陳情第48 政府による緊急の過剰米処理を求める陳情

【陳情趣旨】
 2014年産米は宮崎県,鹿児島県,高知県などの超早場米の消費地での取引価格が「前年を4000円程度下回る12000円台(1俵60キロ)」などと取り沙汰され,全国的な価格の大暴落が強く懸念されます。
 今年から経営所得安定対策が半減され,米価変動補てん交付金も事実上,廃止されたもとで,今でさえ生産費を大幅に下回っている米価がさらに暴落するなら,再生産が根底から脅かされることになります。とりわけ,担い手層の経営への打撃ははかりしれないものがあります。
 政府は,主食用米から飼料用米への転換を,助成金を増額して誘導していますが,対策の初年度ということもあり,種もみの確保,マッチング,貯蔵・調整施設などが未整備であり,生産現場で十分な対応ができない状況にあります。
 そもそも,この間の米価の下落は,2013年,2014年度の基本指針を決めた昨年11月の「食料・農業・農村政策審議会食糧部会」で,今年6月末の在庫が2年前に比べて75万トンも増える見通しを政府が認識しながら,何ら対策を講じてこなかったことにあります。また,「攻めの農政改革」で5年後に政府が需給調整から撤退する方針を打ち出したことも追い打ちをかけています。
 主食の米の需給と価格の安定をはかるのは政府の重要な役割です。過剰基調が明確になっている今,政府の責任で需給の調整を行うのは当然であり,緊急に対策を実施することが求められています。

【陳情項目】
1 政府に対して,緊急に過剰米処理を行うよう意見書をあげること。

【付託】 平成26年第4回定例会

【付託先】 環境経済委員会

【委員長報告の要旨】
 審査では,委員から「農業者を取り巻く状況は非常に厳しく,後継者不足や耕作放棄地の問題もあり,積極的な農業政策が必要であることから願意は妥当」,「国では米の過剰を減らすために,主食用米から飼料米への転換を進めているが,効果的とは言い難く対策としては不十分。人口が減少する中,米余りによる米価下落を防ぐためにも願意は妥当」などの意見がありました。

【結果】 採択



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