請願第9 教育予算の拡充を求める請願
紹介議員 岡野孝男
【請願主旨】
2014年度においても,これまで小学校1年生,2年生と拡充されてきた35人以下学級の3年生以上の拡充が見送られ,予算措置がされていません。日本は,OECD諸国に比べて,1学級当たりの児童生徒数や教員1人当たりの児童生徒数が多くなっています。一人ひとりの子どもに丁寧な対応を行うためには,ひとクラスの学級規模を引き下げる必要があります。
文部科学省が実施した「今後の学級編制及び教職員定数に関する国民からの意見募集」では,約6割が「小中高校の望ましい学級規模」として,26〜30人を挙げており(それ以下を含めると約9割),保護者も少人数学級を望んでいることは明らかです。
日本国憲法には子どもたちが全国どこに住んでいても,機会均等に一定水準の教育を受けられることが明記されています。しかし,教育予算について,GDPに占める教育費の割合は,OECD加盟国(データのある31カ国)の中で日本は最下位となっています。子どもたちの「ゆたかな学び」を保障するための少人数学級の実現をはじめ,公教育の一層の充実のためにも,教育予算を拡充するとともに,義務教育費国庫負担制度を堅持することは大変重要です。
さらに,学校施設の充実や子どもたちの心のケア,子どもたち,教職員への増大した負担の軽減など震災からの教育復興に対して,引き続き政府として人的・物的な援助や財政的な支援をすべきと考えます。
将来を担い,社会の基盤づくりにつながる子どもたちへの教育は極めて重要です。こうした観点から,2015年度政府の予算編成において下記事項の実現について,地方自治法第99条の規定に基づき国の関係機関へ意見書を提出していただきますよう要請いたします。
【請願事項】
1.きめ細かな教育の実現のために少人数学級を推進すること。
2.教育の機会均等と水準の維持向上をはかるため、その根幹となる義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
3.震災からの教育復興のための予算措置を継続して行うこと。
【付託】 平成26年第3回定例会
【付託先】 教育福祉委員会
【委員長報告の要旨】
直接当市に改善等を求めることではありませんが,市内の学校教育に関連するため重要であること,昨年以前から当市議会においても,同題名,同趣旨,同請願事項を採択している経過もあるので,本請願もそのように扱いたいという認識になりました。
【結果】 採択