはですね,「事業採択後一定期間が経過した時点で未着工の事業」は再評価の実施対象とされているところでごさいます。それで,この別紙で,一番後ろから2枚目なんですけれども,「事業採択後一定期間経過後で未着工の事業の定義」といたしまして,「道路,街路事業」というのは,「用地買収手続,工事ともに未着手」の事業のことを言うんだよというふうに定められているところでございます。この規定にしたがいまして,今年の2月でございますけれども,国土交通省で再評価が実施されたということでございまして,この資料と併せて配らせていただいていると思うんですけれども,「再評価の概要」というものと,それからこの,これは国土交通省道路局のホームページから引っぱったものなんですけれども,このような形で審査が行われまして,費用便益費が2.8というふうに記載されているんですけれども,そのようなことから,継続して事業を行うということで決定されたということでございます。
 それから陳情に示されております「2」といたしまして「都市計画決定に至る経緯が不透明なこと」というご指摘でございますけれども,広域の見地から決定すべき都市施設の都市計画決定については,都市計画法それから同施行令によって,都道府県知事が都市計画を定めることになっております。これは参考資料の11ページをご覧いただければと思うんですけれども,国道6号千代田石岡バイパスもこれに該当することになるわけでございますけれども,昭和44年の建設省都市局長通達「都市計画法の施行について」によりまして,その原案ですね,原案については,都道府県知事から配慮すべき事項の指針を受けた市町村が作成いたしまして,都道府県知事はこれに必要に応じて修正を加え,決定を行うこととされているものでございます。国道6号千代田石岡バイパスの都市計画に至る経緯でございますけれども,かつて本会議におきまして参事都市整備担当が行いました答弁に拠りますと,常陸工事事務所が国道6号千代田石岡バイパスの整備効果を検討し始めたのは平成2年とのことでございますけれども,石岡市による国道6号千代田石岡バイパスの原案作成は,平成8年8月上旬に着手されております。これについては陳情書に添付の資料のうち,このような形で「都市計画変更の経緯」という,こういう表のようなものが添付されているんですけれども,この資料の中にもですね,「平成8年8月10日原案作成」との記載があることからご理解いただけるものと思います。この原案作成作業でございますけれども,同じ年の8月30日に行われました,国・県から石岡市への資料提供によって本格化をいたしまして,その年の12月2日の県への提出をもって終了しているところでございます。この,県へ提出した際のおもてもですね,陳情の資料として添付していただいているんですけれども,当時の木村市長から橋本知事宛に,このような形で12月2日付で提出がされているところでございます。この間,石岡市は4回の地元説明会を開催したところでございます。続きまして,この原案の提出を受けた茨城県は,平成9年1月6日から2週間の縦覧を行いまして,平成9年1月22日に石岡市に意見を求めた状況でございます。これについても添付の資料でご確認いただけます。これに対しまして石岡市は,1月24日付をもって茨城県知事に「異存はない」との回答を行いまして,県知事はそれを受けて1月31日の都市計画地方審議会に付議をしております。その決定を受けまして,県知事は2月12日に建設大臣に認可申請を送付いたしまして,同日付けをもって認可を受けまして,3月3日に県知事が都市計画決定を行ったものでございます。さらに,本陳情の添付資料におきまして,陳情者から,都市計画決定に先立つ建設大臣の認可が即日なされていることについて疑義が呈されているところでございます。資料に大臣の通知がこのような形で,皆さまのお手元にも建設大臣の…,こちらなんですけれども,即日による認可につきまして疑義が呈されているんですけれども,昭和44年の建設省都市局長通達の「都市計画法の施行について」におきましてですね,「建設大臣の認可については,事前に建設省と十分連絡調整することにより,円滑な運用を図ること」とされているところでございます。
 それから次に,陳情の方の「3」でございますけれども,「国道6号千代田石岡バイパスは,高規格道路として東関東自動車道と連絡し,現6号と合流する計画はない」との件でございますけれども,委員ご承知のとおり,平成9年3月3日に都市計画決定されましたのは,千代田町中貫地先から石岡市東大橋地先の園部川に至る15.7キロメートルの部分でございます。その後,平成10年4月に「事業化」されましたのが,千代田町市川地先から石岡市東大橋地先の5.8キロメートルの部分でございます。これにつきましては,資料のですね,後ろにつけさせていただいているんですけれども,この色を塗った地図の資料をご覧頂ければと思うんですけれども。さらに,平成10年6月でございますけれども,国道6号千代田石岡バイパスを含みます百里飛行場連絡道路が地域高規格道路の計画路線として指定されまして,そのうち,事業化されておりました国道6号千代田石岡バイパス部分が,平成10年12月に整備区間として指定されたところでございます。つまりですね,国道6号千代田石岡バイパスにおける千代田町の市川地先から石岡市東大橋地先の事業化部分,事業化された部分ですね,については,地域高規格道路・百里飛行場連絡道路と重複する区間となっているものでございます。
 なお,陳情書に添付されております知事発市長宛の文書,この文書はですね,陳情の資料の中で唯一A3のサイズで付けていただいているものなんですけれども,この資料の幅員を見ていただきますと27メートルから30メートルと記載がございまして,また一方,建設大臣発知事宛の文書,このような文書,横長に示していただいている資料には,幅員が20メートルとあると。この二つが違うのはなぜかというふうなご質問がございましたけれども,27メートルから30メートルと申しますのは歩道までを含んでの幅員,それから20メートルと申しますのは車道を除いた部分の幅員というふうなことになります。これにつきまして,地図を付けさせていただいた資料の後ろから2枚目ですね,断面図がございますけれども,車道が7メートル,7メートルで14メートル。路肩と思われる部分が1.5メートル,1.5メートルで3メートル。中央分離帯と思われる部分が3メートル。足して20メートルということでございまして,つまり歩道を除いた部分が20メートルというふうなことから,そのような記載がされているところでございます。
 それから次に「4」といたしまして,「国道6号千代田石岡バイパスのうち,事業化された部分だけでは単なる迂回路であり,現6号と村上六軒線との交差点部で渋滞が発生するため,現状と変わらないのではないか」とのご指摘の件でございますけれども,現在までにバイパスの都市計画決定がなされておりますのは,千代田町中貫地先から石岡市と美野里町の境界でございます園部川まででございます。もし仮に,現在,都市計画決定している部分のみを施工するとすれば,最も美野里町寄りのアクセス道路でございます蓬来傾城線ですとか,または陳情でご指摘いただいておりますとおり,村上六軒線などで渋滞が発生する可能性は考えられるところでございます。しかしながら,バイパスは当然,園部川で停止するものではございませんし,美野里町部分についても事業実施が見込まれると思われますので,ご指摘のような事態に至る可能性は少ないのではないかというふうに思います。また,その事業化部分だけが先に施工された場合ですね,は,ご指摘のような事態に至る可能性もあるわけですけれども,そうした場合につきましても,その時点で,高規格道路の部分だけですとバイパスとしての役割をしませんので,通過車両はあいかわらず現6号を通行することになろうと思いますし,また,うち百里方面へ向かう車両につきましては地域高規格道路方面へ流れますので,現状よりは渋滞は緩和されるのではないかというふうに考えられるところでございます。それから陳情の5番ですね。それから6番につきましては事務局として申しあげることはございません。
 それから陳情の「7」としてですね,当会としては平成8年10月以来,国ですとか県ですとか,国の各部署にですね,陳情を行った中で,市から申し出があれば対応を考えるというふうな助言があったという部分でございますけれども,この件について,事務局として調査を特に行ってはございませんけれども,都市計画にかかる手続を申しあげますと,都道府県知事が定める都市計画決定の原案は,先ほど申しあげましたとおり,配慮すべき事項の指針を受けて市町村が作成する,ということになります。この手続につきましては,都市計画の変更においても同様でございますので,仮に都市計画決定権者の知事が都市計画を変更するということになった場合には,知事から「配慮すべき事項の指針」を受けまして,原案は市町村が作成するという形になってこようと思います。
 それから8番でございますけれども,「工事費概算額等における市道『アクセス部分』の財源は何によるのか」というふうなご質問でございますけれども,アクセス道路につきましてはですね,そのすべてが,整備主体が決定しているわけではございませんので,いまのところ,一概に財源をお示しできるものではないというふうに考えるところでございます。
 それから「9」といたしまして,「説明会における道路の構造と,決定された構造が変わっている」というふうなご指摘でございまして,これにつきましては,資料といたしまして先ほどご覧いただいたA3の文書,これに「構造形式」という欄があるんですけれども,それでこの上の方にですねね,この空欄,石岡市大字石岡字駒潜東ですとかそういうふうに書いてある中での一番下の部分に,地表式と。地区が特定されている部分には中津川がございませんので,中津川はその他の部分としての「地表式」という部分に当たるわけですけれども,陳情者の方は,説明会においては掘割と聞いていたのにここに「地表式」というふうに記載があるのはおかしかろうというふうなご指摘でございます。この,なぜ説明会で掘割式と説明したのにここで地表式なのかということでございますけれども,ここで掘割式と書かれるのはですね,道路面が地表面よりおおむね5メートル以上低い区間が350メートル以上続く部分については「掘割式」と書きなさいという定めになってございまして,したがいまして,高さが5メートルに満たないか,または長さが350メートルに満たない場合は「地表式」というふうな表記になるところでございます。したがいまして,実際の施工とこちらに示されている構造形式というのは,必ずしも一致するわけではないというふうなことでございます。
 それから「2」といたしましてシンポジウムにおいてなされた著名な学者の意見を尊重すべきではないかという部分でございますけれども,これにつきましては,陳情に示しております資料をお読みいただければ十分だと思いますので,特に事務局として調査はしてございません。以上でございます。

徳増委員長)以上で報告は終わりました。ただいまの件につきまして,何かご発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

徳増委員長)ないようですので,本件につきましては委員長において取りまとめをいたしまして,12月12日の定例会最終日の開会までに委員長報告を各委員にご確認いただく手続をとりたいと思います。
各委員には,よろしくご承知おき願いたいと思います。次に,「その他」として,閉会中の継続調査・審査の申し出についてを議題といたします。
 当委員会において閉会中もなお継続して調査及び審査を行うため,石岡市議会委員会条例第36条の規定により,お手元に配付いたしました案文に示す事件・理由を付し,閉会中の継続調査・審査を申し出たいと思います。
 これにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

徳増委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。ほかに何かございませんか。

上野委員)陳情のことだけどね,7番目のね,「この事業は市の請願によるものであるから」という,これ原案をね,6号バイパスの件だよ,「ルートは市の請願」というんですが,私は知る限りでは,このルートについては,最初の叩き台からね,途中で変更されたなんていうことは分かりませんが,市からこのルートを出してくれと言ったような,私,記憶はしてないんだけども,上の方から「こんなルートでどうですか」って叩き台,試案が出たんだけども,これについてはどうですか。なにか根拠があるんですか。

事務局)陳情の中に示されております文言についてはですね,詳しいことは陳情者の方にも伺っておりませんし,正確には分からないんですけれども,ただ,一般的に手前どもが使います「請願」というような形ですと,例えば国会であれば国会議員の紹介を以て何かのアクション,というふうなことだと思いますので,いわゆる一般的に理解される「請願」という言葉の使い方でここで使っておられるのではないと思います。また,石岡市議会が国道6号バイパスについて今まで何度か,執行部の方からも説明を受けましたし,常陸工事事務所からも説明を受けましたけれども,その経緯の中では,石岡市がこのルートを発案したというふうなことではないと,私も思っております。同じく平成8年だったと思いますけれども,9月に全員協議会がございまして,当時上野議員もいらっしゃったと思いますけれども,全員協議会室でルートの説明を受けた際も,当時の常陸工事事務所の所長さんがお出でになって,ルートをご説明いただいたというふうな経緯もございますし。したがって,このルート自体を石岡市が主体的に進めたという経緯ではなかったというふうに思います。

山口委員)これいまの説明の,こちらの陳情の内容見てみますと,やはり国が決めてきたというよりは,やはりこの問題はずっと,路線はやっぱり石岡が出して,市長が出していかなければね,そういう問題はできないと思うんですね。勝手に国からこうやってきたって言ったって石岡市が納得しなければできないわけですから。どちらを主にするかっていうときには,やはり石岡市の市長さんが,判断によっては,今からでも路線は変更はできないということはないということで,この大塚先生という歴史の関係の人が言ってました。これは私も,もう少しこの問題はよく検討しないと。

徳増委員長)いま事務局から説明したように,平成8年の時にありましたね,全員協議会室で。私たち説明受けましたね。あれが叩き台だと思うんですね。ですから。

(不規則発言多し)

徳増委員長)山口委員も手を挙げて「路線が動いてるんじゃないか」とかいう質問はなかったと思います。われわれ説明うけた時点で。平成8年に。

(不規則発言多し)

徳増委員長)ほかにご意見ございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

徳増委員長)ないようですので,以上で本日の都市建設委員会を閉会いたします。


 閉会 午後2時45分



     委員派遣報告書


 委員会条例第32条の規定により実施した委員派遣による調査の結果について,下記のとおり報告します。

           記

1 議案第118号にかかる現地について
 議案となっている市道は,宅地造成により築造された道路2路線(鉤型の道2路線)を市道として認定するものである。道路幅は4メートルで,既存市道との接続部及び鉤に折れる部分は角切りが行われている。現況は砕石敷きであった。

2 議案第119号にかかるについて
 議案の道路は,都市計画法に基づく開発行為により築造された道路を市道として認定するものである。幅員は6メートルでアスファルト舗装が施されており,路面の状態も良好だった。側溝もすでに設置済み。既存市道との接続部には角切りもなされていた。

3 議案第120号にかかる現地について
 都市計画法に基づく開発行為により市道3023号線を付け替えるものである。アスファルト舗装が施されており,路面状態は良好。用地幅員5メートル,舗装幅員は4メートル以上とのことであった。路線は鉤型に折れているが,最も大きな曲折部には角切りがなされていた。



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