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議会中継
  


 第3回委員会 (6月16日)
出席委員 川井貞夫委員長,島田久雄副委員長,菱沼定夫委員,磯部延久委員,大和田俊樹委員,塚谷重市委員
市執行部 【生活環境部】
生活環境部長(大野静夫),生活環境部次長(村田寛),環境対策課長(田崎徹)
【経済部】
経済部長(市村章二),経済部次長(上田実),農政課長(松崎守男),商工観光課長(沼田耕)
【農業委員会事務局】
事務局長(大和田澄男),事務局次長(上曽茂昭)
議会事務局 議事法制課長(佐々木敏夫)


川井委員長)ただ今から,市民経済委員会を開会いたします。
 本日の議題は,今期定例会において当委員会に審査付託されました議案第60号平成20年度石岡市一般会計補正予算中,当委員会所管に関わる部分についての審査,次に,前回の委員会でさらに調査検討を進めることとした川又地区の土砂埋立ての問題について,次に,先日,当委員会で視察いたしました廃校活用の宿泊型体験施設「星ふる学校くまの木」の調査結果について,さらに,経済部において策定が進められておりました石岡市観光振興計画について,このたび計画がまとまったということでありますので,その内容の説明を求めてまいりたいと思います。
 次に,本日の審査に当り,委員長において説明員として出席を求めた者の職・氏名は,生活環境部より,生活環境部長大野君,生活環境部次長村田君,環境対策課長田崎君,次に,経済部より,経済部長市村君,経済部次長上田君,農政課長松崎君,商工観光課長沼田君,次に,農業委員会事務局より,農業委員会事務局長大和田君,事務局次長上曽君,以上であります。
 これより、審査に入ります。
 最初に,議案第60号平成20年度石岡市一般会計補正予算中,当委員会所管に関わる部分についてを議題といたします。
 本案の内容については,前回の委員会で説明があった部分があるわけでありますが,確認の意味で当補正予算の説明をお願いします。
 なお,審査上の発言は,挙手によりこれを許します。

農政課長)それでは,20年第2回定例会の補正予算関係についてご説明させていただきます。
 最初に,歳入の部をご説明いたします。14・15ページをお開きいただきたいと思います。(款)の15県支出金,(項)2の県補助金,(目)4の農林水産業費県補助金,(節)の1農業費補助金800,000円の補正増でございます。この内容といたしましては,いばらき農業元気アップチャレンジ事業の実施に係ります総事業費1,607,210円の県補助金の2分の1の分,800,000円を歳入補正増といたすものでございます。
 次に,(款),(項),(目)まで同じございます。(節)の2林業費補助金45,930,000円の補正増でございます。内容といたしましては,森林湖沼環境税の活用による森林機能緊急回復整備事業といたしまして,森林の間伐事業等を展開していくための総事業費45,930,000円,県の補助10分の10でございますが,それらの歳入補正増といたすものです。
 続きまして,16・17ページになります。歳出の部をご覧いただきたいと思います。(款)の6農林水産業費,(項)の1農業費,(目)の5農地費,(節)の13委託料800,000円の補正減でございます。内容といたしましては,県が事業主体で行っております畑地帯総合整備事業の石岡地域の三村地区におきまして,農道整備事業等の実施をしておりますが,この路線に係ります埋蔵文化財の発掘調査の取り扱いにつきまして,今年度の途中より茨城県内の統一した方針が示されまして,発掘調査に関しましては,今年度から各市町村の教育委員会,石岡市におきましては文化振興課になりますが,これらが実施すべきとなったために,今回,発掘調査委託料800,000円を歳出補正減といたすものです。
 続きまして,(款)の6農林水産業費,(項)の1農業費,(目)の9水田農業構造改革対策費,(節)の19負担金補助及び交付金,これらにつきまして800,000円の補正増ということでございます。内容といたしましては,産地づくり推進事業のうち,今回新規事業として実施予定の「いばらき農業元気アップチャレンジ事業」の総事業費でございます。1,607,210円うち,県補助金2分の1の800,000円を歳出補正増といたすものでございます。この事業は,JAやさと飼料米研究会が事業主体となって行うものでございまして,飼料米や飼料麦の試験栽培を行い,地域に適した品種の選定や収量の確認等など,安全・安心な鶏肉の生産と国産飼料の実用化を目指して生産研究をするものでございます。これらの生産研究に必要な経費等対しまして,補助を行うものでございます。
 続きまして,(款)6農林水産業費,(項)の02林業費,(目)の1林業振興費,(節)の1報酬から18備品購入費までの45,930,000円の補正増でございます。この事業の概要につきましては,先の当委員会におきまして,事業概要等のご説明を申し上げておりますので,今回は詳細のご説明は省略させていただきたいとおもいますので,ご了承願いたいと思います。
 今回の新規事業は,森林機能緊急回復整備事業ということでございまして,森林の間伐等を主体事業といたしまして実施するものでございます。その総事業費であります45,930,000円を補正増といたすものでございます。その内訳といたしましては,間伐推進員報酬としまして、3,840,000円,それから文具用紙代,その他消耗品費,印刷製本費,自動車燃料,さらに車両修繕などの需用費の関係でございますが,これらについて806,000円。それから,間伐及び作業道の開設などの工事請負費としまして,39,700,000円。さらに,備品購入費としまして,1,584,000円の補正予算を計上させていただいております。
 以上が,今6月定例会へ提出しております農政課に係ります補正予算の概要でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

川井委員長)以上で説明は終わりました。
 これより,本案に対する質疑に入ります。
 ただ今の説明を含め,本案に対する質問等はございませんか。

島田副委員長)ただ今説明のありました森林機能緊急回復整備事業についてお聞きします。これの関係で,平成19年度に国補事業で,森林組合でやっていたと思いますが,18,000円,10アールかかって,個人負担が3,000円で森林組合に払うというような内容ではなかったかと思います。今度の事業の場合はどのようになっているのかお伺いします。
 また,この事業を受けるに当っての森林台帳といいますか,それが整っているのか。それとも,どういう地区にどういうふうにするのかといったことは,これから決めるのかお伺いします。

農政課長)今回の負担関係ですが,こちらはすべて県の補助をいただいて,個人負担は考えてございません。
 それから,この計画をどのように推進していくのかということでございますが,これはこれから5年間ということで,当面,間伐等の作業をすることについて,推進員等を含めまして検討をしまして,その場所を選定して事業に入っていくことでございます。本会議の方でもございましたように,基本となる計画,いわゆるAランクと位置づけたものは,県の方の調査で整備がなされております。これを基にしまして,これから石岡市としての間伐の位置を,推進員を通しまして検討していくということでございます。

島田副委員長)個人負担がないというのは,この前の説明で,A,B,Cランクまでつけるということで,Aランクが優先というか,それは事例とかそういう状況で,推進員の方が調査をして地主の同意を得られればやるということですか。

農政課長)そういうことです。最終的には,Aランクのなかのどこをやるということを決めまして,その決めたなかで地主さん方と交渉ですね,一般質問等でもお答えしているように協定書,そういうことで,所有者の方と協定書を結んで現地の方に入るという予定でおります。

磯部委員)ただ今説明を受けまして,推進員ですが,本会議での議案質疑における小松議員に対する答弁と,その前に委員会に説明があったことと内容が違うように思えますので,確認いたしたいと思います。

農政課長)確かに磯部委員が言われるとおりで,当初,この計画が県から示された時点では,推進員さんは8名ないし10名ぐらいの予定ということでご説明申し上げたと思います。
 その後におきまして,事務局において詳細に検討をしましたところ,年度途中でございますので,今年度実施に当たっては相当の人数をかけないと,間伐する場所等,現地確認を含めまして,人数が少なくてはなかなか難しいのではないかということで,一応,12名が妥当ではないかということで予算化を進めさせていただいたところでございます。

磯部委員)そうしますと,この前説明のあった1日5,000円というのは変わりありませんね。
 それともう1点,この前の議案質疑のなかで間伐材の対応は考えていないと,切りっぱなしということですか,その辺のところはどうなんですか。これ,100町歩ですか,これを間伐してそのまま放置ということになりますか。その辺は,だいたいこういう形で完全に撤去はしませんが,一部集積をするとかして。確かに間伐材があると,土砂崩れが防げると言った説も一説であります。ただ,問題として切りっぱなしとなったとき,地権者は果たしてどうなのかと思います。後始末までしてくれるのであれば,うちも頼むということが出てきた場合と,そのままでは,うちでは頼まないといったことが出てきたときの整合性という問題もあると思います。その辺について,執行部としてどのように考えていますか。

経済部長)間伐材については,先の本会議におきましてもお答えいたしましたが,やはり切ったままという形ではございません。切ったものを1か所ないし何か所かには集積をしたいと考えております。
 ただ,間伐材も使えるものと使えないものがあると思います。地主さんが使えるものについては,引き出しのいいところで引き出したいというのであれば,お願いして引き出していただくということになると思いますが,場所によっては引き出すのが大変苦労する場所もございます。そういうことで,使えないものについては,何か所かに集積をしていきたいということで考えております。

川井委員長)ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ないようですので,以上で本案に対する質疑を終結いたします。
 次に,本案に対する討論に入ります。
 討論は,ございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)討論なしと認め,以上で討論を終結いたします。
 これより,採決に入ります。
 議案第60号平成20年度石岡市一般会計補正予算中,当委員会所管に関わる部分について採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は,原案のとおり可決すべきものと決することにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 さらに,お諮りいたします。
 ただ今採決いたしました議案第60号に係る当委員会の審査結果の報告については,委員長に一任願いたいと思います。これに,ご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 次に,川又地区の土砂埋立ての問題についてを議題といたします。
 本件については,前回の委員会において,今回の問題について、一連の流れを明確にしたなかで,地主等の現在の意向の確認を行い,問題解決において、民事的な部分,また行政として対応の部分,それらを明確にし,民事的な部分についても関係する地域の方々への指導を要望し,地域の方々の不安の払拭を求めたところであります。
 また,この問題は,担当部局のみならず市全体の問題として捉え,問題解決に当っていくことも確認したところであります。
 最初に,前回の委員会後,執行部においてどのようなことが検討され,どのような取り組みがなされたのか報告を願います。

農業委員会事務局次長)前回の委員会のなかで,いろいろなご指摘があったわけですが,そのなかで,終了後,5月20日と5月21日にかけて,環境対策課とともに土砂搬入に対し,搬入を了解した山林所有者と農地改良届出者宅を訪問しております。
 そのなかで,その後の進展状況について聞き取り調査を実施しております。進入路に当る山林所有者につきましては隣接地に影響を及ぼしているため,早急に施工業者に土砂の撤去を求めているが,何の連絡もないので,内容証明郵便で現状回復のための撤去を依頼するということになっております。現在,郵送したという連絡を受けております。
 次に,農地改良届出者につきましては,隣接地に被害を及ぼしている認識は持っておりますが,その対応が図れなく現在のような状況になってしまったということであります。
 話し合いのなかで,農地改良届出者の当事者の自覚をもって,施工業者と取交わしている誓約書,そのなかで「畑地転換に関わり規格外の土質による埋立ては行ないませんし,全責任を負います」といった誓約書,確約書が出ているわけですが,その履行を求める行動を起こすよう話し合いを進めてきております。
 そのなかで,先週,内容証明付きの郵便を送付しております。土砂の撤去についてということで送ったということでございます。
 また,話し合いのなかで,6月24日,本市で法律相談が行われるわけですが,そのなかで,改良届出者としての責任・責務について,話し合っていきたいということでございます。
 その後,5月22日,5月26日に隣接地権者3名を訪問し,現在までの市の取組み等について説明を行なっております。そのなかで,隣接地権者の要望事項としましては,5項目ほどあるわけですが,速やかに水路を改修し,水の流れを従前の状態に戻してもらいたい,2番目として,安全・安心の確保,3番として,流れ込んだ土砂を撤去し,境界を明確にしてもらいたい,4番として樹木等の補償してもらいたい,5番目として,最終的に残土の撤去等の要望をお聞きしております。
 今後の行動につきましては,関係部署とともに調整を密にし,施工業者と農地改良届出者に対し,土砂の撤去をするように求めていきたいと考えております。

川井委員長)以上で,説明は終わりました。
 ただ今の説明を含め,本件に対してご意見等はございませんか。

塚谷委員)今の説明で,今月の6月24日に法律相談を予定しているということです。地権者を呼んで話し合うということですが,この地権者は対応をした地権者ですか。

農業委員会事務局次長)地権者は,農地改良届出者でございます。

塚谷委員)それで,隣接地権者3名と市の取組み状況について話し合ったということですが,安全・安心ということが地権者の方々の願いだと思いますが,それと水路の復元し境界を明確にするということ。これらは,残土撤去もさることながら,身近な問題として影響を受けている方々に対しての対応というものは,どのように進めていくのかお伺いします。

農業委員会事務局長)今後の取り組み等につきましては,先ほど次長の方からご報告申し上げましたように,6月24日に弁護士と相談をしながら,今後の対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。そして,ただ今ご質問がございました隣接地主さんで,被害を受けている方がおられるわけでございまして,その被害者の要望も5点ほどあるということでご答弁申し上げましたけれども,今,ご質問にもございましたように,水路等を修復・改善して欲しいという要求があるわけですが,この関係につきましては,元の位置に復元をするということについては,残土本体との関係がございまして,なかなか元の状況に戻すことについては,当面,なかなか難しい問題だと思っておりますが,関係部局と調整をしながら,その努力はしてまいりたいというふうに思っております。
 ただ,現実には水がめ化がされ,樹木等に被害を及ぼしている状況もあるわけですから,そういったことについては,元の位置にはなかなかいかないと思いますが,今の被害の状況を軽減する措置が,どういうふうにすれば図られるのかは今後検討してまいりたいと思っているところでございます。

塚谷委員)隣接地権者からの5つの要望のなかで,最後は残土の撤去ということです。やはり,これに向かって努力をしていかなければならないというなかで,地域住民の安全・安心といいますか,安心して日々を送れるように市としての対応を強く要望します。

島田副委員長)一番下の農地改良の部分のことでお聞きしたいと思います。地主が撤去を要望していると,今説明があったわけですが,今までに「この土地改良工事は違法ですよ,計画と違いますよ」という勧告は1回もしてなかったわけですか。

農業委員会事務局次長)昨年6月,7月,8月,ちょっと記憶は定かではありませんが,勧告はしております。

島田副委員長)そうしますと,その後何の変化もなく今の状況になっているということですか。

農業委員会事務局次長)今の形に推移しているということでございます。

島田副委員長)行政から地主の方へいろいろなお話を聞きに行くだけであって,地主からは何の相談も何もなかったということですか。

農業委員会事務局次長)農業委員会としては何回か接触をしておりましたが,地主の方からなかったです。

島田副委員長)この申請は代理申請ですか,地主からの申請ですか。

農業委員会事務局次長)代理申請でございます。

大和田委員)法律相談を24日とするということですが,これは地権者3人からの相談ですか。どういう内容なのかお伺いします。

農業委員会事務局次長)内容的なものについては,農地改良届出を出した本人が,現在の状況のなかで,隣接地に被害を及ぼしている状況のなかで,責任の度合いの確認とか,こういう出されたものに対応することについて,先ほども述べましたように農業委員会と環境対策課で届出者とお話をしたなかで,話が市の一方的な見解を述べるような形になるので,法的な部分で一番詳しい弁護士さんに相談をするということです。

大和田委員)私が聞きたいのは,法律相談を受けるということですが,これは何百万円とかかることが想定される事件だと思います。撤去するまでやるとすれば。そういうことで,法律相談の市の当局としては,農業委員会ということですか。

農業委員会事務局長)24日に開催されます弁護士相談の関係ですが,その対応を図っていただく方は,農地改良届出をした地権者の方に対応していただくことになります。それと併せまして,行政として,あるいは農業委員会としてどういう対応をすべきなのかというようなことについてご相談を申し上げたいと思っているところでございます。
 そして,地権者の方がご相談することの一つとして,施工業者と取交わしております確約書があるわけでございます。「農地改良に当っては,違法な土質による埋立てはしません。仮に被害等を及ぼした場合には施工業者が全責任を負います。」といった確約書が地権者との間に取交わされておりますので,それらについての対応等についてご相談をしていただきたいと思っているところでございます。

大和田委員)部分的に地権者だけの方をみると,関係ない場所,それが埋立てされている場所あります。法的には,こちらの埋立ての地権者に関係のないことで,それは相談できないと思います。それは,だれが相談するのかお伺いします。

農業委員会事務局長)今後,予定されております6月24日の弁護士さんとの相談会については,農地改良届出者の方の相談ということになってございます。それは,先ほどご答弁申し上げておりますように,農地改良届出者として隣接農地に被害を及ぼしているという自覚を持っておりますのでその辺について,あるいは施工業者との関係について,当面,24日については,そういう相談会を催すということを決めているところでございます。

大和田委員)結局,弁護士は地目地番に対しての地権者の意向は聞くけれども,それ以外は聞かないですね。聞いても訴えることができないわけだから。周りに影響を及ぼしたということでは裁判はできないと思います。無関係だから。言っていることは,社会通念上のことです。
 それでは,山積みされた方は,だれがやるんですか。行政がやるんですか。それは,現時点では分からないわけです。ですから,24日後に委員会を開いて,協議することになりますね。毎月,毎月,これやっていくことになります。
 これを,ずっとやっていたとしても,何も変らず堂々巡りすることになると思います。前回から,何の進展もないわけです。

川井委員長)暫時休憩いたします。

一 休憩 一

川井委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。

磯部委員)農業委員会というのは,あれだけ人数がいて,直接土地改良の問題に係る農業委員さんとしてどういう取組みをされてきたのか,その辺の経過をお聞きしたいと思います。

農業委員会事務局長)これまでの農業委員会の対応等ですが,19年8月でございますが,川又地区における残土問題の対応について,具体的には農業委員会の対応について協議をしてきた経過がございます。あるいは,臨時全員協議会等を開催し,これらの対応についても協議してきた経過がございます。農業委員会として,これまでも協議をさせていただいているところでございますけれども,いずれにいたしましても農地改良届出された行為,結果として農地として利用できる状況でないわけでありますので,地権者に対しましても,農地として活用できるような改善等々については,勧告も含めて対応していきたいと思っているところでございます。

磯部委員)今,局長から答弁があったわけですが,これは改良地権者も,再三お話が事務局からお話が出るように被害者意識を持っているわけです。そうなってきますと,お金をもらったかどうかは分かりませんが,埋立てを許可しておいて,結果出てきた話がそのような話ではなかったと。自分も被害者だと。そういうなかでは,話を進めていくのは難しい問題があるのではないかと思います。
 当然,土地改良の問題については,農業委員会では先ほど説明があったように,縷々検討をされているということですが,基本的には農業委員会としてはこういうことを決議するといったように,きちんと地権者に申し送りするような決意がなければ,いくら農業委員さん36名のなかでいろいろな議論をしたとしても,改良地権者にもあるいは被害地権者にも届かないで,今こういうことを話しました,話し合いましたというのではなくて,そこまで踏み込んだものを出していかないと,なかなか意識の改革というのは生まれてこないのではないかと思います。極端に言えば,許可をしておいて「いやこちらも被害者だ」というのは理解ができないところがあります。その途中経過において,これは違うということで,ストップをかけたけれども強引にやられてしまったというのであれば別ですが,問題が提起されてから現場を見たら,これはとんでもないことになっているということであっては責任というものは,非常に希薄ではないかと思います。その辺は,議会,行政としても,いろいろな方法論をもったなかで,地権者の認識を高めていただくことも大事ですが,私は土地改良に関しては,やはり,今後,農業委員会の方でそのくらいのことをやっていただかないといけない問題なのかということで,先ほど農業委員会の方でどういうお話をされているのかということをお聞きしたわけですので,事務局としてもその辺を念頭に置いていただいて,何らかの形で対応を図っていただきたいと思っております。

大和田委員)たくさん聞きたいことはありますが,一つだけお聞きしますが,行政の対応という前に,この問題は農業委員会の問題であると思います。行政,議会は許可をしていないわけです。農業委員会は,もっと全国的にこういうケースはあると思います。福島県にあったり,秋田県にあったりするかも知れませんので,茨城県ばかりではなくよく調べて,今後どうするのか,今一番地域住民のためにできる可能性を求めて積極的進めていってもらいたいと要望いたします。

川井委員長)ただ今,本件について,各委員からさまざまな意見がだされました。そのなかで,地権者も被害者という意識ばかりではなく,加害者であるという立場にたって,その両方の観点から6月24日の弁護士との協議を,許される範囲のなかで進めていってもらいたいと思います。その結果については,後日,委員会の方へ報告願いたいと思います。
 こういうことで,各委員ご異議はございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ご異議なしと認め,よろしくお願いいたします。
 本件について,ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ないようですので、以上で本件の審査を終了いたします。
 生活環境部及び農業委員会事務局の方々にはご苦労さまでした。ご退席願います。
 暫時休憩いたします。

一 休憩 一

川井委員長)休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に,先日,当委員会で,旧朝日小学校の利活用の参考に資するため,栃木県塩谷町の廃校活用の宿泊型体験施設「星ふる学校くまの木」の先進地視察を実施したところであります。
 その視察結果について,事務局より報告願います。

事務局書記)それでは,先日実施いたしました市民経済委員会の視察結果の報告をさせていただきます。お手元には,報告書をご配付させていただきましたので,これに沿ってご説明申し上げます。
 当委員会は,平成20年5月27日に,栃木県塩谷郡塩谷町にございます廃校利用宿泊型体験学習施設「星ふる学校くまの木」を視察いたしたところでございます。
 当日は,市民経済委員6名,それから執行部から経済部長ほか担当者の参加も求め,現地に赴き,現場を確認しながら担当者より説明を受けたところでございます。
 説明は,当該施設の代表者,管理者でございます特定非営利活動法人塩谷町旧熊ノ木小学校管理組合理事長の遠藤正久氏から詳細なる説明を受けたわけでございます。
 次に,調査内容でございますが,まず町の概要といたしまして,塩谷町は平成20年3月末現在,人口13,501人ということで,栃木県で下から3番目ということでございました。この人口でございますが,過疎,自然減少等により,年々減少の一途をたどり,一方で世帯数は増加をしているという状況にありまして,このことは,1世帯当りの人数が減っているためという説明があったところでございます。町の面積176kuで,そのうち山林面積は町全体の59%を占めるといった地勢でございます。
 また,今回の平成の合併において,合併直前に破談となり,現在は単独町政を目指しているということでございました。
 次に「星ふる学校くまの木」の経緯でございますが,この施設の基になっている旧熊ノ木小学校でございますが,明治7年に開校,平成11年3月31日に廃校となり,創立以来124年の歴史に幕を閉じたことが契機となったわけでございます。
 この廃校に伴い,木造校舎を残したいという強い地元の要望が起こり,町が事務局となり、区長など地域住民の代表者を集めた「旧熊ノ木小学校跡地利用検討委員会」が作られ,検討が進められたということでした。そのようななかで,「廃校をいかした社会貢献活動ができないか」と考えていた会社員が,これは現在,理事長の遠藤氏でございますが,塩谷町に調査に訪れて廃校活用事業を提案したわけでございます。当初は,やはり他所から来た者ということで,なかなか地域に理解が得られなかったそうですが,徐々に理解されるようになり,遠藤氏は委員会のオブザーバーとして参加することとなったということです。
 その後,度重なる議論を経まして,遠藤氏が提案した「宿泊型体験施設」と地元から要望の強かった「地域活性化の拠点」を同時に取り入れた案ということで,現在の施設のあり方が決定したということです。
 この施設の運営体制は公設民営方式が採用されまして,学校施設の改築は町が農林水産省の補助を受けて行い、管理運営はNPO法人として設立された「塩谷町旧熊ノ木小学校管理組合」(愛称は星ふる学校「くまの木」)が行うことに決定したわけでございます。理事長には提案者である遠藤氏が就任され,平成13年8月にNPO法人を設立し,同年12月に認証を受けたということでした。
 また,開業前の準備期間には「くまの木便り」を発行し,また町の広報誌に準備状況を掲載するなど地域住民に対する情報提供に努めたということです。
 次に,施設の改修費用ですが,農林水産省の平成13年度「やすらぎの交流空間整備事業」によりまして,平成13年7月から平成14年3月にかけて改修を行なったということです。総事業費は,116,031,510円,そのうち2分の1が国庫補助,残りは町が起債により対応したということでした。
 次に,施設の名称でございますが,町内を中心に旧熊ノ木小学校施設の愛称を公募し,町内有識者の一次審査などを経て,星ふる学校「くまの木」 という愛称を決定したということでした。その判断基準となったものは,平成12年度冬季の全国「星が良く見える場所」調査,これは環境庁と日本環境協会が依頼した調査ですが,この調査において,旧熊ノ木小学校跡地で観測したデータが星のよく見える場所の全国のトップとなり,星がいっぱい見える夜空を表現した愛称となったということです。
 次に,管理運営ですが,町では当初,シルバー人材センターに委託していたそうです。
 このときは,施設の貸し出し,清掃等のみを行なっていたということでした。
 その後,「ぜひこの施設を借りて,事業を行ないたいと」といった手をあげた現在の遠藤氏が,NPO法人を立ち上げ,その後管理運営を行なっているわけです。ここにNPO法人の組織図を掲載しておきましたが,NPOの会員には,正会員と議決権がない賛助会員がおりまして,現在は全員が正会員で,地元住民が大半であるということです。また,体験学習の指導者は,委員会の委員の推薦を受けた約50名,9割が地元だそうですが,ほぼ無給,交通費のみの支給で引き受けているということでした。
 また,事務局のパート職員(非常勤)は町の広報誌で募集し,地元の意欲ある主婦を採用したということです。仕事内容は,主として宿泊者の対応と施設の清掃ということで,早番と遅番に分かれてシフトを組みまして,特に忙しいときはパートも頼むということで,パートの時給は800円程度で,仕事によって多く払う人もいるということでした。
 次に,町からの支援ですが,町からは施設の維持管理・景観整備等の委託は受けているが,一切補助金や委託料は受けていないということでした。逆に,月6万円の家賃を町に支払っているということでした。また,施設の維持管理に伴う蛍光管の交換等の経費は,自分持ちで,大規模改修,例えば屋根の塗装などの経費は町にお願いをしてやってもらっているということでした。
 次に,活動状況ですが,年間約2,000名が利用しており,主にボーイスカウト,ガールスカウト,少年野球チームの合宿や林間学校,都会の修学旅行などに利用されておりまして,昨年からはオーストラリアからも生徒の宿泊学習として利用され,今年も予約が入っており,宿泊者が来年の予約をして帰るといったリピーターが多く訪れ,いい状態になってきているということでした。
 次に,体験学習ですが,1年8か月で延べで約4,000名が参加しておりまして,天体観察,雑木林の虫探しなどの自然観察,炭焼き,木の葉さらい,田植えなどの農業体験,この農業体験は,年間通して行なうメニューもあり,例えば小麦であれば,種まきから始まって麦踏み,除草,収穫,そしてパンづくりといったような体験メニューが多く組まれているということでした。それから,木工,竹の皮のぞうりづくり,しめ縄づくりといった伝統工芸体験,影絵鑑賞,リサイクル小物作り,昔の遊びなどの文化体験,それから,そば打ち,豆腐作りなどの郷土料理の体験学習を行なっているということでした。
 付け加えますと,農業体験における田や畑は,耕作放棄地を管理するということで,無償で借り受け,また里山についても下草刈や間伐などを行い管理をするということで,無償で借り受けているということでした。
 また,地域の高齢者に年に一度招待状を出して「くつろぎお楽しみ会」を開催し,地域のお年寄りと子どもたちの交流を図っているということでした。
 このようなことから,年間の収支としましては,約2,600万円の収入があり,支出は2,400万円ということで,約200万円の黒字を出すようになってきたということでございました。このような状況から,NPO設立当時の借入金を返済できるようになったということです。そして,あくまでも黒字は,宿泊事業によるもので,体験学習だけでは,公民館などとの競合もあって収入にはならず,赤字になるということでございました。
 以上でございます。
 
川井委員長)以上で,視察報告は終わりました。
 ただ今の報告を含め,旧朝日小学校の活用を含めたご意見がございましたらお願いいたします。

塚谷委員)この件につきましては,この間の一般質問なかでお尋ねをしていったわけです。この塩谷町の視察につきましては,私としましては大変有意義な視察だったと感じております。それは,NPO法人の方が常駐1人という形で立ち上げたなかで,こつこつやって6年目で利益を得るということでした。
 現在,朝日小学校の運営に携わっては,検討委員会とかワーキング委員会とかいう様々な委員会があるようですが,大勢の方々がそれに関与しているというなかで,将来にわたって,せっかくこれだけの予算を投入してやるわけですから,私としては懸命な形でそれを成功していただきたいという思いで質問したわけです。
 そこで,一つの拠点として,体験の拠点,あるいはグリーンツーリズムの拠点として,その地域がやっぱり活性化といいますか経済波及効果に結び付くということが目的だと思います。
 私は,最近,よく農協が主体でやっております体験学習などを受け入れたりしておりますが,やはり,今からは宿泊研修というものが多くなってくると思っております。修学旅行とか林間学校とかいったような宿泊体験といったものが多くなってくると思いますので,今後は,そういうものにも対応しうるような対策を考えていかなければならないと思います。
 それから,管理運営を任せる場合,塩谷町ではNPO法人の遠藤さんが手を挙げてやったと。それを見たとき,非常に情熱を持ってやっているということを感じました。責任感もあるし,そういうことも好きだというリーダーの役割,それが重要であると思います。
 今後,朝日小学校を運営していくなかで,どういう形をとっていくのか,きちんと視察先のようにNPO法人等を立ち上げ,そこに委託してやっていくのか,その辺の考えがあればお聞きしたいと思います。

商工観光課長)宿泊体験と朝日小学校を今後どのような運営をするのかというお尋ねかと思います。宿泊体験につきましては,旧朝日小学校を改修する段階で,宿泊につきましては,国民宿舎つくばねを含めたなかで対応をするというような形で進んできているところでございます。
 これからの部分としましては,民泊というものを広げていきたいと考えております。ただ,今まで民泊というものの土壌がないものですから,その辺の理解を得ていくためには,やはりある程度の時間がかかるのではないかと考えております。これにつきましても,他のところを見たなかでは,旅館のような「おもてなし」という形ではなく,今生活をしているものを,一緒に楽しんでもらうといったスタンスでやっているところが結構ございまして,そういうスタンスを視察などをして体験いただきながら,こういう形ならうちでもできるかなというような理解を得られる方を増やしていきたいと考えているところでございます。
 それから,旧朝日小学校の運営ですが,これ母体となるところ,当面は直営でいう考えでございますが,いつまでも市が直営でやっているということにはいきませんので,NPOを含めた団体を育成したいと考えております。それで,この八郷地区において,様々な体験をやるインストラクターの資格を持っている方が何名かございます。そういった方にもご指導を仰ぎながら,組織作りをやっていきたいと考えているとろでございます。
 今,市の方でも指定管理制度いろいろございますが,そこの運営について地域の特性ということもございます。そういうなかで,地元からのインストラクターを含めたなかで,運営の母体を作り上げていきたいと考えているところでございます。

塚谷委員)ただ今の課長の答弁で納得はしたわけですが,宿泊研修についてですが,我々が青年団の頃は,よく洗心館とか,あるいは板敷山大覚寺とかお寺に泊まってやったわけです。今後,洗心館はなくなってしまうようですが,そういうところも一つの宿泊場所として選定していくような努力をしていってはどうかと思っております。

磯部委員)今,商工観光課長の説明で塚谷委員は納得したということですが,私は納得しておりません。あまりにも計画が密でないからです。今のような考えでやっていくとするならば,絶対赤字になります。当面,自治体がやって,そのあと指定管理者を考えるとかではなくて,最初からきちんとプロセスを明確にしていかなければだめだと思います。
 ですから,朝日小学校をそういう形で運営していくのであれば,担当者を1人専門につけてやるべきだと思います。対応の一つとして,各自治体の小学校,中学校と交流の場として活用する,そういうボールを投げてみたり,ただこういうことも考えてみます,検討してみますといったようでは,いざオープンには間に合わないわけです。
 私は,もう少し緻密な計画書をたててやっていかなければならないと思います。行政の考えは甘いと感じます。ですから,星ふる学校を視察してきて,ほとんど宿泊で黒字になっているわけです。体験学習は,材料費だけのことです。そういうことも細かく分析して,
 もっと私は内容を詰めていってもらいたいと思います。
 投入する金額も6,000万円で,補助が2分の1で,3,000万円が持ち出しということになるわけです。結局,視察したところでは,最初の改修費は出したけれども,逆に家賃をもらっているというようなことになっているわけです。ですから,指定管理者にするとかNPOに行く行くはしたいとか言っているのではなくて,最初からきちんとしていただきたいと思います。

川井委員長)発言の途中ですが,事業費と財源について,確認したいので説明願います。

商工観光課長)19年度が全部で1,800万円,20年度が5,500万円で,消耗品等の事務費まで含めてですが,7,300万円というのが国庫補助の全体の事業費でございます。補助金は,2分の1ということで,国庫の方から3,650万円,残りを地方債等で考えておりますので,地方債の方が2,710万円,それで一般財源が940万円というような形でございます。

磯部委員)そのように予算を投入するわけですので,細かく内容分析をしてやらないと,地域の活性化にも繋がらなくなってしまうと思います。塩谷町の施設にはオーストラリアの方からも来るということです。ホームページに載せて,インターネットで検索して来てくれたということがあるわけです。もし,NPO法人を設立するのであれば,そういうものも,今のうちから,あらゆるところにアプローチをしてやっていかないといけないと思います。最初は市でやって,それから組織を作り上げてという考えでいるのであれば,毎年つぎ込んでいくということになりかねないと思います。
 ですから,つくばねとの連携をどうするのかといったように,計画をもっと密にしてもらいたいと思います。今までの事業というのは,当初,簡単にスタートしてしまって,あとを追いかけて対応しているのが多いと感じています。そうではなくて,スタートの前に対応をしておくべきであると思います。先ほどの説明では甘いと。ですから,部長,担当者を1人専任でつけてもらって研究させて,参考になる先進事例があれば,そういうところに視察に行かせたりしていくべきだと思いますので,その辺を視野に入れた対応を強く要望しておきます。

川井委員長)確かに磯部委員からありましたように,先ほど事務局から視察結果の報告がありましたが,研修において体験型だけでは,完全に赤字になるということを皆さんも十分に認識されたことと思います。そういうなかで,この事業を推し進めていくわけです。そこで,赤字にならないためにはどのようにすべきかと,どういう施策があるのかといったこと施設改修と併せて研究しながらオープンまでに進めていかないと,完全に赤字の施設ということになりかねないと思います。ですから,どうしたら黒字になるのかといったことを模索し,様々な角度から検証しながら進めていっていただきたいと思います。

島田副委員長)宿泊設備はつくらないということですが,過日の研修で,夏休み東京の方の子どもたちは,大広間で雑魚寝の宿泊をするということが,大変人気があるということでした。やはり,食事は提供しなくても,自分らで,父兄たちが子どもたちと一緒に来て自炊するような設備を整えてはどうかと思います。その場合,東京の方面の子どもたちに林間学校などで来てもらえればすばらしいことです。
 そういうなかで,先ほども間伐材の話がでましたが,そういうものを有効利用してキャンプファイヤー,旧八郷のオートキャンプ場のときも言いましたが,東京など都会の子どもたちが,キャンプファイヤーで燃える大きな炎を見たとき,赤々と燃えるキャンプファイヤーが非常に心に残ったという話をよく聞きます。やはり,火というものは,今の子どもたちはなかなか見ることができない,ここでしか体験することができないようなメニューを考えていくべきだと思います。そういうことから,先ほど言いましたが,自炊で宿泊できるような形もいいのかなと思います。こちらからは提供しない,全部自分たちで作って食べるといったこともいいのではないかと思います。
 また,ここだけのことではなくて,農協などとも提携を組んで,農協などは大型バスで子どもたちと父兄なども一緒に来て,ジャガイモ掘りとか,ニンジン掘りなどをやっていて,有機的に隣接の農家と連携を持っています。それから,はとバスなどとも関係を持っていますので,そういうノウハウをお互いに意見交換をしながら,いつでも人が訪れていう状況が作れれば,周辺の方々にも活気が出ていいのではないかと思います。

磯部委員)今,島田委員から雑魚寝の宿泊のお話がありましたが,宿泊の場合,耐震のこととか法的なこととかクリアしなければならないことがありますか。
 もし,そういう必要があるのであれば,その辺についても検討が必要となってくると思いますので,お聞きしたわけです。

商工観光課長)検討委員会のなかでも宿泊の話が出てきまして,旧朝日小学校を県の建築指導課といろいろ協議したなかでは,大幅な改修をしなければ,今のままそのまま朝日小学校を使うのは可能だということでした。宿泊棟になると消防の関係もありまして,今の耐震の話もありますが,そういうような対応が出てくるということになって,とても今の予算の範囲内で納まる数字ではないということでございます。

大和田委員)要は,島田委員が言ったように,今のままの学校ではそういうことはできないということです。ですから,宿泊学習はできないということで,体験学習を昼間だけやってということになるわけです。19年度と20年度の国からの予算をもらって,21年度からだめになっても構わないということ。極端に言えば。赤字になることは分かっているわけです。つくばねだってそうだし,オートキャンプ場だって利用がされていない。あいうものに膨大なお金をかけてやっているわけですので,今から6,000万円もかけて,市の負担は3,000万円かも知れませんが,21年度になったら赤字だからやめた方がということになってしまうのだから,宿泊学習というのは考える必要がないと思います。
 宿泊はできないということです。

経済部長)旧朝日小学校の利活用につきましては,宿泊棟施設は確かにございません。教室,体験学習だけでいくという考えでございますが,やはり赤字というものは出ます。
 そのなかで,宿泊をいかにさせるか,してもらうかというのは委員ご指摘のように,ここにはつくばねもございますし,オートキャンプ場もございます。広場で,皆さん安く借りられますのでそういった体験もできます。逆に,あそこキャンプ場もございます。テントを張ってということも使用可能でございますので,その辺については,各施設ともよく協議をしながら進めていきたいというふうに考えております。
 また,小学生等の対応ということでございますが,この前の議会での一般質問のなかでもお答えしましたように,今,近隣の東京も含めまして,国交省もしくは農水省の方で,小学生の体験学習というメニューが組まれております。そういうこともございますので,この11月にはオープンしたいと考えておりますので,11月以降の先ほど課長が答弁いたしました当面は市で運営ということにつきましては,11月から3月まで,これにつきましては,市の方で完全なる計画を立てて進めなければならないといった状況です。
 そのようななかで,今,アドバイザーといいますか専門的なそういう方をお願いしたいといった意向がございます。そのなかで,地元の皆様とも協議しながら,周りの借地の関係とか,全部農協さん等とも連携しながら進めてまいりたいと考えております。

磯部委員)補足となりますが,例えば石岡は東京の文京区と交流都市になっているわけです。ですから,そういうところに,こういう計画の発信をするというとか,学校は今年できたら今年からというわけにはいかないわけですので,文京区の教育委員会へ石岡市の教育委員会を通してやるとか連携をとってもらって,できる限りの対応を図っていっていただきたいと思います。
 
川井委員長)ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ないようですので、以上で本件については終了いたしたいと思います。
 今後,旧朝日小学校については、具体的に改修・管理運営体制の整備等が進められていくわけですが,委員会としても進捗状況等の報告を求めながら検討を進めてまいりたいと思います。
 次に,石岡市観光振興計画についてを議題といたします。
 執行部より,説明を求めます。

商工観光課長)石岡市観光振興計画の概要を説明いたします。振興計画につきましては,当委員会2月21日におきまして,中間報告という形で報告させていただいております。
 中味については,大きく柱が変ったというような部分はございません。委員会のなかで,目標値,当初92万人と分かりづらいような数値がございまして,それを100万人というような目標値にしてはどうかとか,あるいはこれから朝日トンネルの開通,まち中を含めてですが「おもてなし」,来た方に対するおもてなしの充実を図る必要があるだろうというところを付け加えた経過がございます。
 それでは,振興計画の概要ですが,折りたたんだ概要版で説明したいと思います。まず,開いていただて,1ページの「石岡市の観光振興計画の策定にあたって」ということで,計画期間,10年間ということで設定してございます。それから将来像が載ってございます。「常陸国の歴史・里山を体験できるまちいしおか」ということで,旧石岡市の方の歴史,旧八郷町の里山をイメージしたなかでのタイトルでございます。
 そういうなかで,今まで「観る」という視点で観光が行なわれてまいりましたが,それに「体験」というものをプラスアルファしたなかでの将来像として設定したところでございます。その下の目標値につきましては,先ほど言いました100万人ということで設定してございます。
 次に2ページの観光振興計画の基本方針でございます。こちらにつきましては,4つの基本方針を立ててございます。基本方針の1つとしましては,エリアとしまして,フルーツライン周辺地区というものと,中心市街地と2つの観光エリア化ということで設定してございます。
 基本方針2としまして,周遊観光の推進ということで,それぞれのエリア,市内の中のエリアの周遊,あと他市との筑波山を中心とした連携が必要だろうということで,周遊観光の推進という形で立てさせていただいております。
 基本方針3としまして,石岡ブランドの確立とピーアールというようなことで,石岡市の知名度を上げるということが課題となってございます。そういうなかで,当地区には,さまざまな資源がございます。それが有効に活かされていないということでございまして,そういうものを連携させながら知名度アップを推進していくという形になってきます。
 もう1つが,基本方針のブランドの確立としまして,今までいい材料があるんですが,ピーアールが足りないとか,あるいは,もうちょっとプラスアルファをすれば,もっといいものになるというものもございます。そういうものに対するブラッシュアップということで,新たな部分というよりも,今あるものを更に進めようじゃないかというスタンスで方針を立ててございます。
 基本方針4としまして,そういう体制づくりが重要でございますので,そういう体制づくりというものを市単独では当然できませんので,様々な団体等ございますので,そういう団体の方々と連携を図りながら,組織の体制づくりを図っていくというような方針でございます。
 大きく開いていただきまして,それぞれの今の柱のなかで,どういうような形で施策を進めていくかというようなことでございます。進める部分につきましては,3ページの一番左側でございます。4つの施策を立ててございます。フルーツライン周辺地区の「里山文化を活かした交流・体験観光」ということで,朝日トンネルも開通という想定もございます。そういうなかで,フルーツラインの周辺地区,こちらが大きく観光としてクローズアップしてくるだろうというようなことで,朝日小学校を拠点とした様々な体験のプログラムも入れていくといったスタンスでございます。
 2番目の中心市街地を「歴史・文化を活かしたまちなか観光」ということで,今,昭和レトロという形で看板建築がテレビ報道等によりまして,見に来てくれる方が増えてございます。あとまち中にある国分寺跡,総社宮,そういう歴史的な資源を活用しながらの観光というようなことで設定してございます。
 3番目につきましては,周遊観光ルートの開発と商品化ということで,いろいろなルートをもう少し分かりやすく設定する必要があるだろうというようなことで,ある程度ルートについて民間の活用といったようなことをやっていくことによって,旅行会社との対応もやりやすくなってくるというようなことでございます。
 4番目につきましては,石岡のブランドづくりとイメージアップということで,先ほど言いましたように,当市において様々な資源がございます。観光資源となり得るものがございますので,そういうものをブラッシュアップしながらブランドづくりを進めていくというようなスタンスでございます。
 それで,それより右側の4・5・6につきましては,それぞれの施策につきまして,さらに詳細に載せているところでございます。
 1番目のフルーツライン周辺地区の「里山文化を活かした交流・体験観光」ということで,1つとしまして,旧朝日小学校の拠点化と体制づくりということで進めていくということでございます。
 2番目としまして,体験観光メニューの提供ということで,里山体験とか歴史散策体験とかいろいろございます。こういう体験のなかで,朝日小学校が核とはなりますが,朝日小学校だけで完結するというようなものではございません。観光果樹,あるいは現時点でやっている里山でのいろいろな体験,JAさんがやっている体験,そういうものとの連携を図りながら,地域全体での体験というような形にしていきたいと考えております。そういうなかで,朝日小学校だけというのではなくて,地域全体の活性化を図っていきたいというスタンスでございます。
 施策の3番目としまして,総合的な観光サービスの提供ということで,施設,文化施設の連携,あるいは温泉,宿泊施設,お土産等の提供の充実を図っていくということです。
 施策4としまして,里山文化の保存・活用ということで,茅葺き民家等,あるいは民泊,今農家レストランはございませんが,こういうものをやりたい方を募っていきたいというふうに考えているところでございます。
 それから,施策5としまして,迎え入れる環境づくりということで,せっかく来たのにトイレがないといったようなお話も聞いております。そういうなかでの整備というものも,当然やっていかなければならないだろうと。あるいは,せっかく来て道が分かりづらいといったようなこともございます。議会でもいろいろお話がありましたが,案内等そういうものの設置を含めた検討が必要になってくるということでございます。
 次に,2番目としまして,中心市街地の「歴史・文化を活かしたまちなか観光」ということで,1としまして昭和の体験メニューづくり,2としまして昭和レトロの空間づくりということで,あるいは歴史散策ツアーとかまちなか観光の拠点づくり,それから郷土食の開発ということで,地元の安全・安心な野菜を含めたいろいろなものがございます。そういうものを利用した,今作っているもの,地元の食材を使ったというこだわりのなかでそういう食材の提供を推進していきたいと考えております。そして,施策6ということで,迎え入れる環境づくりということでございます。
 その下の3,周遊観光ルートの開発と商品化ということで,これから様々なルートの開発ということで設定していきたいと考えております。体験をやるなかでも,様々なルートの設定が必要となってまいりますので,その辺を詰めていきたいと考えているところでございます。施策2の市内周遊ルートの開発ということで,筑波山の方へ来ていただいた観光客の呼び込みとか,あるいは体験,食,宿泊,お土産,そういうものの誘導を図っていくということでございます。施策3は,周遊観光の環境づくりということで,周遊観光に合わせた様々なサービスなどの開発もやっていく必要があるだろうということございます。それから,来た方に分かりやすいようなマップ等について,昨年,観光マップを作成しましたが,ここのお店でこういうものが食べたいという方に対しても,提供できるようなパンフレット,そういうようなパンフレットの作成も今計画しているところでございます。施策4としまして,セールスプロモーション,ツアーの商品化ということで,旅行会社への売り込みということで,現在も何件か朝日小学校での体験のツアーを組みたいという申込みも来ております。そういうなかで,進めていきたいと考えているところでございます。
 4番目としまして,石岡のブランドづくりと活用のイメージということで,施策1は石岡スイーツでブランドづくりということでございます。石岡は合併しまして,1年間を通してフルーツを食べることが可能となってございます。こういった状況のなかで,喫茶店とか和菓子屋さん,あるいは旅館等でのデザート,そういうもののなかに地元のフルーツを取り入れたなかで,「これは,誰々さんのところで採れたイチゴですよ,柿ですよ,みかんですよ」とかいったように,こだわりのなかでピーアールしていってはどうか,広げていきたい,そういうふうに考えてございます。施策2としまして,特産品のブラッシュアップということで,先ほど言いましたように,今あるものにプラスアルファをしてブラッシュアップを図っていこうと。施策の3としまして,石岡クラフトのブランド化ということで,石岡で陶芸家の方はかなりございまして,その陶芸家を案内するとき「何焼なんですか」と聞かれることが多いわけです。ただ,そういうふうな焼物の名称はございませんので,笠間焼とも言えませんし,他の地名の何々焼と言えませんので,分かりやすいような,地元の土を使うといったスタンスのなかで,何か石岡焼とか八郷焼,笠間焼に変るようなピーアールのできる,そういう地域が分かるような名称を作っていただけないかということで,今話を進めているところでございます。そういうなかで,ブランド化というものを進めていきたいと考えております。それから,石岡市全体のブランド化ということでございますが,石岡と言えばこういうイメージがあるということをピーアールしていきたいと考えているところでございます。最後になりましたが,実施体制ということで,一番うしろのページに載せてございます。
 それから,本計画につきましては,6月18日の議会最終日に各議員に配付する予定となってございます。委員会での報告が終えてからというスタンスでおりますので,よろしくお願いいたします。

川井委員長)以上で説明は終わりました。
 ただ今の説明を含め,ご質問等はございませんか。

磯部委員)すばらしい計画ができました。さすが,東京青葉台の業者がいろいろ調査してくれただけのことはあるのかなと思っております。
 ただ,せっかくここまでできたわけですので,執行部においては,例えば郷土食とは何かといったことを1項目ずつ第2スッテップとして,専門家の知恵を借りてやっていくというように進めてもらいたいと思います。
 それから,観光については,ピーアール不足です。石岡に限らず茨城県というのは。ピーアールが下手なんです。前から,私が提言している観光ガイド,あるいは石岡大使,水戸の梅大使は1年契約で着物が貸与されて,それが終わると記念品にその着物が貰えるということです。ですから,本格的に観光客を誘致しようとするのなら,石岡大使がつくばエクスプレスの駅に行って,あるいは上野駅に何回か行って,石岡のピーアールに行くことが必要だと思います。同時に,来て下さった方に,そういう説明できるようにしていく必要があります。それから,歴史ボランティアとして公募していく必要があると思います。
 それから,駅前の観光案内所,あそこには石岡の歴史を説明する人がいません。そして,あまりにも小さすぎる。そういったころを含めた検討をやっていただきたいと思います。
 特に八郷地区は,都会から来る方にとって,非常にすばらしい自然があるわけです。また,すべての特産品にブランド,ブランド名を取ることも大切なことです。笠間焼,益子焼,とよおかイチゴ,宮崎のマンゴーなど,ブランド名を取ることによって商品も高く売れるわけです。魅力があるわけです。そういう専門家の方もたくさんいると思いますので,そういう方とタイアップして進めていっていただきたいと思います。

川井委員長)ほかに発言はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ないようですので,以上で本件の審査を終了いたします。
 執行部におかれましては,ご苦労さまでした。ご退席願います。
 次に,当委員会の閉会中の継続調査の申し出についてを議題といたします。
 当委員会は,閉会中も継続して調査を行なう必要性があると思います。よって,お手元にご配付いたしましたとおり,今期定例会の最終日に閉会中の継続調査の申し出を行いたいと思います。
 これについてご意見等はございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ご意見なしと認めます。
 お諮りいたします。
 当委員会は,閉会中も継続して調査を行なう必要性を認め,お手元の案のとおり閉会中の継続調査の申し出を行いたいと思います。
 これに,ご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 次に,今後の委員会につきましては,先の委員会でご確認いただきましたとおり,先進地の視察を6月25日から27日にかけて行ないますのでよろしくお願いいたします。
 また,視察終了後,正副委員長と協議をいたしまして,委員会の開催をしてまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 他に何かございませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

川井委員長)発言なしと認めます。
 それでは,以上で市民経済委員会を閉会いたします。

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