請願第7 「安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守るための意見書」を国に提出することを求める請願

 紹介議員 小松豊正

【付託】
 令和3年第2回定例会

請願趣旨】
 下記事項の実現について,地方自治法第99条の規定に基づき,国会または関係行政庁へ意見書を提出していただきますよう請願いたします。
(1)今後も発生が予想される新たな感染症拡大等の事態にも対応できるよう,医療,介護,福祉に十分な財源確保を行うこと。
(2)公立公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し,地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。
(3)安全・安心の医療・介護提供体制を確保するため,医師・看護師・医療技術職・介護職等を大幅に増員すること。
(4)保健所の増設・保健師等の増員など公衆衛生行政の拡充を図ること。ウイルス研究,検査・検疫体制などを強化・拡充すること。
(5)社会保障に関わる国民負担軽減を図ること。

【請願理由】
 
2020年の新型コロナウイルスによるパンデミック(感染爆発)は,日本国内でも大きな影響を広げました。経済活動や国民生活にも深刻な影響を及ぼすと共に,「医療崩壊」などが取りざたされ,国民のいのちと健康が脅かされる事態が広がりました。この感染症対応の経験から明らかになったことは,感染症病床や集中治療室の大幅な不足や,それらを中心的に担っている公立・公的病院の重要性,医師・看護師・介護職員の人員不足,保健所の不足問題などです。これらの諸問題の背景には,90年代後半から続いてきた医療・介護・福祉など社会保障費の抑制策や,公衆衛生施策の縮減があります。
 
21世紀に入り,わずか20年の間に,SARS,新型インフルエンザ,MERS,そして今回の新型コロナウイルスと,新たなウイルス感染とのたたかいは短い間隔で求められ,今後も新たなウイルス感染への対応が必要になることは明らかです。
 
新型コロナウイルス感染対策の教訓を経て,国民のいのちと健康,暮らしを守るためにも,そして新たなウイルス感染や自然災害などの事態の際に経済活動への影響を最小限に抑え込むためにも,医療・介護・福祉,そして公衆衛生施策の拡充は喫緊の課題です。

【付託先】
 
教育福祉環境委員会


【委員長報告の要旨】

 委員からは「県民の命を日夜守っている,そこで働いている方々の声が反映されているものは,願意が妥当であれば,この声に応えていくべきではないか」との意見が出された一方,「財源の裏付けがない中,医療職・介護職の大幅な増員を求めており,また一方では,社会保障の国民負担軽減を同時に求めることは矛盾しているのではないか」との意見が出されました。

【結果】
 
不採択