請願第9 介護保険に関する請願(紹介議員 小松美代子)

【付託】 平成21年第2回定例会

【要旨】
 2009年4月に介護保険改定が実施されました。これまで2005年10月の改定では,施設入所の利用者に対し食費・居住費の負担が課せられ,2006年度の改定では「新予防給付」が設けられ,要介護認定は6段階から7段階に変更され,軽度認定の抑制,福祉用具の貸しはがしなど介護サービスの抑制が図られました。一方営利企業の参入により悪質な不正請求などの問題が噴出しました。さらに賃金・労働条件の厳しさなどで,介護労働者の20%を超える人が離職し,新たに就職する人も大幅に減り,介護の現場は厳しさを増しています。2009年度の改定で,3%の報酬引き上げが図られたものの,労働条件の解決までには届かず,「新しい認定制度」など依然として問題は山積みです。
 石岡市議会におかれましては,介護保険制度が誰もが安心して利用でき,安心して働ける職場づくりになるよう力添えを心よりお願いいたします。
 つきましては,以上の趣旨から石岡市議会へ,下記の事項を政府関係機関(内閣総理大臣,厚生労働大臣)に対し,意見書の提出を地方自治法第124条の規定により請願します。
(請願事項)
1.新しい認定制度の実施を中止し,改めて認定制度の総合的な検証を行い,抜本的な改善を行うこと
2.利用者施設不足を解消するため,特養などの施設増設を行うこと
3.介護報酬の引き上げは3%に止まらず,さらなる引き上げを行うこと
4.介護労働者の賃金を大幅に引き上げ,処遇改善を行うこと
5.介護保険制度の抜本的見直しを行うこと

【委員長報告の要旨(教育福祉委員会)】
 
審査において、委員から請願事項の1項目の「新しい認定制度の実施を中止し」という部分については、慎重に対応すべきではないかという意見がありました。その後討論はなく、採決を行った結果、全会一致で一部採択(請願事項の2項目から5項目は、その趣旨・願意を妥当と認め採択すべきものとし、1項目は不採択とすべきもの)と決しました。

【審査結果】 一部採択