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前島委員長)ただいまから,企画委員会を開会いたします。本日の議題は,所管事務調査についてであります。調査案件説明のため,委員長において,出席を求めた説明委員の職,氏名は,市長公室長高木君,次長兼政策推進室長土師君,参事兼行財政改革推進室長信田君,企画部長中村君,企画部次長市村君,参事兼企画課長荻沼君,以上であります。 これより審査に入ります。最初に,行財政改革の取り組み状況についてを議題といたします。本件については,本会議のなかでも議論がなされていたわけですが,現在の状況,今後,行財政改革大綱やそれに伴う実施計画,集中改革プランを今年度中に策定するということでしたが,改めて執行部の考えをご説明願います。なお,発言の際は挙手によりお願いいたします。 行財政改革推進室長)行財政改革について報告させていただきます。行財政改革については,10月1日に合併をしまして,速やかに大綱並びに実施計画を策定するということで進めてまいりました。そのなかで,合併に伴うということで,新市建設計画においても行財政改革について5項目から規定されているところです。それから,平成17年3月29日に総務省の方でも新たな指針ということで,10項目からなる項目で示されているところです。 そういう項目を石岡市に合った形で選び,大綱を策定していくということで今進めているところです。 そのなかで総務省の集中改革プランということで,このなかで6項目が指定されております。この6項目については,集中改革プランという形でつくるのではなくて,実施計画のなかにこの項目を取り入れるような方向で検討をしているところです。いずれにしましても,この集中改革プランで示された案件につきましては,総務省において,全国的規模で比較,または国レベルで公表ということがされてくると思うので,この項目については,該当するものついては作っていかなければならないと認識しております。 次に,スケジュールといった細かなことですが,現在,大綱,それに基づく実施計画の案を作っているところです。1月までには,推進本部の方で,ある程度の結論をいただきまして,遅くても2月初めには,案の段階ですが企画委員会に方に報告させていただいたいと考えております。それと併せまして,行財政懇談会の方にも諮問をしまして,懇談会からいろいろ意見をいただきたいと思っております。 その際,期間的には短いですが,総務省の指針のなかでも市民の参画ということが言われておりますので,ホームページ上でその案を公表しまして,意見をいただくという形で考えております。その意見についても懇談会に諮り,協議をしてもらうということで進めてまいりたいと思います。懇談会の答申としては,3月中旬を目途に予定をしていることですので,年度内に大綱並びに実施計画を策定する方向で検討しております。 なお,これまでの議会のなかでもありましたが,大綱なり実施計画を策定しましても周知されていないのではないかという意見が多々ありましたので,策定後は研修会または説明会を開きまして,職員への周知を徹底してまいりたいと考えております。 また,できたものについては,市民から意見をいただいたものを公表,その際はホームページや広報紙に掲載してまいります。懇談会の位置づけについては,定期的な進行管理という形を取りまして,そのなかで実施計画がどのように進んでいるのか,そういうものを報告させていただきながら,実施計画については毎年見直しを取っていきたいと考えております。 それから大綱を進める上で,総務省においても官から民へと民間活用がかなり言われておりますので,今回,外部委託,アウトソーシングに関する指針についても,現在作成しております。そういったなかで,外部委託というものはどういうものかといったことを周知させていく方向で考えております。 そして,パブリックコメントについても,ある程度指針的なものを作成させていただいて,急に制度そのものを導入することは大変な作業になってきますので,とりあえず試行的に周知をし,1年なり2年なりかけたなかで制度化する方向で,それまでは案ということで試行的に各担当課の方で実施していただくような形で,市民参画を進めていきたいと考えております。以上です。 前島委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑に入ります。 ただ今の説明を含め,本件についてご質問等はございませんか。 大場副委員長)今,2月初めまでに案を作るという説明がありましたが,現在,すでに12月中旬です。そういうなかで,1月中にどのように進めるのか,何回ぐらい会議を持つのか,その辺具体的に説明願いたいと思います。 行財政改革推進室長)会議の日程ですが,行革推進本部は市長はじめとして17名ほどいるわけですが,日程が取れず会議が持てないと考えています。そういうなかでは,今月も幹事会を開くわけですが,会議をなかなか開けないなかで,資料を各委員に配りまして,それに対する意見をもらうようななかで,時間のないことをカバーしていきたいと考えています。 そして,最終的には予定を取り会議を開きまして意見調整をしていきたいと考えています。 大場副委員長)ある程度説明するにしても,行革の本部長である市長から方針というか考え方を決めておかないと進めることはできないと思います。そういうことに対し,担当してどのような打ち合わせをしていくのか,何日間ぐらいとって方針を決めていくのか,その辺を聞きたいわけです。 行財政改革推進室長)事務局としては,ある程度の案を作りまして,幹事会に案を諮ります。その幹事会のなかで,ある程度の意見をいただいたものについては手直し等をし,それを推進本部の方にかけていくという形になります。その期間については,意見の内容にもよりますが,できるだけ1週間といったような単位のなかで対応をしていきたいと考えています。 大場副委員長)合併協議のなかで行財政改革については,調整事項が明確に決まっていないと思います。それによっても,職員の配置とか改革の方向について打ち合わせをしなければならないと考えますが,その辺はどうなっていますか。 行財政改革推進室長)行財政改革大綱については,あくまでも方向性は市の考え方となってきます。実際に動くのは,そのなかの実施計画となってきます。実施計画の細かな部分においては,組織の改変とか出てくると思います。そういったなかで,今,合併に伴う調整事項ということで動いているわけですが,それとの整合性というものも出てくるものと思います。 それについては,18年度以降の実施計画段階で進めることとなりますので,前段として大綱づくりということです。実施計画は,4年とか5年とかのスパンで進めるわけですが,毎年見直しをかけていかないと,合併したわけなので4年間かけて終わるということではないので,調整期間で早めにしなければならないこともあります。そのなかで,終わったものについては削除し,新たな問題を加えていく,それは実施計画の方で常に動いていくことになります。従いまして,大綱については方向性ということで考えています。 金井委員)今,幹事会の話がありましたが,幹事はどのような方がなるのか伺います。 行財政改革推進室長)幹事会につきましては,推進本部の設置要綱第7条において幹事会を置くことができるとなっています。そのなかで,代表幹事を助役としまして,行財政改革推進担当の兼務発令をした者,それから市長公室長,企画部長,総務部長,財政課長,職員課長を入れた15名で構成します。 徳増委員)幹事会について説明がありましたが,なぜ幹事会のなかに各部の部長を入れなかったのか,本当に推進していくのであれば,各部で真剣に取り組まなければならないと思いますのでお聞きしたいと思います。 また,幹事会の下に各部会とか組織としてできてきるのか,その辺もお聞きしたいと思います。 行財政改革推進室長)まず,行革推進本部として市長を本部長として各部長全部が入っております。その下に推進担当ということで,各部の参事クラスが全部入っておりますので,そういう関係で幹事会というものを立ち上げています。 大場副委員長)行財政改革を進めるなかで,合併前に人件費とかその部署で働く職員の人数とか目安を作っていると思います。それが,ここである程度の数字が出てしまうと思いますが,それは合併前に想定していた数値より大分減らさなければならないと考えますが,この辺はどのような考えを持っているのか伺います。 行財政改革推進室長)確かに職員数につきましては,合併当初の段階である程度の人数の把握は可能です。その人数から集中改革プランのなかでも22年4月1日現在の職員,4.6パーセントの純減をした人数を示せということになっています。それは年度ごとに,退職者と採用者の採用計画に基づいて,きちんと逆に言えば削減計画というのかも知れませんが,それを示せということですので,今後,大綱,実施計画を作成していくなかで,そういうものを示さないと集中改革プランのなかでも18年3月までには公表しなさいということになっていますので,それは作る予定でいます。 大場副委員長)今,説明のあったパーセント,4.6パーセントということですが,それを先に示した方がいいのではないかと思います。平成22年においては,もっと厳しく捉えていかなければならないと思います。それと同時に昭和23年,24年,25年とか生まれの団塊の世代の退職する人数が多いわけです。その時,将来のことも考えて,採用人数を平均化していかなければならないわけですから,18年3月までにはそれらを踏まえた結果を出すべきと思います。それは,一番基本となる数字だと思います。 行財政改革推進室長)確かに3月までには計画を作ることになっていますので,ご指摘のような数字は出ると思います。 ただ,考えなければならないのは,ただ単に減らすというだけでは,団塊の世代が大量に上の方が辞めますので,住民サービスはどうなんだということが出てくると思います。そのなかで,国が進めています官から民へといったアウトソーシングについても積極的にやれということですので,職員が減る,それから末端なので仕事が増える,こうことをどれだけ民間の方へ選別できるか,渡していけるか,そうなかでアルバイト的な方でも十分にこなせる仕事というものも出てくると思います。そういうものの区分けをしていって,本来,市の職員がやるべき仕事というものを,きちんと捉えていかないと住民サービスが疎かになるという部分は出てくると思います。ただ,今,説明したとおり22年4月1日までの計画は,18年3月までに作るということになっていますので,そういった意味では4.6パーセントにこだわるわけではないんですが,きちんと計画はできます。それと併せて,団塊の世代が大量に辞めることについての補充といいますか,そういった考え方もしていかなければならにと思います。 大場副委員長)経常経費において,職員の人件費が大部分占めているわけです。ですから,パートとか使っていくことは当たり前ことです。しかしながら,経常経費を一定化,伸びないようにするためには,人件費,職員数を下げておかなければならないわけです。あとは,パートとか外部委託,民間活用とかあるわけですが,まずは職員数,人件費を下げておくことが大事だと思います。その考えは行革推進担当の方でも分かっているわけですので,上司とか横の連絡を密にして,その数字はなるべく下げるようにして下さい。要望しておきます。 〔委員長発言のため副委員長が委員長の職務を行う〕 前島委員長)過日の本会議の一般質問において,疑問に感じた点がありますので,ここで確認をしておきたいと思います。 それは,政策推進室の役割と企画部の整合性です。そのなかで,仕事は何をやるのかといった部分です。政策推進室の役割について,市長は一般質問の答弁において,「一つとして,市が取り組むべき事業及び施策に関する調整,二つとして,市長が取り組む課題について調査研究し,各部,各課との連絡調整,三つとして,市全体で取り組むべき危機管理に対する連絡調整,四つ目として,市議会との連絡調整等でございまして,市の政策的課題に対する内容について各部局間の調整役を行うものでございます。また,企画課の役割ですが,総合計画の策定,実施計画に関する各部局間の調整及び進行管理,行政評価に関すること」と言っておりますが,これでは企画部の仕事は何をやるんですか。総合計画の策定というのは,平成19年の3月で終わりです,そうすると企画課の仕事は,各種の統計調査,男女共同参画についてだけなってしまうのでないかと思います。あとは,全部政策推進室の方でやるんですか,その辺の説明をいただきたいと思います。 政策推進室長)総合計画云々の委員長からのご質問については,私どもは担当しておりませんので答弁は差し控えさせていただきますが,政策推進室の業務については,ただ今,委員長が述べられましたとおり,市長が一般質問で答弁しております事務を,市長の指示並び所掌事務として現在取り扱っております。特に各部間の調整といいますか,主には急遽市長に要望等や陳情,あるいは面談した際にそのようなことがあった場合,それに対してどういうふうになっているのかとか,現状はどうなのかといったことについて調査し,市長へ進達したり,各部へ報告等を行ったり,このような調整を主にしております。 確かに,私見で申させていただければ,若干,企画部といいますか企画課と業務,仕事の内容が重複するようなところもございます。まだ10月1日に合併して,新たな組織がスタートしたばかりで,現在,いろいろな問題点も発生しておりますので,それらの点を組織機構を担当します総務部なり,私どもの直属として助役・市長もおりますので,組織の見直しを含め,いろいろな角度で検討,対応してまいりたいと考えております。以上です。 前島委員長)今,室長から説明がありましたが,10月1日に合併するまでに,こういうことで政策推進室を目玉という形で組織がつくられたわけです。そういうなかで,今,説明があったことが起きるということはいかがなものかと思います。実際問題として,政策推進室と企画部の役割分担がはっきりしていなければ,これから業務を進めていくなかで困ることが起こると思います。今の説明ですと見直すということです。10月1日組織を改変して,また見直すということです。そこで現実に企画部の企画課というのは総合計画などの長期的なビジョン,合併特例債や新市建設計画の事業遂行を含めた10ヵ年の計画の進行管理を行うのが域計画課ということで出されているのではないんですか。これは違うのか確認いたしたいと思います。 政策推進室長)ただ今,見直すということについては,そういうことも含めて私の方では市長なり,総務部なり,いろいろな問題点が発生しておりますので対応してまいりたいと考えております。 市長公室長)ただ今の委員長からの点ですが,政策推進室長が答弁しておりますとおり合併の調整方針案において,それぞれ合併後を睨んだ組織機構を作る形で何点か示されておりますが,ただ,今回の議会において委員,他の委員からも出ましたが組織の点で何人かからご意見が出ております。そういう部分では,ただ今政策推進室長から答弁しましたように,市長においても組織は行革と同じように不都合があれば見直すと常に言っておりますが,委員長の指摘のとおり,合併したばかりでいかがなものかということもありますが,政策推進室と企画課と,その他の部分でも事務分掌で重複するところが見られますが,市長の指示のなかで細かな部分で連絡を密にするということが政策推進室の特徴ですので,多少重複する部分があるということで指摘されていますが,その辺については見直しを含めた検討事項に入ると思います。ただ,総体的に組織機構は総務部の所管ですが,私どもの政策推進室あり方と企画部のバッティングする部分は,組織全体のなかで考える部分でもありますので,その辺について十分内部で調整していきたいと考えております。 企画部長)企画部には企画課,あるいは地域計画課を含めまして5つの課がございます。それぞれの事務分掌を持っているわけでございます。地域計画課については,ただ今,委員長からご指摘のあったような事務を行ってございまして,その主なるものが新市建設計画の進行管理ということになります。それから企画課においては,一番大きな事業になります総合計画,それに基づきます実施計画の調整,こういったものが入っておりまして,それから各部間との調整というものも大きな柱でございます。例えば間もなく完成いたしますキャンプ場ですが,作っておりますのが経済部でございます。実際に使用しますのが教育委員会ということになってまいります。それぞれの所管で,それぞれの思いがあるようです。それを調整しますのが企画課でございまして,そうことをやることも企画課の所管でございます。 今回,一般質問において,市長から委員長の指摘のような答弁があったわけですが,今後については市長公室長とよく協議をいたしまして事務事業を進めてまいりたいと考えております。 前島委員長)ただ今,お二人から答弁いただいたわけですが,3月までに集中改革プランが出来上がるわけです,そこで調整云々すると,果たしてこれが間に合うのか危機感を持つわけです。私は,お互いの役割分担をはっきりさせないといけないと思います。重複することが当たり前のように説明されましたが,どっちが最終的な権限があるのかといった時,どうするんですか。その辺,お互いの役割は何なんだということをはっきりさせないと,合併に関する新市建設計画,合併特例債を使うことについては全部企画課責任を持つ,それならいいが説明ですと,市長が市が取り組むべき事業,施策について関すると言ったら,これは市長の公約,政策ということで新市建設計画のことが出ているわけですから,こういった場合,どちらが主体的となるのか分かりません。ここに行革の推進室長がいますが,兼務発令を受けている人がいます,そうすると全部市長公室長が責任持ってやるんですか。議会との連絡調整ということですが,いろいろ不都合が生じ,議会がストップしていましたが,これらを含めて,お互いに業務をはっきりしていかないと責任の所在が不明確で,業務が円滑に進まないと思います。もう一度,分かりやすく説明願います。 市長公室長)我々の仕事そのものは事務分掌で定められておりますが,そのなかでどちらが主体的かということになれば,新市建設計画,総合計画は企画部ということになります。ただ,最終決定は我々市長公室であっても企画であっても,その上に助役あるいは市長がいて決定するわけですから,当然事務分掌のなかで与えられた部分の所管については,それぞれの部が主体的にやることになるわけです。当然,行財政改革については,行財政改革推進室が主体的に進めますが,当然,そこには財政の問題が出てきたり,総務部の人的な問題が出てきたりしますので,行革推進室の方が中心となりますが,最終的には行財政改革本部である市長が本部長ですので,石岡市の行財政改革大綱ということででてきますので,それぞれの事務分掌にかなったところが主体性を持つということになります。そういった点では,市長公室が上なのか企画部が上なのかということではなくて,事務分掌の主体的な部分が,その部が主体的になるということです。 ただ,先ほどから出ているバッティングする部分については,はっきりしなくてはならない部分があるかも知れませんのでご理解いただきたいと思います。 企画部長)基本的考えは市長公室長が述べられたことと同じですが,企画課においては総合計画の策定,あるいはその進行管理ということが大きな柱です。当市には,現在,総合計画がございません。新市建設計画を基本に実施計画を策定しているところですが,新市建設計画の進行管理は地域計画課であります。2つの課がお互いに担当部のヒアリングなどを行い, 新市建設計画に基づく実施計画を策定しているのが現状でございます。 いずれにいたしましても,それは企画部内の話でありまして,市長公室との関係については先ほどお話しましたように,それぞれの事務分掌がございますので,バッティングする部分については市長公室長とよく相談して進めてまいりたいと考えております。 〔大場副委員長,前島委員長と委員長席交代〕 徳増委員)今の説明のなかで,バッティングする部分があるということですが,そこの部分が一番問題と思います。両方で,お互いに言いにくい部分があって,遠慮するようなことが出てくると思います。その時に,その部分が抜けてしまう心配があります。ですから,責任の所在がどちらにあるのか,その比重が100のうち50対50ではない部分もでてくると思います。その時に全く新しい市になったわけですから,難しいことかも知れませんが遠慮し合わないでやってもらいたいと思います。非常に微妙なところで,多分,部長も室長の言いにくい部分で,重複するような部分が抜けることがあることと思いますので,その点は慎重にやっていただきたいと思います。 それから,今,言葉のなかに行政評価のことが全然出てきませんでしたが,市長からは行政評価を進めると模範的な答弁をいただいております。行財政改革を進めるにしても評価がなければ進められるわけがないんですね。行政評価については企画の方でされると思います。 これから,行財政改革推進室と企画部と両方またいでの会議が持たれると思いますが,この辺のところ上手にやっていっていただきたいと要望をしておきます。 前島委員長)ほかに発言はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 前島委員長)ないようですので,行財政改革についての審査は,これをもって終了いたします。 次に,総合計画についてを議題といたします。 本件につきましては,現在の新市建設計画を基本とし,平成19年3月定例会に提案を目途とするということでございました。 また,本会議において,今後策定する総合計画は,行政評価,予算との連携を図るということが市長から答弁されているところでもございます。 さらに,前回の予算審査においても,策定方法について論議がなされたわけでございます。 それでは,総合計画の取組状況,今後のスケジュール,策定に際しての考え方についてご説明願います。 参事兼企画課長)お手元の資料に基づきまして説明いたします。資料の表紙を開いていただきますと,来年の4月から茨城県内の市町村が,このような構成になるという地図をお示しさせていただきました。石岡市がちょうど茨城県のまんなかに位置します。このような立地,恵まれた条件からも総合計画のなかに様々な文言で盛り込まれる必要があるだろうという意図でございます。 次に1ページですが,石岡市総合計画の策定について,策定に関する考え方が大きな1番として記載してございます。これは従来もご説明を申し上げてまいりましたが,石岡市を含む地域の中核都市としてふさわしい都市ビジョンや市民一体化の醸成を図るということです。2番目としては,先ほど企画部長からご答弁申し上げましたが,新市建設計画の理念,その方向性を基本とするということでございます。それから市民参加型による「新しい協働によるまちづくり」を推進するための考え方を取り入れるということでございます。 2番目が総合計画と新市建設計画の位置付けでございます。これは,法律的に2つそれぞれ別の法律の規定がございまして,2ページの参考で四角でくくった枠に記載がございます。 上が総合計画を規定します法令根拠でございまして,地方自治法第2条第4項でこのような定めがございます。下の部分が,合併特例法に規定されております新市建設計画でございます。すでにご案内のとおり,このような策定方針でございますが,当市におきましては,平成17年度から26年度までの10年間,かたやこれから策定をいたします総合計画については,19年度から28年度,この間のタイムラグがどうしても2年間生じてしまいます。 基本構想といたしまして,ただ今申し上げました19年度から28年度までの10年間が総合計画の基本構想となるわけでございます。 次に基本計画は,19年度から23年度までの5カ年間でございます。実施計画は,現在も持っておりますが,やり方は同じでございまして,19年度から3ヵ年の実施計画を策定いたしまして,実施計画については毎年度ローリングによる見直しをかけていくということでございます。 次に大きな4番のスケジュール案でございますが,委員長ご発言のとおり19年3月を目標として進めるわけでございます。時間的には,非常に逼迫したタイトなスケジュールのなかで進める必要がございます。11月に市長から策定の指示を受けましたので,現在は12月でございますが,策定委員会を今定例会後,間なく第1回を開催する予定でございます。 次に1月に審議会委員の選考をさせていただきます。なぜ1月にずれ込むかということですが,後ほども触れますが公募による委員を募ることになりますので,どうしてもある程度の期間が必要となってまいります。そして3月に調査を行いまして,4月から実質的な審議に入るわけでございます。4月から7月,8月から1月といったように,非常にアバウトな時間をここに記載してございますが,この間の作業が一番逼迫した作業になると考えております。特に市民参画の欄をご覧いただきますと,市民の意見をたくさん求めるような場面を設置しまして,市民の多くの意見を頂戴しながら進めてきたいと思います。最終的には,19年3月の第1回定例会にご提案申し上げたいというスケジュールには変わりございません。 それから,先ほど策定委員会について申し上げましたが,2ページの大きな6番に策定委員会の構成メンバーが書いてございますが,これは各部の部長並びに各行政機関の事務局長で,いわゆる庁議メンバーでございます。自ら所管しております事務事業があるわけですので,それらの事務事業をいち早く私ども事務方で調整を図らせていただきまして,審議会でご審議をいただけるような前段の作業を行うのが策定委員会でございます。 5番として審議会のメンバーですが,過日の予算審査においてもご説明申し上げましたが,このような構成であたりたいと思います。すでに議長からは,議会代表の5名の推選をいただいたところです。次に3・4ページに当審議会の条例を記載してございます。このような条例に従いまして審議会を今後開催してまいります。 ページを開けていただきまして5・6ページには,先ほど触れました委員の一部を公募いたします。まず,「新市誕生に伴い新しい総合計画を策定します」というタイトルからはじめさていただきまして,「総合計画とは」から「総合計画はどういうものから構成されるか」「市民参画の総合計画づくり」,そして下の枠の中が委員を募集しますという記事でございます。この市報は来年の1月1日号の原稿を抜粋したものでございます。地域によってある程度差はございますが,今月25,6日ごろから配布開始されます。以上,概略でありますがご報告させていただきます。 前島委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑に入ります。ただ今の件について,説明を含めご意見等ございませんか。 大場副委員長)説明のなかで審議会委員を公募するということですが,12月25・26日に市報が配布されて,そして締切日が1月10日ということです。これでは,公募期間があまりにも短すぎるのではないかと思います。 参事兼企画課長)公募期間が短いのではというご指摘ですが,時間が長ければたくさん集まるかというものではございません。私ども,これまでもさまざまな公募という経験をしておりますが,通常2週間程度で実施しております。特に現在おいてはインターネットがすこぶる発達,普及しております。公募によるメンバーは,若干,郵送やその他の部分がございますが,今やインターネットによるものが大半を占めております。今回の総合計画審議会については,毎年公募する審議会ではございませんので,今回の公募状況については軽軽に予測する困難ですが,一応1月10日を締め切りとさせていただいて,それでは1月11日に到達したものはすべて無効かということではございません。締め切りを設けないと収拾がつきませんので,例えばポストに入れたのが10日であれば,私ども企画課に届くのは12日ぐらいだと思います。このようにご理解いただきたいと思います。 大場副委員長)それでは,一般市民から公募委員3名について,その選考はいつ実施するのかお伺いします。 参事兼企画課長)まとまり次第速やかに選考会議を開きたいと思っております。ただ,1月の何日にやるのかといった調整は行っておりません。 大場副委員長)スケジュールですと2月に審議会の設置ということです。1月中にはやると思いますが,ある程度の考えはないんですか。 参事兼企画課長)一般的な例を申し上げますと公募期間を過ぎまして,公募者の名簿一覧表ができあがりますと,それから2・3日中に選考会を開くのが通例でございます。 大場副委員長)次に委員構成について,男女共同参画の視点から女性委員の目標を約3割とする,一般公募の際も女性を含むと思います。それと同時に,市民への広報のあり方についても,これからの課題としてよく考えていただきたいと要望しておきます。 徳増委員)もう市報の原稿ができているということは,すでに総合計画は従来どおりの作り方で進めようとしていると考えていてよろしいのでしょうか。 参事兼企画課長)合併前に石岡市及び八郷町で持っていた総合計画は,失効したわけでございます。石岡市,八郷町の総合計画の策定過程,これは合併前,当然大きな差異がございました。その差異の主なるものを申し上げますと,石岡市の場合は,その策定に1年半をかけ,八郷町の場合は比較的短時間で策定を完了しております。今回,先ほども申し上げましたが,時間との戦いということが非常に大きなネックとなってまいります。従来のやり方と全く同じかという質問ですが,従来のやり方も市民の意見を相当お伺いしながら進めてきたわけですが,今回も時間の許す限りさまざまな場面で市民のご意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。 企画部長)お示しいたしました市報の原稿のなかに「総合計画とは」ということで書いておりまして,徳増委員のご質問は下の表にある基本計画についてではないかと思います。「総合計画とは」とありまして,現在は社会経済情勢がめまぐるしく変わっているなかで,この基本計画が必要なのかということではないかと思います。確かに先進事例におきましては,基本構想があって,その下に基本計画がないという自治体もあるわけでございます。大変社会情勢が激しく変化しているなかで,基本計画の5年間という先が見通し得るかという部分だと思います。私も先進事例を見ますとそういう考えで作ってもいいのではと気はございますが,総合計画の事務事業調整のなかにおきまして,構想があって基本計画があって実施計画があるんだと,或いはそういう10ヵ年だ,5ヵ年だということがありましたので基本的な考え方を述べたわけです。ただ,これは基本的な考えでございますので,総合計画審議会のなかで多様なご意見も出ようかと思いますので,そのなかで検討が必要ではないかと考えております。 徳増委員)ただ今部長が答弁されたことをお聞きしたかったわけです。行政評価をしっかりと取り入れていけば,この基本構想だけで実施計画に移ってもいいのではないかと思います。今まで,行政評価というものが実施されていなかった時代の総合計画の作り方ではないかと思いましたので,できれば新しい総合計画の作り方をしてもらいたいと思いましてお聞きしたわけです。これから審議会なかでということですが,この広報のなかに掲載しますピラミッド型をしっかり示しますと,この手順を踏んでやっていくんであろうとほとんどの方が思うと思います。ですから,市の考え方をお聞きしたわけです。もう少し進んだものを作ってもいいのではないかと思います。この基本計画の前期5年,後期の5年,ただ文章のなかで示すだけであって実効性のあるものではないと思います。その辺のところを企画のなかで考えていただきたいと思います。 大場副委員長)企画部で作成した総合計画策定スケジュール案ですが,このスケジュール案について行財政改革推進室にはいつごろ渡してあるのか伺います。 参事兼企画課長)本日,お示した策定スケジュール案については,まだ私どもと行財政改革推進室との協議は済んでおりません。 大場副委員長)そうしますと,今日初めて行財政改革推進室でも見たということですか。 参事兼企画課長)見ていません。 大場副委員長)それでは行財政改革について推進室でも何にもできなくなってしまいます。総合計画,新市建設計画,行財政改革,すべて関連するわけです。その点,注意をして下さい。 参事兼企画課長)先ほど策定委員会の説明で触れさせていただきましたが,今定例会終了後に,具体的は12月22日に助役を長とする策定委員会の第1回の会合がございます。そのおりにすべての部長にこの案をお示ししたいと考えております。 といいますのは,先般,ご審議いただきましたが予算が伴う作業がございます。予算の承認いただいてから外部に出し方がいいのではないかというようなことが作用いたしましたので,まだこの件につきましては行財政改革推進室にはお示ししてございません。 前島委員長)ほかに発言はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 前島委員長)ないようですので,総合計画に関する審査はこれをもって終了いたします。 次に,デマンド交通システムの進捗状況についてを議題といたします。 本件につきましては,先日の予算に係る委員会においても,巡回バスや代替バス,さらに既存の路線バスとの関係等,活発なる論議がなされたわけですが,さらに審議を行いたいと思います。 それでは,最初に執行部より,デマンド交通についての取り組み状況,今後の考え方について説明願います。 参事兼企画課長)お手元の新多目的交通システムの資料に沿ってご説明いたします。「新多目的交通システム」,私ども行政用語で大変恐縮でございますが,このようなタイトルをつけてございます。新多目的交通システム,すなわちこのなかにデマンドも含まれるということです。どちらかといいますと,新多目的交通システムそのものがデマンドシステムということで考えていただいても結構でございます。 まず,1番として「事業のねらい」の事業背景ですが,前段は飛ばさせていただきまして,これまで検討委員会なるものを設置いたしまして石岡地区,当然合併前ですので当時の石岡市についてデマンド交通システムが可能かどうか,可能であるとすればどのような手法が一番いいのかということをこれまで検討,議論をしてまいりました。メンバーは,ここに記載のとおりでございますが,運輸行政を監督する官庁である国土交通省関東運輸局の担当係長におでましをいただいております。それから,現在のバス事業者,タクシー事業者,これはタクシー協会の代表の方2名です。そして,「まち未来いしおか」が立ち上がる前でしたので商工会議所の担当者,それから石岡市から企画部長がメンバーとして入っております。 それぞれの検討・議論のなかで,当然のことながら先進事例がたくさんございます。この乗合タクシーによるデマンド交通システムは,石岡のみならずどこの土地にとっても,今後,非常に有効な手段であるということを確認したところでございます。 資料の囲みなかでございますが,道路運送法の規定によれば,従来,国土交通省は乗合タクシーを認めておりません。タクシーとは,すなわち貸切タクシーでございまして,1台に1名乗車しようが3名乗車しようが,どこからどこまで3千円なら3千円でございます。 このデマンドの場合は,例えて申し上げれば,今の3千円を例に取れば,石岡駅から柿岡まで一人千円でどうだという乗り合わせ方です。3人集まれば3千円です。ただ,一人しかいない場合は,乗務員は千円しか手に入らないわけです。同一地域同一運賃という運輸行政のなかからすれば,この乗合というのは法に合致しないというのが国土交通省の基本姿勢でございます。 ただし,このような検討委員会でしみじみ検討したものであれば,地域の要請があれば国土交通省においては許認可基準を緩和する,弾力化するということです。この緩和・弾力化基準によって認定・認可された団体が,先日申し上げましたとおり全国で20の事例ということでございます。 次に,大きな2番,「デマンド交通システムとは」とありますが,これはこれまでもご説明申し上げましたので,本日はあえてくわしく申し上げません。ページを開いていただきまして,先進事例ですが,12月1日に茨城県では東海村がいの一番にスタートしたところでございます。それから,現在,調査を行っているところが鹿島市,美浦村でございます。それから,私どもコンサルタントを通じて情報をキャッチしたところでは,興味を持っているところで土浦市,つくば市,龍ヶ崎市で,それぞれコミュニティバスを今走らせている市でございます。大変,興味を持っているということです。ただ私ども判断するところでは,今申し上げました3市においては,デマンド交通の導入は非常に難しいのではないかと思います。路線バスが縦横に残っております。幸いといいますか,旧石岡市においては,路線バスの大半が撤退しておりました。現在走っております巡回バスは,行政バスと同じでございますので,国土交通省は行政バスの場合は,一般的な路線バスとは捉えないということです。行政が,補助をやめればその路線はなくなるということですので,これは認可基準のなかで行政バスは一般路線バスとは区別して考えるということでございます。他の市におきましては,デマンド交通の検討をしたくても導入については,非常に長い時間がかかるというのが現状でございます。 次に4番の「石岡市での運行」でございますが,TMOの認定を受けるであろう「まち未来いしおか」を予定してございます。エリアにつきましては,次の表で触れさせていただきます。 次に3ページの5番「課題」でございます。先般,ご案内申し上げたとおり巡回バス廃止,ここには6ヶ月と書いてありますが,3番目に自治体政策としてのコミュニティバスは,3ヶ月前の協議で廃止が可能であるということでございます。 それから,八郷地区でございます。重複する説明となりますが,既存の路線バスがまだまだ縦横にたくさん残っております。現在の交通事業者との調整は,非常に長期的になるだろうと予測をしております。国土交通省の許認可基準では,各方面との合意が整った書面を提出しない限り認可しないということでございますので,その点だけはご理解いただきたいと思います。 それから,(3)の八郷町で行っていたバス事業を整理整頓する必要があるだろうということです。路線バス,それから代替バス,保育所,あるいはスクールバスと,さまざまなバス形態が八郷地区には残っていますので,これを今後整理整頓しながらデマンドが可能か否か,それを含めた検討に入ってまいりたいと考えております。現在,八郷地区においての調査は開始したばかりでございますので,調査結果は3月末までに出てくるだろうということでございます。 それから,下に書いてありますスケジュールの単純なフローですが,あくまで18年4月ということをフローは示してございますが,先般の予算審査におきまして市長が答弁しましたとおり,私ども4月1日に固執しているわけではございませんので,準備が整った段階でということでご理解を頂戴したいと存じます。一番下の囲みで,試行運行を経て本格運行と書いてございます。試行運行の前に巡回バスがそうであったように,テスト運行を行う予定です。テスト運行ですので,この運行に際しては利用の方から運賃をもらうことはできません。いわゆるピーアール・説明のために走らせるということです。各地区に実際に使うデマンド車両を持ち込みまして,地域ごとに説明を行いながら体験乗車をしてもらうということがテスト運行でございます。 そこで,試行運行を経まして本格運行となるわけですが,試行運行はどのくらいかということになります。これは,先ほど申し上げました東海村では,12月1日から翌年3月31日までの4ヶ月が試行運行と捉えております。年度切り替え,4月1日から本格運行と聞いております。私どもにおきましても,これまで巡回バスの第1次の試行を約6ヶ月取っておりますので,6ヶ月程度は必要ではないかと考えております。 次にページを開けていただきますと,これまでの意識調査に基づく資料集になります。現在の巡回バスの移動の特性でございますが,朝は図に示してございますとおり,石岡の中心市街地に市民が移動する,このような動きが一番大きな動きでございます。昼間はどうなるかと申しますと,次のページですが非常に分散する傾向にございます。一旦,石岡の中心に移動した方が,今度はご自宅に帰られるという行動に変わっていくわけですが,矢印の2番目に拡散と書いてありますが,まさに拡散する動きが見られます。 次にページを開けていただいて3ページですが,夕方でございます。朝あるいは午前中に石岡の中心市街地に移動した方,これはもれなくご自宅に帰るわけですから,逆に今度は郊外に向かう矢印が太くなっていくということになっていくわけです。 それから,4ページの既存の交通体系による市民の移動ですが,特に右側の矢印の方を見ていただきますと,矢印の太さイコール利用して方々の人数でございます。三村路線を見ていただきますと,朝もしくは午前中に37名の方が石岡の中心市街地に向かっていましたが,戻りは31.3人です。計算が合いませんが,これは途中でご家族の方が迎えに来たとか想定するものです。そのようにこれをご覧いただきたいと思います。 次に5ページでございます。既存交通体系の巡回バス5ルートをすべて残した場合,あくまで問題点を洗い出したものです。優れている点は,2点だけに絞られます。利用料が非常に安いということ,それから路線バスの車両なので,一度に多くの人が乗ることができるということです。逆にどういうことがデメリット,考慮すべき点があるのかということ,これは記載のとおりです。特にアンダーラインを引いたところに着目をしていただきたいと思います。これまでも言われてきましたが,交通空白地域がどうしても生じてしまう。それから,目的地まで一本の路線で行ければいいんですが,行けない場合の乗り継ぎが非常に煩雑となるということです。それから,市民の求めることについて多くの要望があるわけですが,それらをすべて満たすためには新たなコストが生じてしまう。すなわち,路線の拡充,バス停の増設,ダイヤの見直し,すべてにコストが発生するということです。それから,一番下の項目ですが,利用できない住民も多数いるということも事実でございます。 6ページにまいりますが,それを受けて望ましい交通体系はどのようなものがいいのか,それの応用例でございます。仮に現在の5ルート,すべてデマンドに移行した場合,先ほどらいのご説明で触れさせていただきましたが,当然,デマンドはルートをカバーするものではなくエリアをカバーするものでございます。石岡市内の国道6号線辺りを平均としまして,当然中心市街地を中心とするわけですが,北側の北部地区,それから三村,関川,高浜を含めた南部地区,大きくこの2つ分けることが配車効率からいっても一番ベターであるという結果でございます。ただ,北と南を横断する,あるいは縦断する市民も相当いらっしゃるはずですので,その地域をまたぐ一つの地域エリアも設定しなければならないということでございます。すなわち,北,南,またぎと3つのエリアをデマンド交通で結んでみたいということです。それぞれに必要な車両台数が,その枠のなかに書いてあるとおりでございます。これに基づいて,私どもが試算をした結果が,先般,予算審査でお願いした準備経費となるわけでございます。 次に7ページですが,新たな交通体系を創出した場合の利用者数の算出方法でございます。現在の巡回バスの利用者が基本となるわけですが,朝9時までの利用者が3割でございます。9時以降夕方3時まで,どうしてもここの時間帯に集中するのが全国的な例でございますが,7割の方はだいたい午後3時,あるいは午後5時までにご利用なされるわけです。その7割のなかの124名の方は,午後3時までに利用が済むということです。 次に,このような利用状況を勘案したなかで,配車割合はどうなのか,8ページをご覧いただきたいと思います。朝8時台は,従来どおりの通学を主体とした運行が望ましいということです。8時以降になりますとほとんどの学生の通学は終わりますので,これは完全なデマンドの方が効率は良いということになります。それぞれの方々がご自宅へ帰宅する便ですが,これにつきましては,当然,朝通学で使った学生もいる,それからデマンドで病院,買い物に行った方もいる,従いまして午後の便については特定が難しくなります。ですから,通学運行とデマンド運行の複合でやるのが一番効率は良いということです。すなわち,路線とエリアを両方カバーするスタイルが複合になります。完全なるデマンドになりますとエリアだけです。あるいは,完全なる巡回バスですとルートだけになってしまいます。それぞれの特徴をこのように組み合わせた方法が一番良かろうという結果でございます。 それから,最後の9ページですが,ただ今申し上げたフローに基づく事柄を文章にしたものです。優れている点,あるいは考慮する必要がある点,当然,私どもは考慮する必要がある点,ここに着目する必要があります。夕方5時以降の帰宅の足はどうするのかと。それから一番下になりますが,現在,巡回バスについては,学童は大人100円の半分の50円で利用いただいていますが,デマンド交通にした場合,学童に対しての料金体系はどうするのかと。大人は300円ということで考えていますが,一般的な先進例ですと,学童に対しては100円というところが非常に多ございます。ただ,100円という数字は,300円の半分ではないということ,これから議論を進めさせていただきます。通常運賃形態は,大人の半分が子供運賃というのが国土交通省のこれまでの,当然,運賃も認可基準に合致しなければ認可になりませんのでその辺の説明をしてまいりたいと思います。 それから,別添でつけさせていただいた3つの資料でございます。一つに国土交通省の東北運輸局が,本年3月に全国向けに出した資料でございます。国土交通省運輸局そのものが,路線バスの将来について今危惧をしております。廃止になってから騒ぐのでは遅いということで,国土交通省がすでに着手しております。早い時期に,このような有効な手段を各自治体は考えておくべきだという意味でご理解をいただきたいと思います。これは国が推奨するシステムであるということです。それから,横長の「高齢社会のまちづくりとまちタクシーの役割」,これは国土交通省東北運輸局と先進の小高町,福島県商工会連合会とがタイアップして研究会をもったときに,学識経験者としてメンバーに入っていた福島大学の奥山教授が自ら執筆した参考資料でございます。また,奥山教授につきましては,我々の観点とは別の観点からデマンドというものを考えてございまして,1ページを開けていただきまして,真ん中の一番上,経済財政白書から一つの例を取ってございます。高齢者がその地区に3千人いれば,54億円の年間消費支出をしているというデーターから説明に入っています。今後,このような高齢者がどんどん増えていくわけです。その高齢者の足の確保を真っ先にすべきであろうという観点から議論が進んでまいります。奥山教授につきましては,本年の春に実際に石岡市にみえまして,私ども奥山教授のデマンドシステムに関する理念というものをお伺いしたわけです。それから,最後になりますが交通手段に関するヒアリング調査,これは石岡地区の基礎調査をかけている段階で,利用している方々に対してヒアリング調査を行ったわけでございます。本年の6月末から7月にかけて実施いたしました。設問の例がずっと並んでおります。その集計結果が8ページ以降,9ページの一番下,巡回バス利用ですが,利用していないという方が意識調査からこれほどいるという結果がでております。10ページは,現在の巡回バスあるいは路線バスの利用の目的でございますが,通院というのが一番多いという結果です。その下,利用しない理由,どの地域も同じで,1番は便数が少ない,2番目が必要な時間帯に運行していない,それから同じ16人ですが,自宅からバス停まで遠いということです。以下,バスに行動が制約されてしまうとか,行きたい方向に必要な路線がないといったことでございます。11ページの問3は,買い物について聞いた設問でございます。囲みの中に,買い物先の具体的な店舗が記載されております。12ページには,通院に限定した利用目的の方の調査結果でございます。下のアンダーラインに示した時間帯でございます。13ページは公共施設ですが,私はこの調査をするまでは市役所を希望する方が多いとは気がつきませんでした。公共施設に行く場合,巡回バスあるいは路線バス,一番多いのは市役所でした。14ページは,その他でございます。当然のことながらJRの各駅,郵便局,銀行,農協などの金融機関でございます。15ページからは,「例えばこのような新しい交通システムができたらあなたはどうしますか」という設問でございます。料金,私どもは,だいたい1回300円ぐらいということで申し上げながら説明してございますので,300円程度,あるいはそれより少し下なら利用しますという方が76.2パーセントでございます。なかには500円という方もいらっしゃいました。それから,新しい交通システムができた場合,どの程度利用してくれますかということですが,週に1回から2回,こういう方が約半数近くいるわけです。それから,新しい交通システムの利用目的,乗換えがいらないわけですので,自宅から目的地までダイレクトでございます。どうしても通院という項目が一番多ございます。 ページを開けていただきまして,どのような時間帯に利用したいですかということですが,午前10時からお昼の12時に集中してございます。何かの用を足す場合,あるいはどこかをお尋ねする場合,当然のことながらこの辺時間帯が一番多いということです。以下,クロス集計の方は説明を割愛させていただきます。 それから,最後の19・20ページですが,ご自由なご意見をお寄せ下さいという事に対して,それぞれのご意見が寄せられております。当然,なかには現在の100円の巡回バスの方がいいといった意見もありますし,迎えに来てもらえるなら300円払ってもこちらの方がいいと両方の意見がございます。これは,ひとつに集約できませんので,いただいた意見をすべて記載させていただきました。以上でございます。 前島委員長)以上で説明は終わりました。これより質疑に入ります。ただ今の説明を含め,ご質問等ございましたらお願いいたします。 徳増委員)現在,ドル箱路線の柿岡方面,この地域にはお年寄りがものすごく多いんですね。もしデマンドになれば,その地域も全部カバー,具体的に言えば大砂地区,柿岡へいく路線バスと重なってしまうと思いますが,それでもできるのでしょうか。 参事兼企画課長)柿岡含め八郷地区ですが,先ほど申し上げましたとおり,路線バスが非常に多数残っております。基本的に運輸局は,現路線バスの残っているところのデマンドは認めてくれません。といいますのは,一つの例ですが,柿岡車庫から石岡駅まで運賃が760円ぐらいだと思います。それをデマンドで結んでしまいますと300円で来れることになります。官が民を潰すということは,当然,国土交通省も認めておりませんので,先ほど非常に時間がかかるだろうと申し上げたのは,その1点でございます。既存の交通事業者が,了解しない限り,八郷地区に対するデマンドはスタートができないんだと,これが大きなネックでございます。基礎調査が終わり次第,そのデーターをもとに,今後バス事業者との協議を進めるわけですが,この協議の先行きは,現在のところ全く予断を許さないとしかお答えできません。一つの国土交通省の方針がそういうことでございますので,今後協議を展開してみませんと全く先のことが分からないというふうにご理解を頂戴いたしたいと思います。 石岡地区のデマンド,そのまま八郷地区にまわすということは,エリアの許認可基準において非常に難しいことです。今回,デマンドがテスト運行,試行運行を経て本格運行まで至ることができたとしても,石岡地区,いわゆる旧石岡市,まえの境界を1メートルでもまたいだらだめかという意味ではございませんが,現在の八郷地区を大きく出張るような運行体制は組めないということでございます。 徳増委員)アンケートの結果をみますと,アンケートのなかでは,戸口まで来てくれるんだったら便利なので乗りたいという答えが多く出ているわけです。その気持ちはよく分かりますが,実際に顧客である市民の要望に応えられない部分がでてくると思います。その辺をどういうふうにしていくのか。現在の100円バスであっても大砂地区の方たちからは,市役所へ行くのに非常に困ると,タクシーで行けば千いくらだと,往復で2千円以上かかるという話がでています。戸口から戸口へと言うとすごく聞こえがいいんですよ。利用者の方は,うちの地域もどこでも来てくれんだというもとでのアンケートの結果であるわけです。ですから,アンケートの結果イコール市民要望と考えるのは間違いではないかと思います。常々言っておりますように,TMOでやること自体反対です。まずTMOは,自分たちがやるべきことをしっかりやってからこれを引き受けるのであればいいと思いますが,顔づくり事業とか何だとかやっていますが,TMO自体がやるべき事業を間違えているのではないかということもありますので,これは余計なことになってしまいますが,ちょっと市民要望とずれているのではないかと思いますがいかかでしょうか。 参事兼企画課長)先ほどの意識調査に出ていますとおり,当然,巡回バスは1ルートどこまで乗っても100円でございます。余談ですが,千代田地区の方に非常に喜ばれておりまして,神立駅から石岡駅までJR線でくるより半分以下で行けると,帰りもと往復200円で済むわけです。これは,我々,全く予想もしなかった方面から賛意が寄せられております。 確かに巡回バスの特性上,距離運賃ではございませんで,ルート運賃でございます。非常に料金面から言えば,利用する方にとってすこぶる安いというわけです。ただ,公共交通の将来性を考えた場合,いつかこのようなことを考えなければならない時期が間違いなくくるわけでございます。と言いますのは,合併後,巡回バスを八郷地区にもどのようなルートでどういうふうにまわしたらいいのか,私ども企画課同士の担当者で合併前から話し合いをしてまいりました。石岡地域の現在の5ルートで,平成16年度決算ベースで3,975万円,約4千万円出しているわけです。これと全く同じ方法で,八郷地区に巡回バスをまわした場合,年間1億円となってしまします。これは全くもって,新市の財政運営を圧迫するものとなるわけです。逆に言えば無理だろうという観点もございました。そういう観点のなかで,さまざま全国の事例をリサーチしていたところ,当時まだ研究過程であったわけですがデマンド交通システムがあると,何回かお尋ねしながら一生懸命研究,勉強をしてきたわけです。当然,新しい交通システムへすぐ切り替えるということについては,慣れるまで非常に時間がかかると思います。従いまして,私どもしましては,突然AからBへ変わったという方法ではなくて,例えば一つの例としてAとBを少しの間並行してできないかということを併せて会議所側,いわゆる「まち未来いしおか」と協議をしていることころでございます。 当然のことながら,いつの日か「まち未来いしおか」にこのデマンドシステムを移管する時期がくると思います。いつまでも石岡市がこれを握っていてはスタートできませんので,正式に移管する時期がくると思いますが,その移管する時期までに,「まち未来いしおか」においても十分そういうことも検討していただきたいと申し入れをしてございます。小学生の運賃にしましてもしかりでございます。「まち未来いしおか」の一つの事業の柱として,今後これを運営してわけでございますので,より詳細な検討を加えてくれるものと思っております。 しかし,私ども石岡市が,今後デマンドが動いている限り補助金を交付していくことも事実でございますから,我々に発言権が一切ないかということではございません。先ほど触れました検討委員会が,今後運行委員会に衣替えをいたします。当然,運行委員会には,石岡市からメンバーを出すことになりますので,そのような場で石岡市の意思は伝えてまいりたいというふうに思います。 徳増委員)いろいろな子供たちの事件が起きていますので,スクールバスの部分もカバーしていく必要があると思います。そういうことも検討されていますか。 参事兼企画課長)八郷地区の運行で触れましたが,八郷地区においては専門のスクールバスがすでに走っております。石岡地区には,まだ専門のスクールバスはないわけでございます。当然,このデマンド交通を臨機応変に活用しまして,当然,デマンドですから要望がなければそのような走り方はしないわけですが,要望がでれば柔軟に児童の下校時,学校の正門近くから自宅までと,これは当然可能でございます。すでに検討を開始しております。 徳増委員)私は,この前の一般質問でも,長期のスパンで税金の使い方を考えて欲しいということで提案型の質問をしたわけですが,行財政改革を考えたときにやはり長いスパンで考えて,学校の統廃合から始まって,その辺のところ行財政改革の担当者はどのように「考えているのか。これはピンポイントで点こと,目先のことだけなんですよね,長いスパンで考えたときどうかということをお聞きしたいと思います。 行財政改革推進室長)行革の方からすれば,今,国が示していますようにいろいろな意味で民営化というものを進めております。ですから,ご指摘のように,ある程度学校を統合してそれをスクールバスに切り替えるということは,学校の建築といった面からすれば確かに効果があると考えられます。ただ,そのことを進めるに当たっては経費だけの問題ではない,これはいろいろな意味で自動交付機のからみもありますし,住民サービス,住民意識という問題もありますので,その辺はじっくり考えなければならないと思います。経費が安くなるから,「はい,いいです」と行革としては難しいと思いますが,検討はしていかなければならないと考えております。 徳増委員)経費が安くなったからしろというのではなくて,こういうふうにすれば余剰金ができるから,しかも603億までも余るわけですので,それで十分バスもまわせるし,スクールバスしても学校ごとにまわすことができると提案したわけです。ただ,官がやる部分で経済性から民を圧迫してしまうから官がやれないという部分はあるとは思いますが,必ずしも利潤を追求しないのが官の部分なので,赤字でもやらなければならないのが住民サービスではないかと思います。そういうことも考えて,いろいろな角度から検討してもらいたいと思います。 金井委員)デマンドの車両台数は,5台から6台で石岡全部がカバーできるような説明ですが,時間的にだいじょうぶなのかお尋ねします。結局,電話でもってどこからどこまでと予約するわけですが,同じ時間帯に使いたいといった場合,この台数で間に合うのか疑問です。 参事兼企画課長)車両の台数のご質問ですが,例えば8時から夕方の5時までをデマンド切り替えて運行すると仮定いたします。8時台の便で,例えば三村のAから石岡駅までお願いしますと電話が入ったとします。それから,関川のBから8時台の便で,同じく自宅から石岡駅まで,高浜のCから同じように自宅から中心市街地までと予約が入ったとします。仮に3人から同じ便に予約が入ったとします。このデマンド交通の基本システムは,高度なITシステム,コンピューターシステムでございます。オペレーションセンターが,今申し上げた3人のデマンドを受けた瞬間,地図情報が画面上に映し出されます。自動的に,今度はコンピューターがルートを拾い出します。一番,石岡から離れているのがAだと仮定しますと,8時台の便ですから8時10分にA宅に迎えに来ます。次のポイントがBだとすれば,8時20分にB宅に行きますからお待ち下さいと,8時30分にC宅へ行きますのでご自宅でお待ち下さいとアナウンスが即座に入ります。各車両に搭載されていますIモードのインターネットと,先ほど申し上げました電子地図情報のGISと衛星放送のGPS,これでカーナビゲーション,位置が分かるわけです。それに基づいて乗務員,いわゆる運転手は,一切,3人の自宅は分からなくても自動的に送迎ができるというシステムです。ですから,8時台の便に何人の方がデマンドを入れているかによって,あなたの家へ迎えにいける時間は異なってくるわけです。10人乗りのジャンボタクシー車両を使いますので,運転手を除きますと,あと最大9人乗れるわけです。9家庭をまわって歩くと,最後の方は8時台であっても8時50分ぐらいになってしまう。たった1人しかいなければ,8時台は8時10分にその方を拾って,すぐリクエストの石岡駅に運んでくるわけです。8時20分から8時25分くらいに着いてします。9家庭全部まわると石岡駅に着くのは,9時をはるかに超えてしまう,そういうシステムでございます。 金井委員)ですから,時間的にみて市民の要望を解決する手段にはならないと思います。場合によっては,1人とか2人しか希望がなければそれで済むかも知れません。しかし,ただ今の説明のように9人,関川,三村,高浜地区で石岡駅まで行きたいという人がいた場合,おそらく交通渋滞の問題もあるし,全部の家をまわったら相当時間がかかると思います。それが,市民の交通手段として補って皆がいいとするのか非常に疑問です。まして,まちうちの大勢住んでいるところでは,いつでも使うことができる,自宅まで来てくれるといったら相当希望があると思います。とても,この台数では無理ではとは,実際,どうか分かりませんが,この辺どうなのかお伺いします。 参事兼企画課長)台数のこのような結論になったはじき方ですが,先ほど8時台ということを例に取ってご説明いたしましたが,例えば今申し上げました例は,エリアの2でございます。資料の新多目的交通の6ページです。三村,関川,高浜地区です。8時に1台の便がデマンドに応じてすでに出発しているわけです。1時間に1本の便を確保するのであれば,残り1台は9時台にスタートするわけでございます。確かに金井委員が言われるとおり,9人がもしデマンド,要求があった場合,すべての方々を乗車させて石岡駅に着くまで1時間かかるだろうと予測しております。ですから,何時何分の電車に乗りたいから自宅に何時何分までに来て欲しいという要望には全く応えられません。 金井委員)そうだと思いますが,そうすると,例えば通学に使えるというが,本当に通学に使えるんですか。通学時間,学校に行く時間は決まっているわけですし,子供さんがいる家も広範囲にわたっているわけですので,実際はこの資料どおりにはいかないと思います。例えば,限定された地域だけ通学に使うというのであれば別ですが,どこでも通学に希望があれば使えるシステムになってしまう。それは,本当にできるのかお伺いします。 参事兼企画課長)この場合の通学は,現在の巡回バスも利用形態もそうですが,学童の通学でございます。学校との協議に基づいて,遠距離通学になる場合,巡回バスでその学童については50円でご利用いただけるという意味合いの説明をしてまいりました。現時点においても,例えば石岡小学校,学童通学は巡回バス,それから東小学校の小井戸地区,関川小学校の八木地区,三村小学校の大原地区と,この学校については巡回バスによる学童の通学がなされております。この学童の通学に関しては,当然のことながらデマンド交通でもしっかりとした体制をとる必要があるという意味合いの,7時台の通学的な利用というのは,この学童の通学ということでご理解をいだたきたいと思います。当然のことながら,中学生も高校生も通学ですのでご利用いただけますが,時間帯として我々が絞り込んでいるのは学童の通学ということでございます。 村山委員)先ほども話しが出たが,大原から神立駅へいくルートについて非常に喜んでいる方が霞ヶ浦市なんです。今,慣れてきて使っている現実があるわけです。これがなくなると大変だと思います。先ほどもA,Bとあって併用という話がありましたが,霞ヶ浦市の人が使っていても石岡市で補助を出している,これを霞ヶ浦市へ要求できないものかと思います。 併用という問題,いきなりデマンドと切り替えるのではなく,羽鳥駅へ行っているルートを利用されている方も多いので,その辺どういうふうに考えているのか伺いたいと思います。 参事兼企画課長)ただ今のご指摘は,行政バスを残したままデマンドとの併用だと思います。これを併用しますと利用者が二分化されるだけであって,これは経費が非常にかかることになります。私が申し上げましたのは,財政的な効率の面だけでございますが,100人そこに利用する方がいた,巡回バスを残したままそこへデマンドを参入させると50:50になってしまいます。両方とも非効率的になることが間違いなく起こります。私が先ほど説明のなかで併用と申し上げましたのは,試験的に切り替えのときの併用でございます。ある日突然AからBに変わることは相当の混乱が予測されますので,試験的に,暫定的に一定期間だけデマンドに慣れていただくために,そういう方法も検討する必要があるのかなあという意味でございます。 村山委員)期間はどのくらい考えていますか。 参事兼企画課長)慣れるまでの期間ですので,そう長い期間は必要ないと思います。短ければ1ヶ月程度,最大でも3ヶ月程度と思います。 村山委員)確かに切り口の違いだと思います。住民サービスの観点から始まった巡回バス,5ルートあるわけです。残すべきところだとか,デマンドで変えていけるところとかいろいろあると思います。その辺のところ,どういう考え方を持っていますか。 参事兼企画課長)お手元の資料の最後のページですが,今,村山委員からのご指摘の巡回バスのその他の活用方法ということでございます。バスの絵が描いてございます。これは小高町のバスでございます。後ろに見える建物がオペレーションセンターです。バスの横に書いてございます。これが多目的と言われる所以のサービスです。デマンド車両を使って人だけを運ぶことが目的,手段ではございません。このようなバリエーションが広がっていきます。現に小高町では,このようなサービスすべてを行っているわけです。それから一番下,路線バス×スクールバス×云々とありますが,これらをすべてデマンドに変えることができるというふうな奥山教授の結論でございます。そのようにご理解いただきたいと思います。 大場副委員長)このデマンドを実施するに当たり,財政支援,県とか国の補助とかはないのかどうか伺います。巡回バスをまわしたとき,学校の通学の補助が消えたように思われます。平成16年度に旧石岡市のバスの運行補助金がカットされたようですが,八郷でも代替バスを出すことによって補助金をもらおうという考えもあったわけですが,そういう点でデマンドをやるにしても代替バスをやるにしても国,県の支援があるような事業があるのか,ないのか伺います。 参事兼企画課長)現在の巡回バスもそうですが,今後のデマンドについてもしかりですが,国,県から運行する団体に対する補助というものはございません。学童あるいは中学校の生徒が遠距離通学ということが認められ,いわゆる認定されていれば,その子供たちがある学校に通学に用いるバス賃に対する補助はございます。我々,交通事業者に成り代わる,「まち未来いしおか」もそうですが対する運行補助はございません。 金井委員)もう一度疑問に思いますのでお聞きしますが,例えば関川の八木からデマンドで石岡駅まで往復すると,1人の利用の場合40分ぐらいかかると思います。40分かかるとして,運転手さん朝から晩まで休まないでやるわけでいきませんので,1時間に1往復として8時間だと8往復できないと思います。そうすると三村,関川,高浜地区に2台ですか,予約があった場合これだけの運行ができるのか,私はできないとふうに判断します。例えば全部のエリア,エリアを1と2をまたいで運行するのは1台と。これは一番距離が長いかも知れませんが,1日に8往復しかこの1台ではできないというふうになるのではないかと思います。簡単にやったとしても。そうすると5・6台で,旧石岡市内のドアからドアへの交通手段は成り立たないと私は判断するわけです。今までの検討会,勉強会なかでこれは成り立つんですか。 参事兼企画課長)先ほど3つのエリアということを申し上げましたが,そのエリアに常にすべての時間にデマンドが入っているとは限らないわけでございます。デマンドが入っていないエリアの車両は,当然デマンドが多く入っているところに臨機応変にまわすわけです。現在も4台のバスで5ルートを巡回バスは運行をしております。5ルートありましてもバスは4台しか使ってございません。これは,人件費,減価償却費の都合がございます。デマンドの場合は,それよりもっと小型で小回りがきくということでございまして,現在の7万5千人の巡回バスのご利用者数,7万5千人が8万2・3千人に増えたとしても,この台数でシミュレーション上では十分やっていけるというふうに考えております。 大場副委員長)もし試験的に運行するのであれば,ジャンボタクシー2台ぐらい借りて,エリア2なら2ということで一回試してみたらいいのではないかと思います。それから結論は出すべきであって,一挙に5・6台とかするのではなく,先ほどもいいましたが,エリア2ならエリア2,車両2台を借り上げて,何ヶ月間か試行して,そこから始めた方がいいと思いますが,そういう考えはあるのか伺います。 参事兼企画課長)先ほど触れましたが,私どもの手から離れる時期が必ずまいります。「まち未来いしおか」が車両台数について決定権を持つわけですが,ひとつの方法で1・2台からスタートして,足りなければ後から手当てということも当然考えられないことではないわけですが,車両につける装備その他が急遽足りないからといってつけるわけにもいかない性格のものでございます。ですから,ある程度制度を保ったシミュレーションに基づいた台数を当初から確保しておくべきだと考えております。いずれにいたしましても,今後「まち未来いしおか」の経営会議のなかでさまざまなことが議論され,台数も正式に決定されると思いますが,私どもが基本調査したなかではこの台数が妥当だろうということです。 大場副委員長)もう「まち未来いしおか」と契約しているんですか。してないでしょう。それならば,2台くらいジャンボタクシーを借りて,エリアを特定して,路線バスが運行していないエリアで試行的に実施してはどうかと思います。電話による予約が必要というのであれば,市役所のどこかを3ヶ月,半年くらい受付をして,ジャンボタクシーと携帯電話で連絡をしながら試行運転をするという方法はあると思います。TMOと契約してしまって,5台買ってしまいました,これでは足りません,もっと補助金下さい,それでは困りますので,この試行を少し研究していただきたい。 参事兼企画課長)「まち未来いしおか」とて,自分で車両を買うわけではございません。これは,タクシー会社から車両を借りて運営するわけですから,当然「まち未来いしおか」としても必要な台数だけ借りるだろうと私ども思っております。ただ,調査結果をご報告しているわけでございまして,石岡地区すべてをこういうふうに3つのエリアで運行するにはこの台数が必要だと。それから,試行ということでの運行ですが,グリーンナンバーをとった運輸局の認可車両ですから,石岡市がちょこちょこと2,3ヶ月試行運行することは全くできませんので,その点はご理解いただきたいと思います。石岡市がバス事業の運行事業者という認可は,なかなか難しいということをご理解いただきたいと思います。 前島委員長)各委員からさまざまな意見がでております。このデマンド交通については,さらに論議を深めなければならないと思います。本日のデマンド交通に関する審査を終了いたします。 以上で,執行部の出席を求めての審査を終了いたします。執行部におかれましては,退席願います。 次に,本委員会の閉会中の継続調査の申し出についてを議題といたします。 当委員会は,本日,ご協議願いました行財政改革の推進,行政評価や予算編成と関連する新しい総合計画の策定,デマンド交通や巡回バスなどの新公共交通システムの確立などについて,閉会中も調査を行い,執行部に提言をしていくため,お手元にご配付いたしましたとおり閉会中の継続調査の申し出を,最終日に行いたいと思います。 これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 前島委員長)ご異議なしと認めさよう決しました。 次に,その他の件で行政視察についてを議題といたします。 当委員会は,先ほども申し上げましたが,行財政改革,行政評価,総合計画それらについて,すべてを関連づけ,新しい行政のシステムを構築している先進地をこの際,視察調査を行いたいと思います。つきましては,事務局より説明願います。 事務局)お手もとに資料をご配付いたしましたが,盛岡市における行政評価と総合計画,そして予算編成の関連したシステム,次に行政評価と職員の目標管理制度,そして予算編成を関連付けております北上市の行政経営システム,この2市を視察いたしたいと提案いたすものでございます。 前島委員長)ただ今,事務局から説明のありましたとおり,実施するということにいたしたいと思います。これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 前島委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。 以上で,企画委員会を閉会いたします。 |