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陳情第41 「自主共済制度の保険業法適用除外」実現を求める陳情

【付託】 平成22年第1回定例会

【要旨】
(陳情の要旨)
 各団体が,その組織の目的の一つとして構成員のために自主的に運営している共済制度を廃止することは,各団体構成員の生活基盤の安定を損なうことから,保険業法の制度を見直し,自主的な共済制度が保険業法の適用除外となるよう意見書を国に提出して頂くよう陳情します。
(陳情の理由)
  第162通常国会で成立した「保険業法等の一部を改正する法律」(以下,改正保険業法)は,「共済」の名を利用して,不特定多数の消費者に保険商品を販売し,消費者被害をもたらした実態が不明確な共済,いわゆる「ニセ共済」を規制することが目的でしたが,現実には健全な自主共済まで同列に見なして一律に規制する形となり,結果,制度の廃止や大幅な制度変更を迫られています。
 共済は団体の目的と構成員の相互扶助を図るためにつくられてきました。団体がその構成員の「助け合い」を目的に自主的に,そして健全に運営されてきた自主共済は「利益」を上げる保険業とは異なります。自主共済を強制的に株式会社や相互会社にしなければ運営できないようにするなど,「儲け」を追及する保険会社と同列に,一律に様々な規制と負担を押し付けることになれば,多くの自主共済が存続不可能となり,「契約者保護」「消費者保護」を目的とした改正保険業法の趣旨にも反することとなります。
 そもそも自主共済への規制を議論した金融審議会でも「構成員が真に限定されているものについては,特定の者を相手方とする共済として,従来どおり,その運営を構成員の自治に委ねることで足り,規制の対象外とすべきである」(平成16年12月14日・金融分科会第二部会)としていました。また,第166通常国会でも,与野党国会議員から自主共済の継続を保証する必要が強く主張され,当時の山本金融担当大臣も「客観的基準についての具体案が示されれば大臣自ら研究する」旨の答弁がなされています。
 日本社会に深く定着してきた「仲間同士が助け合う」という活動を奨励することがあっても,法律で規制したり,「儲け」を追及する「会社」にしなければ「仲間同士の助け合い」が出来ないようにすることなどはあってはならないことだと思われます。
 こうした趣旨から,下記事項が実現されるよう,地方自治法第99条に基づいて,国に対し「意見書」を提出して頂くよう陳情いたします。
(陳情の項目)     
1.団体が目的の1つとして,構成員のために自主的かつ健全に運営されている共済制度を保険業法の適用から除外すること。


【委員長報告の要旨(総務企画委員会)】

 本陳情の趣旨は,平成18年4月から施行された改正保険業法により,特定の構成員のために自主的に運営している共済制度が,保険業とみなされ,さまざまな規制を受けることから,存続の危機に追い込まれています。そこで,健全に運営する自主的な共済を保険業法の適用除外にすべきとするものです。さらに,国に対して意見書の提出を求めるというものです。
 審査では,事務局より,共済は,日本社会の各分野において「共通の目的や社会的な目的でつくられた組織」の運営を支え,補完する役割を持っていること。 共済は,特定の人を構成員とし,その構成員が自主的にお金を出し合い,助け合う互助会的な組織であり,そうした共済の中で,法規制の枠外にあるものが無認可共済と言われていること。さらに,共済の規模や形態の多様化が進み,従来の保険業との区別が困難になる中,国会議員が引き起こしたオレンジ共済事件等が発生し,社会的な問題が生じたこと。そうした経緯から,平成18年4月に無認可共済の契約者保護の観点から保険業法を改正したことが報告されました。
 委員からは,保険会社にお願いした場合には,高額な保険料となるもの,或いは取り扱ってくれない保険をカバーしているものに無認可共済といわれている組織があり,代表的なものとして,全国保険医団体連合会,日本勤労者山岳連盟,全国商工団体連合会ほかPTAや知的障害者関係の団体等が挙げられること。さらに,コストを抑えつつ,互いに支え合っている団体の活動を妨げないように,国は配慮すべきとの意見が出されました。
 以上の審査の後、討論する者はなく、本陳情について採決いたしましたところ、全会一致で採択すべきものと決した次第です。


【審査結果】 採択