陳情第4 競輪の場外車券場設置反対に関する陳情

【付託】 平成23年第2回定例会

【要旨】
 石岡市八軒台の国道6号線沿いにある旧センチュリープラザ石岡跡地への競輪の場外車券場設置計画が新聞報道により明らかになりました。同跡地周辺は近年,商業施設が立ち並ぶ地域として発展をしており,近隣には閑静な住宅街に加え,教育施設もあります。また,最寄り駅であるJR石岡駅は,市内の県立高校3校に通学する生徒も数多く利用しております。成長期にある多感な高校生を持つ私ども保護者にとり,JR石岡駅は穏やかな環境の中で,安心して子供たちが利用できる駅として認識をしております。しかしながら,他市にある場外車券場の最寄り駅では,場外車券場利用者による風紀の乱れが教育関係者にとって大きな問題として発生しております。
 さらには未成年者の車券購入,ゴミの散乱等。中でも石岡市内を通過する国道6号線は,県内有数の渋滞地となっており,場外車券場利用者の車が増えることで渋滞が悪化し,その渋滞を避けようと住宅街へ進入する車による,朝夕の通学時間帯の交通事故等の増加も懸念されます。また,競輪は昼間だけでなくナイターでも開催されるため,高校生が下校時に犯罪に巻き込まれる危険性も飛躍的に高まるものと考えます。
 よって,石岡市内に場外車券場を建設することは,将来を担う青少年の健全育成に大きな障害をもたらすことになります。石岡市議会におきましては,青少年の健全育成について熱い議論が数多くなされております。さらには,先ごろ実施された市議会議員選挙においても,多くの議員が公約の一つとして掲げられております。このようなことから私たちは,次の点を要請いたします。

 1.石岡市議会として,青少年の健全育成に悪影響を及ぼす場外車券場の市内設置に反対する決議を求めます。
 2.久保田石岡市長の「元気石岡プロジェクト」で掲げられている「市民の声が最優先のまちへ」実現のため石岡市議会が積極的に活動すること。

【委員長報告の要旨(総務企画委員会)】 (※「陳情第7 公営競技発売施設の誘致についての陳情」と関連するため,一括での報告となっています。)
 当委員会は,本件の審査にあたり,6月28日,教育福祉委員会及び環境経済委員会の3委員会による連合審査会を開催し,一括議題として,慎重なる審査を実施しました。
 これら2件の陳情は,現在,石岡市八軒台へ建設が計画されている競輪の場外車券場に関するものです。
 連合審査においては,県内類似施設を調査した委員から,審査する上で情報の共有化が必要であるとし,調査結果の報告がありました。
 その後,「企業誘致による雇用の確保や税収の増,交付金収入の観点から鑑みれば,誘致の陳情は願意妥当であるが,交通渋滞の緩和などについては関係機関と協議していくべき」,「計画地の近くには,子供や家族連れが集まる商業施設があり設置には反対」,「陳情における問題点を十分検討し,採決に臨むべき」,「財源の確保や雇用の創出については,メリットが高いが,歴史と文化のまちである当市には,造るべきではない」,「雇用について,電算化が進む現在において,どれだけ見込めるのか大変疑問がある」,「法令で提出が義務付けられている図面に示す施設から半径1,000メートルの範囲には,医療施設や教育施設があり,重大な問題意識を持つべき」といった意見が出されました。
 以上のような意見が出された連合審査会の終了後,再度,総務企画委員会を開催しました。
 委員会では,連合審査会での意見を踏まえれば,陳情第4については「願意妥当」,陳情第7については,「経済効果や雇用の創出等が期待される部分もあるが,課題が多すぎるところは否めない」,「県内類似施設との比較においても解決が困難な課題が多すぎる」との意見が出されました。
 以上の審査の後,討論するものはなく,採決を行った結果,陳情第4「競輪の場外車券場設置反対に関する陳情」については,全会一致で「採択すべきもの」と決し,陳情第7「公営競技発売施設の誘致についての陳情」については,全会一致で「不採択とすべきもの」と決した次第です。
 

【結果】 
採択