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令和元年度 全員協議会

 1月24日
出席議員 池田正文議長,鈴木康仁議員,飯村一夫議員,新田茜議員,大和田寛樹議員,川井幸一議員,櫻井茂議員,石橋保卓議員,岡野孝雄議員,玉造由美議員,勝村孝行議員,谷田川泰議員,小松豊正議員,山本進議員,村上泰道議員,関口忠男議員,櫻井信幸議員,徳増千尋議員,髙野要議員,鈴木行雄議員
市執行部 市長(今泉文彦),副市長(根本博文),保健福祉部長(小倉俊彦),保健福祉部次長(金井悟)
議会事務局 局長(門脇孝),庶務議事課長(中山善正),書記(木﨑憲一)


池田議長)ただいまから全員協議会を開会いたします。
 本日の議題は,お手元に配付いたしました協議案件書のとおりであります。
 本件説明のため,市長・今泉君,副市長・根本君,保健福祉部長・小倉君,保健福祉部次長・金井君が出席しております。
それでは,これより案件に入ります。はじめに,地域医療対策事業についてを議題といたします。本件について,執行部に説明を求めます。

市長)本日は大変お忙しいところ,お時間を頂戴いたしましてありがとうございます。
 最初に,地域医療対策事業について,ご説明いたします。石岡市,かすみがうら市,小美玉市の3市では,平成29年12月に,石岡地域で分娩できる医療機関がなくなったことを契機に,これまで石岡地域市民医療懇談会,地域医療に係る対策を検討する専門委員会を開催し,石岡地域に必要な医療体制について協議してまいりました。その後,地域医療に係る対策を検討する専門委員会から,3市の市長及び石岡市医師会長から成る石岡地方医療対策カンファレンスへ,当地域の医療課題の解決に向けた具体的な方策を盛り込んだ報告書が提出され,カンファレンスでの意見等も踏まえ,石岡地域医療計画案を作成いたしました。この計画案は,令和元年12月16日から令和2年1月17日まで,パブリックコメントを実施いたしまして,1月22日開催した石岡地方医療対策カンファレンスを経て,完成に至りました。なお,完成した石岡地域医療計画及びそれに基づく3市の取り組み方針につきましては,担当部長から説明をいたしますので,よろしくお願いたします。

保健福祉部長)石岡地域医療計画について,概要版等を用いてご説明いたします。石岡地域医療計画は5章で構成されております。第1章では計画策定のあらましといたしまして,計画策定の趣旨などを記載しております。
 第2章では,石岡地域における医療の状況といたしまして,主に,3市,石岡市,かすみがうら市,小美玉市の人口推移,医療体制,受療動向,救急搬送の実績などについて記載しております。受療動向の入院と救急搬送の実績を例に挙げますと,土浦協同病院や県立中央病院など,市外の病院を受療する傾向がありますが,八郷地区は盆地の地形を有しており,遠くの病院へ受療することは,移動に時間を要し,今後,ますます高齢化が進む中,地域住民にとって大きな負担になると考えられます。
 第3章では,石岡地域における医療の課題として,医療体制では医師やコメディカル,いわゆる医療スタッフの不足など,受療動向では,入院に際し石岡地域内の医療機関での受け入れが十分できていないこと,救急体制では二次救急の受け入れ態勢が十分でないことなど,3つの項目に分けて整理してあります。
 第4章では,課題解決に向けた基本的な考え方として,「持続可能な医療体制で誰もが安心して暮らせる石岡地域」を基本理念にしております。これは,人口減少の一方,高齢化が進む状況の中,医師の高齢化は年々進み,今後医師数や医療施設数の減少が加速することが見込まれ,地域住民が安心して暮らせるため医療提供体制の再構築を早急に進めること,そして石岡地域の市民が,10年,20年先も住み慣れた土地で安心して適切な医療を受けることができる体制を整備することを目指したものとなっております。
 次に,第5章では,第1章から第4章の内容を踏まえた具体的な対策について記載しております。まず,取り組む時期,短期,中期,長期ごとの対策について,医療供給体制の整備に係る対策,医師確保に係る対策,救急体制強化に係る対策をまとめています。なお,各対策については,医師会,医療機関及び行政が各々の状況を踏まえつつ,地域医療に最大限貢献できるように,優先順位をついて取り組むものとしました。その上で優先的に実施する対策としまして,専門委員会の委員の総意を得ることができた「石岡市医師会病院と石岡第一病院の再編統合と山王台病院への病床の再配分」を取り上げ,公立病院化の必要性とその対策による効果のほか,留意事項等を記載しております。 図のほうをご覧いただきたいと思うんですけれども,(3)の再編統合と病床の再配分について説明になります。こちらで図示しているのは,二次救急指定病院の4病院ですが,石岡市医師会病院と石岡第一病院の再編統合より,(仮称)石岡地域医療センターとすることと,山王台病院への病床の再配分により,全体としては病床の削減を図ることにより,土浦医療圏の地域医療構想と整合性を保つとともに,石岡地域に必要な医療機能の向上を図るものです。ポイントは,病院を再編統合し公立化することと,病床過剰区域に属する石岡地域において増床が認められないことから,病床特例制度を活用して病床の再配分を行うところです。なお,この対策を進めるにあたっては国との協議や地域医療構想調整会議において議論を行う必要があり,その中で計画内容の変更を求められる可能性があることに留意する必要があります。
 また,設置する診療科や,持たせる医療機能については,別途協議を必要としております。(4)の病院の再編統合と病床の再配分による効果といたしましては,医療資源の集約化による効率的な病床稼働や回復期病床の確保,病床の再配分による医療提供体制の強化などを挙げております。最後に(5)課題や留意事項等として,次の4点を挙げております。石岡市医師会病院が担ってきた八郷地区の患者への医療提供体制を確保すること。各病院の役割分担による連携体制を継続し強化すること。早期に産科が設置されるよう努めること。地方交付税に該当しない部分について公立病院のランニングコストの赤字補てんはしないこと。以上が,石岡地域医療計画の説明でございます。
 次に,「地域医療の向上を目指した公立病院の整備と石岡市,かすみがうら市,小美玉市の3市の連携について」ご説明いたします。まず,資料中(1)の「これまでの経緯」でございますが,石岡市医師会管内である石岡地域では,昭和50年代から,地域の医療ニーズに対応するため,石岡市医師会と関係自治体が連携して,理想の医療サービスを目指し,休日診療や予防医学の拠点としてのメディカルセンター,臨床検査センターの開設など,様々な施策を講じてきた経緯がございます。しかしながら,30年余りが経過し,新たな課題が生じ,その課題の解決策等について検討する必要が出てまいりました。そうした背景を受け,小美玉市,かすみがうら市と石岡市の3市は,これまで「石岡地域市民医療懇談会」,「地域医療に係る対策を検討する専門委員会」,「石岡地方医療対策カンファレンス」を開催し,石岡地域に必要な医療体制について協議を重ね,石岡地域医療計画を策定するに至りました。
 資料中(2)の「再編・統合により設置する公立病院の概要」でございますが,石岡地域医療計画の中で,優先的に実施すべき対策として挙げられた内容を基本として,今後早急に,石岡市医師会病院と石岡第一病院を再編統合し,公立化することで,仮称「石岡地域医療センター」を整備したいと考えております。また,山王台病院へ病床を再配分したいと考えております。公立病院の方針としましては,急性期から回復期を担う病院とすること。地域包括ケアシステムの充実を目指すこと。緊急診療の継続と小児救急等の拡充により,石岡地域で二次救急まで完結できる体制を目指すこと。救急等で手術を受けた後,リハビリなど回復をはかり,自宅療養との間をつなぐ役割を担うこと。そして,行政が実施する保健事業と連携し,地域の市民の健康づくりに努めることの5点を方針としております。主な医療機能につきましては,急性期から回復期の医療。初期救急及び二次救急対応。標ぼう診療科につきましては,現在の2病院の診療科を基準に,将来的には産婦人科など,地域住民のニーズに対応したものを新設いたします。なお,医療機能や診療科目等につきましては,地域医療の環境や国等の医療施策の観点,市民ニーズや受療動向を踏まえながら,基本構想策定の段階以降に一定の見直しを行います。病床数は,急性期120床,回復期79床,計199床を想定しております。公立病院の整備方法につきましては,市が現在の石岡第一病院の譲渡を受け,新たに73床の建物を増築することを想定しております。想定費用といたしましては,総額31億9,000万円で,うち増築費用が21億9,000万円,譲渡費用が10億円の見込みでございます。これらは全額,病院事業債を活用して支払い,30年間の元利償還につきましては,普通交付税と指定管理者からの負担金を充てられるよう調整中でございます。次に,公立病院の運営費用につきましては,公立病院に対する普通交付税1億8,600万円を,毎年指定管理者へ委託料として支払い,それを超えての市からの支出はしない方針でございます。なお,長期的な建物の改修や高額医療機器の更新費用のほか,当然のこととして,資産の減価償却に係る費用は,別途必要となります。
 次に,公立病院開院までの石岡第一病院と石岡市医師会病院の取り扱いにつきましては,石岡第一病院は,先ほど申し上げましたが,市で譲渡を受け,指定管理で運営する予定でございます。石岡市医師会病院は,公立病院開院まで,石岡市医師会で運営を継続できるよう協議をしているところです。公立病院の開院までの流れとしましては,現時点で,令和5年1月開院,最短の場合でございますが,1月開院を想定しております。次年度からは基本計画の策定などから事業を進めてまいりたいと考えております。
 次に,資料中(3)「地域医療に係る3市の連携協定について」ご説明いたします。地域医療に係る3市の基本方針としましては,産婦人科の設置と小児科の拡充は,3市の命題として連携して取り組んでまいりたいと考えております。また,これまで実施してきた緊急診療所などの初期救急と二次救急の運営にあたりましては,これまでの連携体制を継続してまいります。公立病院の設置に係る基本方針としましては,石岡市が設置者となります。また,石岡市が運営主体となり,指定管理者制度により運営することを想定しております。新たに地域医療充実のために必要な経費が生じた場合には,別途協議をしながら対応していくことを考えております。
 最後に,地域医療に係る今後のスケジュールにつきましては,2月9日に石岡地域市民医療シンポジウムを開催し,市民の地域医療に対する意見を聴く機会等を設けるとともに,地域医療に係る講演会を通じて,市が今後取り組んでいきたいと考えている施策への理解を図る予定でございます。その他,2月17日に,土浦地域医療調整会議において,石岡地域医療計画についての説明を予定してございます。
 続きまして,参考資料について,ご説明いたします。まず,1の石岡第一病院と石岡市医師会病院の財務状況については,病院からのヒアリング等に基づく分析となってございますが,石岡第一病院は,平成28年以降経常利益は黒字を出しており,その後年々経常利益はプラスとなっており,経営は安定しております。なお,平成27年度の臨時収益7,784万4,958円のマイナスでございますけれども,平成28年3月から地域包括ケア病棟を開設したことよるものでございます。石岡市医師会病院は,平成27年度までは経常利益は黒字でしたが,平成28年度,診療単価減少や常勤医師不足により,病床稼働率が低下し,約9,000万円の赤字となりました。平成29年度は,救急の受け入れなど医師の努力により,病床稼働率が大幅に上昇し,収益の改善が見られたが,赤字を脱することはできませんでした。平成30年度は医師数の減少により,一般病床の一部を休床し,大幅な減収となっています。
 次に,2の石岡第一病院と石岡市医師会病院の施設,病床機能等の比較について,主な比較ポイントを挙げて,ご説明いたします。まず,病院の耐用年数は,39年ですが,石岡第一病院は築11年で比較的に新しい施設なのに対し,石岡市医師会病院は築33年で老朽化が進行しています。耐用年数は残り,約6年で,大規模改修計画が必至の施設となっています。また,石岡市医師会病院の市取得による多様な利活用は,公共施設等総合管理計画上も難しいと考えます。従いまして,再編統合による財産取得は,石岡第一病院施設のみを想定しております。次に,医療従事者数ですが,令和元年12月時点で,石岡第一病院が155.8人,石岡市医師会病院が80.6人となっており,特に,石岡市医師会病院の医療従事者不足が深刻となっております。公立病院では,増築により199床の施設規模とし,医師確保を図ってまいりたいと考えます。病床利用率は,平成30年度において,石岡第一病院が71.1パーセント,石岡市医師会病院が57.9パーセントとなっております。
 最後に,3の受療動向データ分析について,ご説明いたします。これは,平成30年の国保レセプトデータによる分析で,特に八郷地区の医療サービス維持に向けての参考データとなります。まず,外来診療について,八郷地区の住民の受療動向は,地元のグリーンクリニックに年間4,396件受療しています。これは八郷地区全体受療数55,800件のうち7.87パーセントを占め,最大の受療先となっております。病院では,3番目が医師会病院で年間3,476件の受療実績があり,全体の6.23パーセントを占め,4番目が石岡第一病院で年間3,222件の受療実績があり,全体の5.77パーセントを占めている状況です。つまり,八郷地区住民は医師会病院及び石岡第一病院等を頼みとしていると言えます。次に,入院診療ですが,八郷地区の住民の受療動向は,土浦協同病院に年間291件受療しており,八郷地区全体受療数1,720件のうち16.92パーセントを占め,最大の受療先となっております。次いで県立中央病院,筑波大学附属病院と石岡地域外に入院するしかない状況となっております。つまり,市内の病院では十分な受け入れ体制が整っていない状況ということでございます。参考資料の説明は以上でございます。

池田議長)以上で説明は終わりました。この件に関して,ご質問等がございましたらお願いいたします。
 なお,質問につきましては,令和元年8月27日議会運営委員会において運用が定められております。全員協議会については,原則質問ができるものとし,質問時間は1人5分で再質問までとすることとする,となっておりますのでこの運用に従ってお願いいたします。

小松議員)いろいろ説明をいただきまして,公立病院の整備と3市の連携についてという資料の2枚目にあります譲渡費用が,石岡第一病院10億となっているわけですけれども,根拠。この第一病院の累積赤字は9億3,884万なにがしとなっているので,これを解決する意味なのかどうか。それをお伺いいたします。
 それからその下に書いてある元利償還の考え方ですけれども,これは先ほど言われたように30年間で返すということで,交付税と雑入というふうになっているわけですけれども,この雑入の指定管理者負担金というのはどういう意味なのか。つまり指定管理者が負担するのか,どういう意味なのかを2番目にお伺いいたします。
 それから3ページの公立病院開院までの取扱いについてなんですけれども,第一病院は土地建物の譲渡を受けた後,指定管理に移行するということなんですけれども,土地建物の譲渡を受ける時期はいつなのか。
 それから指定管理をしていくんだけども,指定管理というのは何年間の指定管理を考えているのか。
 あと医師会病院は,石岡地域医療センター開院までは運営を継続するようにやるということなんだけれども,その後医師会病院はどうなるかというのは,医師会病院も財務を見ると,2億だったですかね。大変な累積赤字があるわけです。2億1,200万なにがしの。この石岡医療センターができた後のその2億というのは,市がどういうふうに関わるのか関わらないのか。
 それから介護医師確保基金というのが,法律に基づいてあるはずなんですけれども,これはこの計画とはどのように関わっているのか。以上第1回目の質問です。

保健福祉部長)まずはじめに2ページにあります譲渡費用の,石岡第一病院10億円の根拠でございますけれども,帳簿価格が建物と土地,建物で7億8,000万,土地が2億3,000万ということで,10億の見込みをしている状況でございます。
 それから元利償還金の考え方と指定管理の期間ということなんですけれども,指定管理の期間は今考えているのが30年という長期で考えております。その中で,元利償還の部分ですが,指定管理者の負担金の考え方でございますけれども,こちらについてはその上にある病院施設整備費用,こちらを起債で借りることになりますので,その起債を返す際に25パーセントは普通交付税の措置があると考えております。そのほかの75パーセントについては,指定管理者から負担金としていただいて整備にかかった費用をそれぞれいただきながら返していくというような考えでございます。ということで市からの一般会計からの持ち出しはないというような考えのもとでございます。
 それから譲渡の時期でございますけれども,これから基本計画策定,それから基本設計をしていくわけなんですけれども,基本設計に入る段階での譲渡を考えております。

〔「そうすると令和2年なの」と呼ぶ者あり〕

保健福祉部長)それが終わって実施設計に入る前には譲渡していただくことになっていると思います。
 それから開院までの医師会病院の継続の部分でございますけれども,基本的にはこの計画自体が,医師会病院の継続を前提にしているものでございますので,開院までは継続していただけるような形をとっていただくことになると考えております。
 それと介護関係の国県の基金でございますけれども,こちらについてはいくつかメニューがございますので,それに該当するもの上がれば当然活用するわけなんですけども,今現在このシミュレーションの中には入れてございません。以上です。

小松議員)2回目の質問をします。1つは最初の私の質問に対して,土地建物の帳簿価格を考えると10億近くなると。じゃこの第一病院が抱えている累積赤字の9億3,884万なにがしという赤字があるわけなんですけど,これは公立化して,石岡地域医療センターにした場合にこの赤字というのはだれが負担するんですか。それが1つ。
 もう1つの質問は,先程25パーセントは交付金で75パーセントは第一病院の負担金でやってもらうと。そうするとますます赤字が増える,重荷を負わせることになるんだけど,そういうことで成り立つんですか。医師会病院を継続してほしいというふうに考えているんだけれども,石岡地域医療センターが建つまでは継続するという約束はしているんですか。していないならしていないと,していなければどうなるのか。医師会病院の赤字というのは,独自におやりくださいと,石岡市は全く関知しないのか。地域医療センターができた後の問題ですね。それを質問いたします。2回目の質問です。

保健福祉部長)まず1点目の負担の部分ですね。第一病院の赤字というふうに見えている部分でございますけれども,こちらについては新しく病院ができた後に引き継ぐということではございません。石岡第一病院若しくは協会のほうで処理するというようなことでございます。
 それから2つ目の負担金をもらうということで,さらに負担が重荷になるんじゃないかという部分ですけれども,こちらについてはもともと協会のほうからもこういうことで,整備にかかった費用については自らも負担して返していきますということで言われておりますので,そこは納得の上のものでございます。それから,医師会病院の継続する部分でございますけれども,特段継続するしないというような約束事というのはございませんけれども,継続が前提とした計画となっておりますので,その辺は何らかの支援が必要であれば考えなくてはならないというふうに考えております。この医師会の赤字という部分についても先ほどの第一病院と同様の考えでございますので,これまでの部分は独自に処理していただくという考えでございます。

徳増議員)1点だけお伺いいたします。私の聞き違いかもしれませんけれども,先程の説明の中で,将来的には産婦人科を新設するという説明でございましたが,今,男性からも女性からも家庭のある方から一番不安と要望が出ているのは,お産をするところがないということなんですね。それがわかっていながら,将来的にはということはいつ頃を目途にして言っているのか,お伺いしたいと思います。

保健福祉部長)産科の導入目標でございますけれども,例えば概要版のところをご覧いただきますと,第5章のところになるんですが,こちらについて取り組む時期ごとの対策ということで,いくつか記載してございます。その中の中期ということで3年から5年の間に産科の新設をしたいというような目標でございます。

徳増議員)3年から5年で新設ということはその時にオープンするわけですから,その前の努力は必要ですよね。一番医師を集めることが難題ではないかなと思うんですけど,その辺のところは大体の目算みたいなものはあるんですか。どこどこの病院にお願いしたいだとか,医師同士の連携で入れていただくとか。

市長)過日,カンファレンスがありまして,そこで計画を固めるという作業だったんですが,その中の意見で,これはぐずぐずしていられない課題であるということで,短期にその内容を入れて,努力目標から実際にやっていく,取り組んでいくという方向に変換いたしました。

髙野議員)早急に進んでいく旨の説明をいただいたんですが,私よく歩いていますと,医師会病院の跡地はどうなるんだとか,負の遺産になるんじゃないかとか,市民の方から聞かれるんですね。あれが終わる時どうなるのかなと。ゆうゆう等もございますし,土地は松葉先生の持ち物だということも聞くんですけども,具体的な説明聞いたんですけども,ああいったものもしっかりと解決した中で,同時並行でいかないと,最後にはちょっとしたトラブル,問題が起きるんじゃないか。うっかりすると裁判沙汰にもなるというように私は思うんですね。その辺のところは今医師会の先生方と,私は進めているんではないかなと。いずれなくなるんですけども,そういったときに支障がきたさないようなことはもうしっかりと出来上がっているのかなというふうに私は感じているんですけども,その辺のところはどのように進捗しているのかお伺いいたします。

市長)医師会病院の懸念材料だと思いますけれども,参考資料の財務状況を見ていただくとお分かりかと思いますけれども,純利益の灰色の欄のところですね。26年,27年は黒字でした。28年が1億近い赤字が出たわけでございます。そしてそれを改善しようとして29年,300万ということでだいぶ収まったわけですけれども,30年においてはまたそれが6,000万という赤字になってまいりました。31年度においてはまたそれが加速されているんではないかということで,今専門の税理士等において解析を進めているところであります。詳細な正確な数字に基づいて将来像を見ていくということが今求められていることでありまして,様々な懸念材料はあるかと思いますけれども,開業までの,令和5年ということでありますけれども,その間に経営破たんということも考えなくてはなりませんし,様々なことも考えなくてはなりません。厳しい目で見ていく必要がありますけれども,基本は地域医療の安定,向上,そこにあるかと思います。医師会病院については経営支援の必要性なども出てくるかもわかりませんけれども,市としても議会とともに医師会病院の考え,情報をしっかりと今後とって判断していく必要があるというふうに思っております。

髙野議員)今,注視していくということ,それはわかるんですよ。私が述べたいことは,赤字がどんどん続いてきてますよね。何千万どころじゃないよね。そういったものがあるわけでございますけれども,その医師会の累積,そういったものに関して,石岡が手を差し伸べるのか。私自身としてみれば,医師会でやったものは医師会で清算してほしいと。市民目線でそのように思うんですけれども。それを石岡が介入してきれいにすべてを市民が負担して終わるのかということなんですよ。市民感情からいくとちょっと違うんじゃないのかなという私は認識なんですよね。病院をつくることはわかるんです。赤字の数字も出ましたけれども,そういったもの,医師会病院現在あるものを石岡市が丸抱えして終わるのかと。その辺のところははっきりしておかないと,大きなお金を投資していくんですから,私はまずいんではないのかなと。病院をつくる,それは目先皆さん飛びつきます。しかしながら,あとに残された,今5年とか言っていましたけれども,それまでに解決していきましょうではなくて,やはりこういったことをいち早く解決しながら,着手していくというのが本来の姿ではないのかな。負としたものは残して,目先は進んでいってしまうんだでは,あとあと医師会病院ともいろいろなトラブルも出てくるとは思いますので,私は第一にそちらのほうをきちんと清算して,もうこういうものはこうなんですよと。医師会病院に対してはこれだけの累積赤字,何に対しても市の負担をせざるを得ない。しかしながらその後については市の負担ではございません。そういったものを明確にして事業に取り組むのが本来の事業であるのかなというふうに思っております。ご答弁ができればお願いします。以上で終わります。

市長)医師会病院の経営が厳しいというのは,確かな話でありますけれども,医師会の先生方も経営を全力で立て直すべく頑張っているかと思います。そういった中で,我々がどういうことができるかというのも一つの大きな命題であります。医師会は医師会として経営の努力をしているかと思いますけれども,どんな手が差し伸べられるかというのも一つの方策かと思います。と申しますのもこの地域医療計画,これが英知を結集してつくられたわけでありますけれども,これは石岡地域にとっては初めてのことであります。議会も医師会も市民も行政もみんな一体となって作った計画だと私は思っておりますけれども,これが主体である医師会がなくなってしまってはこの地域医療計画は実現いたしません。そのために英知を結集する必要があるかと思います。財政問題についてもその期間累積がたまっていくわけでありますので,スケジュールに関していかに短縮できるか,時は金なりと申しますけれども,どんな努力が我々はできるかということは考えられると思います。財源だけでなくて,そういう期間の短縮,それについて知恵を集めるということ。あるいは新たな財源を探す。これは執行部の役目ではありますけれども,そういったことをあらゆる限りの知恵を使ってやっていくことが今我々が市民のために求められている努力だと思っております。

池田議長)今泉市長に申し上げます。質問者の趣旨に沿った的確なご答弁をお願いしたいと思います。

髙野議員)私がお聞きしているのはですね。いろいろな諸問題を残さないでくれということをいっているんですよ。医師会病院とのトラブル等々が起きるでしょ。そういったものを精査してきちんとして事業を進めていくべきじゃないのかと。この事業は素晴らしい事業でやりたいんですね。もうここまで進んできました。それはわかるんです。しかしながら事業というのは私たちもやってきましたけど,すべて精査しながらやらなくちゃいけないでしょ。終わってから負の遺産が残ったり,それが誰の負担にかかるのか,市民にかかるんですよ。このお金は個人で出してるわけじゃないです。国だとかいろいろ言ってますけど,皆さんの税金から成り立っているんですよ。こういったことを踏まえたときに,あとあと負の遺産を残していいのかということですよ。

池田議長)質問の趣旨はそういうことですので,的確にお願いします。

髙野議員)じゃあわかりました。私が今言ったこと,執行部の皆さん理解してくださいよ。また何かの機会には質問しますよ。大事なことです。本当にそこまでお金を投資するなら投資して全部丸抱えもいいでしょう。しかしながらそういったことを明確にしてやらなくちゃいけない。あとあとそういったことはやらなくちゃいけないんですよ。だから皆さん負担しますじゃなくて,この事業にあたってこれだけのことを医師会病院には私たちはやりましょうとか,やらないんですとか,その辺のところを執行部の皆さんはっきりしてやりましょうよ。それが事業です。お金がいくらかかってどうなるんだと,新しい病院をつくることだけが事業予算じゃないんです。そのようなことでお願いします。

石橋議員)それではまず髙野議員からの質疑に対して,市長のほうからみんなで知恵を出し合ってというようなお話がありましたけれども,知恵を出すにあたってはそれなりの材料が我々の手元に提示されない限り知恵の出しようがございません。それを冒頭に申し上げさせていただきたいと思います。
 まず1点目としてお聞きしたいのが,従来市長のほうで再三再四にわたりましてこの地域医療については3市連携ということでだいぶ進めてまいられたのかなと思います。とは言いながらも今回示されました病院の公立化,石岡で単独の設置というようなことになっているわけですけれども,これまで3市連携という部分をだいぶ強調されてきた部分で,今回石岡市単独で設置をされた経緯,それをまずお伺いします。
 それから財務状況についてですけれども,今回示されました資料,これは先ほど税理士のほうに解析をお願いしているというお話がありましたけれども,委員会でもお願いしました。せめて貸借対照表,損益計算書,欲を言えば勘定明細書まで我々のほうにお示しをいただきたい。勘定明細書が無理なのであれば,一般管理費の内訳そういった部分まで我々に見せていただきたい。提示をしていただきたい。我々もそういう決算書の内容を読み解く能力といいますか,力は多少あるかなと思いますので,行政の皆さん方で今回まとめられた財務状況については,かなりわかりづらい,逆にわかりづらい内容になっていると思いますので,その点お願いしたいと思います。
 それから,病床の特例制度を使って今回病床の配分をするんだということです。それに伴って公立化が必要だということなんですけれども,では民間同士での病院の配分はできないのか。何で公立化をしなければならないのか,そういうところの説明がちょっとまだ雑といいますか,我々の理解に至るところまでにはいっていない。本当に我々に示された選択肢をきっちり示していただかないと私たちとしては判断のしようがないということが一つあるかなと思います。
 それから今回の第一病院を統括する地域医療振興協会のほうに指定管理という部分でお願いをするという計画であるようですけれども,委員会の中や今日の説明の中で感じましたことは,第一病院にとっては大変好条件での指定管理であるのかなと思います。そういう意味を持ちまして地域医療シンポジウムでも出てきた意見として,産科の開設,小児科の拡充,そういう部分を逆に第一病院のほうに早急に義務付けるという言い方はおかしいですけれども,産科の開設をもっと早めに,現状でも産科の開設をすぐお願いできるようなそういう努力なり,市のほうからのお願いをするなり,第一病院のほうの努力を促すなり,そういう体制といいますか,それが必要ではないかなというふうに思います。
 あとは医師確保,これが本当に確約ができるのかどうか,それが第一病院から本当に約束してもらえるのかどうか,開設してから医師が集まらないで,市民の皆様方が市外の医療機関へ流れてしまってはならないわけです。私たちが一番心配しているのは私たちの子孫に大きな負担を残すという,これだけは絶対避けたいというふうに思っておりますので,そういったところのお考えをお伺いしたいと思います。

市長)まず3市連携の経緯でありますけれども,現在のところ病院の取得費,運営については,ご指摘のとおり石岡市の負担ということであります。これについては,地方交付税で全額返ってきて負担が実質的にないということでありますので,石岡市が形式的に負担する形になりますけれども,実質負担はございません。ただし,かすみがうら,小美玉市,主に大規模修繕,あるいは高額医療機器購入の費用に対しては,これは協定を結んで応分の負担をしていくということになるということになっております。応分のというのは,土浦協同病院の時には,入院患者比で額を決めたんですが,そういった一つの数値を用いてやっていくということになると思います。

保健福祉部長)ご質問等ありました中で,貸借対照表等様々な資料ですね。検討すべき材料として示すべきというお話でございますが,こちらのほうは病院等の確認を取りまして出させていただきたいと思います。それから民間同士の統合ではどうなのかというお話かと思いますけれども,公立病院が中に入るというか,それを含めての病床の再配分が可能であるという特例を活用するために公立病院を含めた統廃合ということを計画した次第でございます。それから産科の誘致,それから医師の確保でございますけれども,こちらにつきましては,地域医療振興協会自体が自治医科大学が医局になっていることもあり,それから全国的にも病院の経営とかなさっております。そういった中で指定管理に際しまして,石岡市との協定の中で産科の開設であるとか医師確保についてきちんと明記していきたいというふうに考えております。

村上議員)2点お伺いいたします。概要版で公立病院を設置し,臨床研修制度により若手の医師を呼ぶことで,休日夜間緊急診療の継続が可能とありますが,公立病院であることと,医師を呼ぶことの関連性が理解できません。それと,このことにより現状を維持するということですが,目標が小児救急の拡充による二次救急までの完結体制を目指すということと,医師を呼ぶことで継続するということの整合性が理解できません。それと,医師会病院の継続が前提であるということで,あと3年間が大前提であるにもかかわらず,支援が何らかの支援という漠然とした内容でよろしいのでしょうかということでお伺いします。

保健福祉部長)当初こちらの計画を作成するにあたりまして,医師不足ということが一つの課題であったわけです。そういった中で受け皿の確保ということが必要であるということで,病院機能の資源の集約,そういうものが必要という形になってまいりまして,そういった中で,例えばこちらのほうには山王台病院への再配分という部分もございますけれども,そういった中では病院機能をそれぞれ役割を持たせるということも必要でございますので,それに合った公立病院を含めた役割分担ということで,休日夜間診療の継続についてはローテーションに入っていただくお医者さんが少ないと,なかなか昼間との兼務になりますので,厳しいということがございます。そういった中では公立病院を含めた統合をして,お医者さんを含めた医療資源を集約することで,夜間救急診療とかの継続が可能と考えております。それからそれについては,医師を呼ぶことで継続するという意味でも同じことかと思います。それと医師会病院への支援でございますけれども,こちらについては,継続して協議をしている状況にございまして,医師会のほうから具体的に何が望まれるかというところも聞いているような状況でございます。

村上議員)現状で石岡市の休日夜間診療に関しては,あくまでも休日の日中と,休日の夜間のみ,これが二次救急まで完了させるということは,基本的には協同病院と同じく365日,24時間対応を目指すということかと思うんですが,これは本当に確約取れるんでしょうかということ。逆にこれを目指さなければ意味がないのかなと思います。それと医師会と現状協議中ということでありますけれども,これだけ大規模な計画にあたって新年度予算案を計画していると先程の資料にありますけれども,現状その先が全くない状態で本案を進めて,後出しのようにこれが追加ですというふうに出てくる可能性があるということでしょうか。そのような状況で新年度予算の編成にあたってよいのかということをお伺いいたします。

保健福祉部長)まず1点目の休日夜間救急,それから二次救急の部分でございますけれども,1つは二次救急につきましては,休日の輪番制というものをやっておりますので,引き続きそちらについては継続して,今度統合後には3つの病院というふうになるかもしれませんけれども,そういう形で継続していく考えでございます。休日の夜間の部分についても,現在医師会病院でやっておる部分について引き続きやれるような医師の体制を確保しなければならないというふうに考えております。今後の支援での金銭的な部分も含めての部分かと思いますけれども,こちらについては医師会との協議中という形でございます。

池田議長)ほかにございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

池田議長)ないようですので,本件については,以上で終結いたします。
 次に「子どもの森整備推進事業について」を議題といたします。本件について執行部に説明を求めます。

市長)子どもの森整備推進事業について,ご説明させていただきます。
 当事業については,統合保育所整備と併せて将来のまちづくりを見据え,交通利便性や気軽に集まれる環境,子育ての相談,多世代が交流できる機能等を備えた子育て支援の拠点を整備することを目的に,駅周辺地を候補に,専門家(コンサルティング)による調査を実施しました。今回のこの調査業務報告書を基に,昨今の保育需要の増加や発達障がい児等に対する市内保育園等への相談支援を行うためのこれまでの取組を踏まえ,子ども子育て会議での意見や,将来の都市計画などを考慮した結果,最終的に「子どもの森」機能を駅周辺に集約し,その核となる統合保育所については,駅東側の公有地を第一候補として整備することを考えています。 なお,調査業務報告書の内容については,担当部長からご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。

保健福祉部長)子どもの森整備調査業務報告書について説明をさせていただきます。お手元の「子どもの森整備調査業務報告書」をご覧ください。本調査については,プロポーザルによる選考を実施し決定した東京都にございます㈱地域計画連合に委託しまとめた報告書でございます。
 1ページの「調査の背景と目的」をご覧ください。本調査については,昨今の核家族化の進行や地域のつながりの希薄化,就労形態の多様化など,子育てをめぐる環境が大きく変化する中,子ども同士や親以外のたくさんの人たちとの関わりが少なくなるとともに,育児への不安感や負担感の増大,育児の孤立化などが課題となっていることから,将来のまちづくりを見据え,交通利便性や気軽に集まれる環境,子育ての相談,多世代が交流できる機能等を備えた子育て支援の拠点を第一の候補として整備することを目的に実施いたしました。
 続きまして,2ページから10ページをご覧ください。こちらのページについては,「上位計画等における位置づけ」といたしまして,総合計画をはじめ,立地適正化計画など市が進める計画と,「第2期子ども・子育て支援プラン」の策定に合わせて実施したニーズ調査の結果を基に,「子どもの森」について一定の方向性と整合性を図るため,本調査に関する部分についてまとめてあります。
 続きまして,11ページをご覧ください。こちらの「事例整理」の類型整理の表では,①地域活性化,②交流・滞留性,③デザイン性の3分類に分け,11ページの事例1のアルカス土浦をはじめ,20ページの東京都荒川区の友の季ひまわり幼稚園まで,全国の成功事例17に対して,保護者・多世代の関心度と費用面での有効性について評価しています。
 続きまして,21ページの「施設の必要性・形態の整理」をご覧ください。こちらのページでは,先ほど説明した「上位計画のまとめ」「ニーズのまとめ」「事例のまとめ」について整理してあります。結果としましては,概ね300メートルの範囲内に,保育所をはじめ,子育て世帯への支援,親子が安心して,ゆっくりのんびりできる場所(あそび場・カフェスペース等)の提供や,あらゆる年齢層が繋がり情報交換ができ,相談できる環境を整備することが必要であるとなっております。
続きまして,22ページの「財源について」をご覧ください。こちらのページでは「子どもの森」を整備する場合に活用できる財源について整理しており,次のページ「施設形態について」では「上位計画」「ニーズ調査」「事例」「財源」等の整理を踏まえると,単独建替えは短期的な費用面や運用面でのメリットがあるものの,本市が抱える長期的課題の改善や保護者ニーズの実現性を考えると,複合化立替えのメリットが大きいという結果になっております。
 続きまして,24ページから27ページをご覧ください。こちらの「施設の機能・規模」については,前章の結果を基に,子育て支援拠点に必要な機能について整理し規模の検討を行っております。まず,統合保育所の機能,次ページに移りまして児童館の機能と子育て世代包括支援センターの機能,続きましてページが移りまして,その他の機能として,学習できる居場所と子育て関連活動が出来る貸しスペース,カフェなどの交流スペース等の機能が,当市が進める「安心して子どもを産み育てられる環境づくり」を進めるために適した機能として挙げられました。
 27ページをご覧ください。こちらは,その必要機能を備えるために必要な施設の最低面積から出された必要敷地面積についてまとめております。
 次に28ページをご覧ください。こちらの「候補地選定」として,3つの条件が挙げられました。まず1点目として「駅前拠点として機能する範囲内」であること。2点目は「施設規模から算出した3,500㎡を基準に,一定の面積が確保できる土地」であること。3点目として「建築物等の除却費や営業補償費の負担が比較的少ない土地」であることとなっています。その条件を基に候補地として抽出されたのが,31ページから36ページまでの公有地3箇所,民有地3箇所の計6箇所となりました。
 31ページをご覧ください。公有地1としまして,駅東北側の鹿島鉄道跡地9,891㎡,次のページをご覧ください。公有地2としまして,駅東南側の鹿島鉄道跡地3,720㎡。次のページをご覧ください。公有地3としまして,駅東南側の市営駅東駐車場6,723㎡。次のページをご覧ください。民有地1としまして,駅東スポーツプラザ山新第2駐車場4,478㎡。次のページをご覧ください。民有地2としまして,駅西口NPC石岡駅前パーキングステーション・プラザ石岡・トヨタレンタカー石岡駅前店4,265㎡。民有地3としまして,パラカ石岡駅前第1駐車場4,747㎡が候補地となっています。
 続きまして,37ページから41ページをご覧ください。こちらの各ページには,先ほど説明いたしました機能を6箇所の各候補地へ配置した場合の想定図となっております。なお,39ページの配置図については,より良い敷地活用の一例として,立地適正化計画に定める複合文化施設整備事業と一体的に整備することも考えられることから,一つの案としてお示しさせていただきました。
 42ページから44ページをご覧ください。こちらのページについては,「配点基準」としまして,候補地の選定をするにあたって,立地適正化,アクセス,法規制,状況,財政等負担を数値化し,客観的比較に基づく評価をおこなうために項目ごとに基準を定めております。
 47ページ・48ページをご覧ください。こちらの「評価配点」の表では,先ほど説明した配点基準を基に公有地3箇所と民有地3箇所,計6箇所7案について項目ごとに配点をおこなった結果となっております。
 49ページ・50ページの「評価結果による候補地の傾向」をご覧ください。こちらの表は,6箇所7案の評価結果とその傾向をレーダーチャート化したものでございます。まず,公-1(鹿島鉄道跡地北側)については,駅に隣接しており高い評価となっていますが,立地適正化計画に定める複合文化施設との一体整備について他課との連携が必要なため,相当の期間を要することが見込まれます。また,民間の認定子ども園と非常に近いことから,保育所機能の適地性について検討する必要があるという結果になっています。
 続きまして,公‐2(鹿島鉄道跡地南側)については,立地やアクセス面など高い評価となっています。特に,市有地である点や,他の計画との競合も少ない土地です。ただし,他の候補地と比べて間口が狭いため,敷地南側の民有地の取得等,より良い敷地活用の可能性が望まれるという結果になっています。
 続きまして,公‐3(市営駅東駐車場)については,既存の市営駐車場機能を盛り込むか,周辺に確保することが必要となるため,周辺地との一体的な計画が必要になってきます。また,第一種住居地域であることから風営法等の法規制の影響を商業地域よりも受けるため,建物の設置場所が限定されることが見込まれるという結果になっています。
 続きまして,公‐1+2(鹿島鉄道跡地)については,公-1,公-2両方の課題を解決できる土地活用案と考えてございます。将来的な公共施設機能の集約や,コンパクト・プラス・ネットワークの観点からも,理想的な計画といえます。また,関係各所との調整により,統合保育所などを先行して整備するなど,一部機能については短期間での整備が可能となるという結果になっています。
 民‐1(スポーツプラザ山新第2駐車場)については,民間の認定こども園に隣接して整備するにあたっては,保育所機能の適地性について検討する必要があります。また,スポーツプラザ山新の駐車場であることから,公-1 の土地と一部交換をすることで取得費用を抑える等の方法が考えられるという結果になっています。
 続きまして,民‐2については,商店街側の核施設として好立地ですが,子どもの森(児童福祉施設)を設置した場合,賑わいの創出にはつながりますが,一方で,周辺のかんばん横丁をはじめとする営業中の店舗に風営法の影響が及ぶため,メリットとデメリットの両面がある候補地であるという結果になっております。
 続きまして,民‐3については,裏通りに位置することから,活性化のメリットは少なく,風営法の影響によるデメリットが強く出てしまう候補地です。一方で,全面が駐車場になっているため,早期の整備が可能と考えられるという結果となっております。以上が,6箇所7案の評価結果となっています。
 続きまして,51ページの中段「まとめ」をご覧ください。候補地の分析としまして,レーダーチャートによる候補地の傾向を見ると,「公-1」「公-2」「公-1+2」のバランスが良く,比較的良好な候補地という結果となっており,評価配点における内訳から,「立地条件」では,駅東側が子育て施設の立地に適しているという結果で,「土地の状況」では,民‐1を除き,いずれの候補地でも計画次第では対応可能となっています。また,財政負担においては,公有地利用が有利な結果となっています。
 続きまして,52ページの「調査結果」をご覧ください。今回の調査では,①単独または複合化建替えの判断,②機能・規模,③候補地選定の観点から,子どもの森整備のため,施設の必要性・形態の整理,上位計画との整合,市民ニーズへの対応,財政リスクの抑制等についての調査が行なわれ,駅東側の「公-1」「公-2」及び「公-1+公-2」は,交通利便性や気軽に集まれる環境,子育ての相談,多世代が交流できる機能等を備えた子育て支援の拠点施設として求められる機能について,高い評価となっています。 調査報告書の説明は,以上でございます。よろしくお願いいたします。

池田議長)以上で説明は終わりました。この件に関してご質問等ございましたらお願いいたします。

小松議員)ひとつはですね,今全員協議会で示されたこと,結論的に言えば「公有地2」。いろいろ説明がありましたけれども,執行部としては「公有地2」に統合保育所を作ると考えて今日提案されていると理解したんだけれども,それで良いでしょうか。だから,これをどう作るのか構想・計画・実施計画,財源はどうするのか。これは3月議会までに執行部が具体化して3月議会に関係予算を提案するというふうに考えていいんですか。それを確認いたします。
 それから,この「公-1」との関係なんですけれども,いずれにしましても石岡市の土地ですので,そこがきちっと意思統一ができればすぐにでも,スピーディに仕事ができると思うんですよね。当初,統合保育所は2020年の4月開所となっていました。今,これはとても無理だと思うんだけれども,だから早くやってもらうための,そういう具体的な,先ほどありましたような,いつに完成させるというのはどうなっているのか,これもお聞きしたいと思います。
 それから,私,今朝ですね,あの辺を全部詳細に歩いて見てきたんだけれども,電車,バス,それから歩いてでも,それから石岡一高があって,非常に私はいい所ではないかと思ったんだけれども。ただね,私の素人考えでは,列車が通って子どもは喜ぶんだけれども,園庭で遊んでいる時に,列車の騒音というのはどういうことになるのか。以上,質問いたします。

保健福祉部長)まずはじめに「公-2」という候補地へ保育所を作るのかということですけれども,第一候補としてそのように考えておりますので,「公-2」のところを保育所という考えで今ございます。
 それから,これをどういうふうに作っていくかということですけれども,令和2年度におきましては,駅周辺の整備というのもございますので,都市計画課等の調整とかを図りながらですね,公園のエリアであるとか,保育所のエリア,その部分についての確定をしたいと考えております。ということで,当初については,建物の基本設計といったものは上げられる状況にはならないと考えておりますので,そういうエリアの選定ができ次第,補正をお願いするようなことも考えております。その後,実施設計完了後建設をするということですので,そちらの建設については,令和3年度の予定ということで,開所はその後となるかと思っております。それから,騒音の関係ですけれども,こちらについては,国のほうでも騒音に対する規制を検討しているということでございますので,その辺の動向をよくみながら対応できるようにしていきたいと考えております。以上です。

小松議員)これはですね,2011年の東日本大震災でかなり傷んで,あのような小学校に今ある訳だけれども,関係者,お父さんお母さんも本当に保育所らしいところに早くという希望があるんですね。ですから「公-2」にきちんと決まるというのは,どういう段取りを経て決めるんですか,執行部としては。例えば,子ども・子育て会議を経てからでないと決められないとか。きちんとあそこでやると確定する段取りと,いつそういうふうになるかがひとつですね。
 それから,今の2番目のやつだと,これから色々やるので,3月当初予算に全面的な予算計上は難しいと私は受け止めたんだけれども。だから補正になるだろうと。補正予算ね。要するに,本予算に間に合わないけれども速やかにやってもらって,決まった段階で補正に計上してやりたいんだという趣旨で受け止めたんだけれど,そういうことでいいんでしょうか。
 それから,令和3年と言ったのは開始時なのか,令和3年というのは実際に工事が始めるというふうに言われたのか。ちょっと良く聞くことができませんでしたので。3番目に,線路の,ああいうふうに騒音の問題があるんだけれども,国が何とかと言われたんだけれども,それは,そういうことがあるのかもしれないけれど,プロポーザルの地域計画連合から報告書が出ているから,この文章読んでも騒音の問題はあまり出てこないので,これは大丈夫と理解していいんですか。子どもさんがものすごく遊んでいて,騒音で保育上問題だとかならないと理解して良いのか。そのことも含めて国が色々考えていると理解して良いのか。以上が2回目の質問です。

保健福祉部長)まず,そこの場所と確定する時期ということですが,こちらにつきましては,先ほどの答弁と重なる部分がございますけれども,公園のエリア,統合保育所のエリアをはっきりと決めて,その後ですね,統合保育所の基本設計の委託をしたいと考えております。その基本設計の委託をするにあたっては,どの場所にどのくらいの面積というのを決めてからでないと委託できないような状況でございますので,そういった意味で年度当初からずれてくるということで,補正が考えられると担当部のほうでは考えております。
 それから先ほど令和3年というお話の中では,3年度に実施設計を速やかにして,もしくは2年度に実施設計までできれば,すぐに3年度に統合保育所の建設ということで考えておりますので,令和3年度中に建設をしたいという考えでおります。それから騒音の関係でございますけれども,こちらについては,以前に騒音を計測する機器などを用いて騒音の計測をしたこともございます。確かに電車やバスが通過する際には室内室外でそれぞれ音がそれなりに聞こえるんですけれども,子どもたちが遊んでいる声のほうが大きいくらいですので,特段のサッシの強化ですとか,お昼寝の時間の時に静かに寝られるかとか,そういう部分についての配慮は必要かと思いますので,国のほうでガイドライン的なものをつくると聞いておりますので,そういったものを参考にしながら,設計の段階ではやる方向を考えております。以上です。

山本議員)今回説明いただきました子どもの森整備ですか,これは統合保育所を整備するという単独の事業ではなくて,複合文化施設整備等も含めた石岡市全体の都市機能施設の充実整備と伺った訳ですが,そうした観点からすると,前々から課題になっておりました東地区公民館あるいは旭台会館ですね。こちら両施設の課題等の解決も含めた,もう少し広い範囲での整備計画の検討が必要ではなかったのかなと思います。特に,コンパクトシティの整備と言われている今の時代にあってですね,石岡市庁舎を中心にした,もうちょっと俯瞰的に石岡の市街区域を見渡していただいて,この整備計画区域をもう少し拡大することはできないのかなと。いくつか候補地が示されましたけれど,その辺についてはどのような考え方で進めてこられたのかお伺いしたいと思います。

保健福祉部長)今回の調査につきましては,子どもの森の整備ということで,子どもに関係する,交流とかもありますので,高齢者まで含めた,関係する複合施設の中身になっておりますけれども,こちらについては駅の周辺整備ということで,都市計画課とも何度か協議をさせていただいております。ただ,あくまで「公-1」プラス2ということで今日お示しした中で図面もありますけれども,その中の文字として複合文化施設というのもある訳でございますが,これについてはあくまで一例として挙げさせていただいた状況でございますので,ここに他の公民館機能であるとか,そういうところの協議までには至っていないという状況でございます。

山本議員)複合文化施設整備事業については,急きょの話ですが,前回の定例会から大きな問題として石岡市が早急に解決しなければいけない課題として浮き上がってきた訳ですが,これを同時に子どもの森構想と一体化して同時並行で整備していくという考えは全くないということでしょうか。部長所管外ということかもしれませんが,お伺いしたいと思います。

市長)今回の子どもの森推進事業については,純粋に子どもの森に関して,そして統合保育所のことに関してということで触れさせていただきましたけれども,その背景にありますのは,今山本議員が言われましたコンパクトシティあるいは街のグランドデザイン,そういったものが入ってくるかと思います。それについては,これから内部で他部局とも連携しながら検討していく作業の中でそういう考えを盛り込んでいきたいと思っております。以上であります。

髙野議員)縷々ご説明を受けた訳でございますが,私も保育所に関してですね,議会等々でもしっかりと質問をしてきた訳でありますが,今聞いていると子どもの保育というようなことは二の次になっているような気がするんですね。支援センター,包括的なものをつくるんだと。それはそれで私は大切なことだと思うんですが,やはり伝わるものがない。何が伝わらないかというと,幼児,子どもの問題,ゼロ歳時から何歳児,こういった方々のね,こういった親御さんの考えは,ひとつも配慮されていない。ですから,私は今聞いていてね,質問をやめようかと思ったんですが,本当に今のような状況の中で,ただ単に作ればいいんだ。まあ,コンパクトシティですか。そういったこともわかります。だから作ればいいんだという施設であれば,きちっとした包括支援センターだけを作って,やはり今の子どもさんに想いがなければ,やはり認定保育園ですか,認定幼稚園,そういったところがありますから,子どもさんはそういったところに。おそらく人数もね,30人50人とかって聞きました。ただ形だけやるのであれば,私は子どもさん方は大変かわいそうなので,今ある保育所,そして幼稚園にお預けいただいて,市としてはきちっとした包括支援センター,そういったものに力を入れるべきではないか。ただ,見た目だけで子ども保育所を作るというようなことだったら,私は危険性があると。今の説明にも心が入っていないと,かように思うんですが,いかがでしょうか。

市長)子どもの森整備事業に関しましてですけれども,このレーダーチャートで配点をしたものに対しては,最大限に尊重しなくてはならないというふうに考えております。しかし,ただいま髙野議員が言われたとおり,子どもを育む視線,あるいは子育てをする親の視線,そういったものが加点されているかというと,本当にまだ100点満点ではないと思っております。具体的に申しますと,例えば今,小松議員から電車などの騒音があるということがありましたけれども,実は子供たち,ゼロ2歳は寝ている時が多いんですね。その時に睡眠を妨げるのは騒音ばかりではなくて,振動,そういったものも考慮しなくてはならない。
 それから,あの場所はご存知のように東日本大震災の時に液状化になったところで,線路が非常に曲がってしまった。そういった液状化の心配もある。それから山王川の川沿いにあって,大雨が降った時の大水害,そういった想定外のこともチェックしなくてはならない。

〔「じゃあ,やるべきじゃない。そんなところに作ったら大変だよ」と呼ぶものあり〕

市長)いくつかの視点を加えなくてはならないと思っております。最大限尊重しますけれども,調査報告を100パーセント鵜呑みにするのではなくて,市として,行政の執行部として,さらに安全安心,子どもたちを育てる,そういう視点を加えて。第一の候補として考えてはおりますけれども,様々な角度から子どもたちのためを思って検討させていただきたいと思います。以上です。

髙野議員)今,また縷々諸問題が出てきましたけれども,第一に安心安全だと思うんですね。私が言っているのは,どのようにお伺いしているのか知りませんけれども,ものじゃないんですね。建物とかそういうことは私は言っていないんです。支援センター,本当に大事です。ただ,2階3階建てのビルを建てるんでしょうけれども,そういうものを建てるとか云々の前に本当に,子どもたちを考えて計画しているのかということを言っているんです。子どもたちをここで何十人預かると,そういったことも言ってないですよね。あとゼロ歳児の問題,そういったものも全て勘案した中で建物を作る。そういう目的じゃないでしょ。子どもたちの支援センターでしょ。私はそこから始めるべきじゃないのかなということを言っているんです。だから,子どもたちじゃなくて,モノを作ることが目的だったら,子どもたちは認定の保育園,幼稚園へお預けなさって,その分の応分のお金をきちっとその包括支援センターにかけていったら,より良いものができるんじゃないかなということをちょっとね。これは私の考えでございますが,お話させていただきました。答弁は結構でございます。

池田議長)ほかに質問等ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

池田議長)ないようですので,以上をもちまして全員協議会を閉会いたします。





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