請願第7 「高額療養費」「後期高齢者の窓口負担」の見直しにあたり,現行制度の継続を求める意見書の採択を求める請願
紹介議員 小松 豊正
【付託】
平成28年第4回定例会
【請願の趣旨】
「高額療養費」「後期高齢者の窓口負担」の見直しにあたり,現行制度の継続を求める意見書を国に提出していただきたいこと。
【請願の理由】
一般社団法人茨城県保険医協会が会員医療機関に対して行った調査では,32%の会員医療機関が,経済的な理由による患者さんの治療中断を経験していました。さらに,39%が医療費負担を理由に治療や検査を断られたことがあると答えています。
「必要な検査を断る」「入れ歯やかぶせ物の処置をためらう」「支払いを年金支給日まで待ってほしい」・・・患者さんの実態が明らかになりました。
本年6月2日に公表された,経済財政諮問会議「経済財政運営と改革の基本方針2016〜600兆円経済への道筋〜」(骨太方針)では,社会保障分野において,「負担能力に応じた公平な負担,給付の適正化」をはじめとする改革を進めるとしています。さらに,財務省・財政制度等審議会は改革の方向として,(1)「受診時定額負担」の導入,(2)後期高齢者の窓口負担の2割化,(3)高額療養費制度の限度額の引き上げ,(4)市販類似薬の保険はずし,(5)入院時の居住代の徴収拡大など,さらなる患者負担増をもたらす制度設計を提言しています(「『経済・財政再生計画』の着実な実施に向けた建議(2016年5月18日)」,「平成28年度予算の編成等に関する建議(2015年11月14日)」)。
さらなる患者負担増は多くの国民から医療を遠ざけ,とりわけ治療が長期にわたる高齢者の生活を圧迫することになります。
こうしたことから,「『高額療養費』『後期高齢者の窓口負担』の見直しにあたり,現行制度の継続を求める意見書」を採択いただけますよう,請願いたします。
【付託先】
教育福祉環境委員会
【委員長報告の要旨】
委員からは「社会保障費の財源が厳しい中で,社会保障費の支出は年々増えている。国の負担限度を考えると窓口負担や高額療養費の引き上げもやむを得ない」との意見が出されました。
【結果】
不採択