第８回委員会　（９月３０日）
出席委員	池田正文委員長，岡野孝雄副委員長，前島守雅委員，鈴木米造委員，塚谷重市委員，菱沼和幸委員
市執行部	財務部長（佐々木敏夫），財務部次長兼庁舎建設担当（横田克明），管財課長（諸岡広明）
議会事務局	議会事務局長（櫻井茂），庶務議事課長補佐（関努），庶務議事課係長（木﨑憲一）

池田委員長）ただいまから，庁舎建設特別委員会を開会いたします。本日の委員会は，執行部において策定しております「新庁舎建設基本計画」の素案ができあがったとのことでございますので，その内容と策定作業完了までのスケジュールについて報告を求めるために会議を開催するものでありますので，よろしくお願いいたします。本日の議題は，お手元に配付いたしました協議案件書のとおりであります。次に本日の審査に当たり，説明員として出席を求めた者の職・氏名は，お手元に配付いたしましたとおりであります。それでは，これより議事に入ります。初めに，「新庁舎建設基本計画（案）について」を議題といたします。本件について，執行部から報告を求めます。なお，発言は挙手によりこれを許します。

財務部長）本日はお忙しい中，貴重な時間をとっていただきましてありがとうございました。ただ今，委員長からございましたとおり，石岡市新庁舎建設基本計画（案）がまとまりましたのでご報告させていただきます。本計画案でございますが，議会の特別委員会，市民懇話会，庁内の検討委員会，それぞれが庁舎建設に向け，ご検討いただき，中間報告，提言書，検討結果の報告，そして市長の総合的な判断等，それらを踏まえた中で，先進事例の視察，調査結果を加味し，とりまとめを行ったものでございます。それでは，基本計画案の内容について，ご説明いたします。お手元の資料の表紙をめくっていただきますと目次がございますが，本計画案でございますけども，「第１章はじめに」から「第５章事業計画」の章建てとなっております。まず１ページでございます。第１章の「はじめに」におきましては，石岡市の本庁舎，旧庁舎の現状といたしまして，耐震性の問題，高度情報化やバリアフリーへの対応の限界，防災拠点としての機能不足，さらには，３．11の東日本大震災によって使用継続が困難となり，現在は仮設庁舎により業務を行っているということを示してございます。このような背景を踏まえまして，新庁舎建設の計画を進めているといったことを記述してございます。ページをめくっていただきまして２ページから４ページにかけましては，２といたしまして，これまでの庁舎建設に向けた経緯を示しております。続きまして５ページから10ページでございますけども，第２章「新庁舎建設の基本的な考え方」といたしまして，最初に第１章でも触れましたが，本庁舎（旧庁舎）の現状を示しまして，そして，それに伴う課題を６ページから５点ほど示しております。まず，課題①耐震性の欠如として，耐震診断よりましてＩＳ値が0.6以下であること。東日本大震災後はさらにＩＳ値が下がりまして，非常に危険性が高い建物であるといったことを示しております。次に７ページの②でございますけども，施設，設備の老朽化を示しております。築40年が経過いたしまして，設備の維持管理，改修に多くの費用がかかること。また，高度情報化への対応に困難な面があることなどを示しております。続きまして③といたしまして，狭隘化による市民サービスの低下でございます。現在，仮設庁舎により業務を行っているところでございますが，旧庁舎と同一敷地のため構内が狭隘となり，また窓口の分散化などによりまして，来庁者へのサービス低下をきたしているといったことを示しております。④は，バリアフリー・ユニバーサルデザインへの対応不足を掲げております。⑤は，防災拠点としての機能不足を挙げております。現在の仮設庁舎においては，防災拠点としての機能が十分に発揮できないといった点を示しております。続きまして８ページから９ページでございますけども，ただいま申し上げました課題等を踏まえた中で，２といたしまして新庁舎の基本的な考え方を示しております。より良い市民サービスの提供と防災拠点としての機能を十分に発揮できる庁舎を目指すことといたしまして，基本理念として「誰もが利用しやすく，安全で安心できる庁舎」としております。その達成のために，基本方針といたしまして，10ページに示してございますが，①といたしまして「市民の安全・安心を支える庁舎」，②といたしまして「利用しやすい機能的な庁舎」，③といたしまして「バリアフリーとユニバーサルデザインに対応した庁舎」，④といたしまして「経済的・合理的な庁舎」，⑤といたしまして「事務効率の向上を目指した庁舎」，⑥といたしまして「新エネルギー・省資源に対応した庁舎」，⑦といたしまして「まちづくりの拠点・シンボルとなる庁舎」を掲げております。次に10ページをめくっていいただきまして，３といたしまして，新庁舎の建設位置ということで示してございます。建設位置は現在地，石岡市石岡一丁目１番地１外であること，敷地面積は，借地部分を抜きました２万1,693.71平米，用途地域でございますけども，現在，本庁舎の大部分は第１種住居地域でございますけども，法改正によりまして，3,000平米以上の事務所は不適格となりますので，今後，庁舎建設にあたりましては用途地域の変更を予定してございます。また，現在地に至った選定理由につきましては，庁内の検討委員会で示されました選定基準による結果を示してございます。続きまして11ページから31ページにかけまして，先ほど申し上げました建設にあたっての基本的な考え方，また，市民懇話会の提言等を踏まえまして，第３章におきまして，新庁舎のあるべき姿と必要な機能といたしまして，１の市民の安全・安心を支える庁舎から６の議会機能までの６つの項目の導入，その検討を図っていくこととしております。続きまして12ページをお開きいただきたいと思います。１項目目は，市民の安全・安心を支える庁舎といたしまして，安全・安心・ＢＣＰ，これを災害に強い庁舎のくくりといたしまして，災害対策本部機能，情報発信・活動維持機能を防災センター機能といたしまして，これらの５つの機能が相互に連携し合うことを求めております。その具体的な機能としまして13ページでございますけども，防災機能といたしまして，①災害対策本部及び付帯設備の設置。これは，災害発生と同時に対策本部が機能するための施設整備を挙げております。また，②におきまして，すでに設置されておりますけども，新庁舎におきましても，災害対応通信設備を設置いたしまして，防災情報の伝達と集約を図ることを挙げております。③は免震構造により，大地震への対応を図ることを挙げております。続きまして14ページをお開きいただきたいと思います。④でございますけども，空調及び電源を系統，これを分けるということを示してございます。災害時におきましても全体がダウンしないような整備ということでございます。⑤といたしまして，非常用発電機の設置。⑥は太陽光発電設備及び蓄電池の設置。⑦は備蓄倉庫の設置，これにつきましては災害対応職員分を含む備蓄でございます。⑧は，情報発信設備，防災啓発設備の設置といたしまして，本庁舎１階のエントランスに災害時情報を発信できる大型モニター等を設置するものでございます。⑨は，十分な駐車場（オープンスペース）の確保でございます。これにつきましては，駐車場の確保はもちろんでございますけども，そのオープンスペースを利用しまして各種イベントや災害時の活動の場としてのスペースを確保するといったものでございます。次に⑩から⑮，これらにつきましては検討事項ではございますけども，⑩につきましては，災害時にベンチがかまどになるといったベンチの設置。⑪は，電気自動車充電器の設置。⑫は災害時における井戸水利用とポンプの設置。⑬も災害時に給水ができるような鋼板一体型の貯水槽を設置するものでございます。めくっていただきまして⑭，⑮については，災害時に市役所へトイレ利用の被災者も来ることを想定いたしまして，マンホールトイレの設置，そういったものを掲げております。続きまして17ページから20ページにかけてでございますけども，２項目目といたしまして，利用しやすく，事務効率の向上を目指した庁舎としまして，（１）窓口機能を挙げております。①といたしまして低階層にワンストップ窓口（総合窓口）を設置いたしまして，市民の利便性を図るものでございます。②につきましては，現在も実施しておりますが，案内人の配置やキッズコーナー，番号案内表示の設置でございます。③は，使いやすいカウンターの設置ということで，カウンターの造りや執務室における机の配置等におきましては，利用者の動線，関連手続きの近接配置等を行うというものでございます。④につきましては，同じくカウンターにつきまして，プライバシー等にも配慮したカウンターを設置するというものでございます。めくっていただきまして18ページでございます。⑤につきましては，初めて訪れた方につきましても，わかりやすいサイン，これによって誘導ができるようなシステムを導入するということでございます，⑥につきましては，右側の写真に示すとおり市民同士，市民と職員とが，ちょっと打ち合わせができるような，そういったコーナーを各所に設ける，そういったことを掲げております。⑦といたしましては，使いやすいアプローチとして，道路から駐車場，駐車場から庁舎などへの移動に対しまして，屋根や歩道と車道との安全性の確保など，アプローチに配慮するものでございます。⑧につきましては，時間外の庁舎の出入り等に対しまして，時間外窓口の設置やセキュリティを確保するものでございます。⑨につきましては，現在も設置されておりますが，金融機関やＡＴＭの設置でございます。⑩につきましては，市役所で諸証明をとった方がそこで郵便等を発送できないかといった要望がたくさんございましたので，郵便窓口等の導入の検討を図るというものでございます。次に19ページに移っていただきまして，（２）といたしまして，高度情報化の対応機能でございます。①といたしまして，電子掲示板等の設置，Ｗｉ－Ｆｉ等，無線ＬＡＮ設備の設置でございます。これは，タッチパネル等による庁内案内など，現在の情報化に伴う市民サービス対応でございます。　めくっていただきまして20ページでございます。②といたしまして，執務環境において，ＬＡＮケーブル等，ＯＡに関するケーブルなどが床に，現在はり巡らされておりますけども，これらを床下に格納いたしまして，変更等におきましても，容易に対応が図れるというものでございます。③につきましては，情報のセキュリティの観点から，サーバー等を庁内に持たず，外部にデータの収納先を持つ，クラウドコンピューティング導入の検討を図るというものでございます。続きまして21ページから24ページにかけまして，３項目目，バリアフリーとユニバーサルデザイン対応した庁舎ということで掲げております。めくっていただきまして22ページから導入すべき機能を示してございます。①といたしまして出入口の対応。②廊下の対応といたしまして，幅にゆとりを持たせ，段差の解消を行うものでございます。③といたしまして，階段の対応といたしまして，２段手すりの設置や緩やかな勾配とすることなどでございます。④といたしまして，エレベーターの設置でございますが，車いす，また，万が一の際，担架やストレッチャー，それらも対応できるようなエレベーターの設置をするというものでございます。⑤は段差解消，防滑床材，スロープ等の採用。⑥はトイレでございますけども，車いす対応，オストメイト使用者，乳児づれなどに対応する多目的トイレを設置するものでございます。⑦駐車場の対応といたしましては，車いす・ベビーカー使用者への配慮，安全面の確保を図るというものでございます。⑧につきましては，すべての人にわかりやすいサインシステムの導入を図るものでございます。図を見て，どのような施設か，どのようなものがこの先にあるか，そういったものがわかるようなサインを設けるというものでございます。⑨につきましては，キッズコーナー，授乳室，ベビーベットの設置。⑩は，車いす対応のカウンターや自動販売機の設置。⑪は，建物内の素材につきましては，自然素材を活用いたします。⑫につきましては冷水機の設置を示してございます。これらにつきましては，子どもや車いす使用者への対応を図るというものでございます。⑬につきましては，音声誘導装置の設備でございます。エントランス等におきまして，音声により視覚障がい者をはじめ高齢者等を誘導するための設備でございます。以上が，バリアフリーとユニバーサルデザイン機能として導入をめざすものでございますけども，めくっていただきまして24ページに示しますとおり，施設整備に関しましては，「高齢者，障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」及び「茨城県ひとにやさしいまちづくり条例施設整備マニュアル」，これらに基づき，整備するものでございます。続きまして25ページから27ページでございますけども，４項目目といたしまして，新エレルギー・省資源に対応した，経済的・合理的な庁舎でございます。それらの機能といたしまして，（１）環境負荷低減機能については，①といたしまして，自然採光，自然換気の積極的な導入によりまして，ランニングコストの低減を図るものでございます。最近，多く使われているのが，自然の風を取り入れる，右側の写真に示しますとおり，吹き抜けのようなエコボイド工法が採用されております。②につきましては節水型便器の導入。③リサイクル建材や低環境負荷建材の導入。④は外壁窓ガラス等の断熱性能の高いもの，これらを採用するというものでございます。また，ひさし等の設置によりまして，直射日光を避けるなど空調負荷の低減措置を図るものでございます。めくっていただきまして，⑤につきましては，耐久性やメンテナンス性を考慮した，設備機器や仕上げ材等の導入。⑥につきましては，ＬＥＤ照明やすべての機器等につきまして，高効率設備機器の導入を図るというものでございます。ここに示します図でございますけども，国土交通省のホームページからのものでございますが，環境負荷の低減に配慮した庁舎のイメージということでございます。⑦につきましては，スケルトン・インフィル工法の導入。これにつきましては，構造躯体，これがスケルトン，それと内装・設備等のインフィルを分ける工法でございます。躯体につきましては，何十年も持つ頑丈性を保ちつつ屋内には状況の変化や修繕・改修など使い手の変化に合わせられる柔軟性を同時に実現する工法ということで，こういった工法の導入を考えていきたいと思っております。次のページ⑧につきましては，駐車場等に浸透性舗装や緑化舗装の検討。⑨といたしまして，井戸水及び雨水を雑用水としての活用といったものを検討するものでございます。次に，（２）といたしまして，経済的・合理的機能（執務機能）についてでございます。①といたしまして，建設物価動向の見極めによる適切な工法の選択。②は執務室のレイアウトはオープン型を基調といたしまして，組織改編や職員数の変動による改修工事を極力抑えるため導入を図るというものでございます。③につきましては，八郷総合支所庁舎の有効活用によるコンパクトな本庁舎の整備を図るというものでございます。めくっていただきまして28ページ30ページにおきましては，５項目目，まちづくりの拠点・シンボルとなる庁舎の記述でございます。すべての市民や訪れる方々にとって，石岡の魅力を発信する庁舎を目指すものでございます。まず，（１）市民機能といたしましては，①といたしまして，情報コーナーや特産品コーナーを設置いたしまして，石岡市の魅力や情報を効果的に発信していくというものでございます。②といたしまして，市民協働スペースの設置でございます。石岡市が協働によるまちづくりを進めるうえで，その活動を補うようなスペースを確保するようなものでございます。③は，喫茶スペースでございます。これにつきましては，例示といたしまして，長岡市役所等におきましては，障がい者団体の方々が日替わりでこれらの運営をされている，こういったものの設置の検討を図るというものでございます。それから右側の写真でございますけども，市民団体の作品，活動内容等の展示スペースを設置するものでございます。下のセキュリティの概念図につきましては，パブリックゾーン，協働ゾーン，執務ゾーン，機密ゾーンという形で，右に行くほどセキュリティが高まるといったものを図で示したものでございます。続きまして④でございますけども，これらにつきましては先ほども申しましたけども，年間を通じまして屋外駐車場等のオープンスペースを活用し，また空いているときにはイベント等の実施もできるようなスペースを確保していくというものでございます。⑤につきましては，周辺環境と調和し，市民に長く愛される庁舎デザインの導入を図るものでございます。石岡らしさを庁舎のデザインに取り入れていきたいという考えでございます。⑥につきまして，構内緑化につきましては，市民参画を得ながら協働や愛着を持たせるような仕掛けを行っていきたいというような考えでございます。市民自ら植栽した樹木を育てる，管理するようなシステムができればと考えるものでございます。⑦といたしましては，新庁舎の内装や什器備品，それらにつきまして地場産の木材の利用の検討でございます。⑧につきましては，旧庁舎の建材等のリサイクル利用の検討を図るものでございます。次に31ページをお開きいただきまして，６として，議会機能でございます。特別委員会の中間報告にもございましたとおり，市民の負託を得た議員が最終的な意思決定を行う場として，ふさわしい議場，そしてそれらを公開，発信する「開かれた議会」を目指すものです。そのため，傍聴しやすい傍聴席の整備やインターネット配信，また，時代に即した関連諸施設の整備を行っていくものでございます。続きまして，第４章からにつきましては，次長からご説明申し上げたいと思います。

財務部次長）引き続きまして，第４章からは，私からご説明させていただきたいと思います。32ページ，第４章でございますが，新庁舎の施設計画についてでございます。この章では，新庁舎を計画するうえで基準とすべき内容といたしまして，「新庁舎の規模・部門配置」，「敷地概要」，「土地利用・配置計画」，「基盤整備計画」，「平面計画」，「構造計画」，「設備計画」としてまとめてございます。まず，「１新庁舎の規模・部門配置」でございますが，新庁舎の建物規模を検討するうえで参考とするため，①としまして現庁舎規模からの比較として，現石岡市役所建物の概要とその配置をお示ししてございます。現庁舎の敷地には①から⑥の建物，仮設庁舎を除いたものがございますが，本庁舎の機能を持つ建物の規模といたしましては，①本庁舎と⑥分庁舎がございます。これらの面積を合計いたしますと，約7,800平米となります。新庁舎の規模検討の際には，この面積に防災拠点スペース，市民協働スペースの確保等を踏まえた必要面積を加算して検討する必要がございます。続きまして，33ページの②総務省基準に基づく延べ床面積算定でございますが，震災前の本庁及び分庁舎の組織配置を基準といたしまして，規模検討の参考としたものでございます。平成26年4月時点の職員数により算定を行いますと，総務省の「地方債同意等基準運用要綱による面積算定表」の合計欄に示されておりますとおり9,078平米となります。新庁舎は，防災拠点や市民協働拠点として整備することから，他市の状況などを勘案しまして，約15％を加算しますと約１万400平米となりますが，今後予測される人口減少や財政状況などの社会情勢を考慮いたしまして，概ね9,000平米として計画することを示したものでございます。次に，③として他市事例にみる職員一人当たりの床面積でございますが，本市と同規模の人口を持つ他市の事例によりますと，職員一人当たりの平均床面積は31.63平米となっております。当市における計画では約27.10平米となります。続きまして，34ページをご覧いただきたいと思います。（２）部門配置でございますが，①組織配置としてお示ししたこの表は，前ページの「総務省基準に基づく延べ床面積算定」における組織配置の内訳をまとめたものでございます。震災前の組織配置に基づきまして，平成26年４月現在の職員を割り当てますと332名となります。なお，今後の部署構成においては，設計の段階で柔軟に対応できる計画としてまいります。次に，②議員数につきましては，「石岡市議会議員の定数を定める条例」に基づきまして24名としてございます。35ページの（３）駐車場規模算定でございますが，①震災前の駐車場規模に示してございますように，震災前は来庁者用の駐車場として，庁舎敷地内に約200台が確保されておりました。また，②利用状況調査による規模算定でお示ししておりますように，「最大滞留量の近似的計算法」に基づきまして，平成24年度に実施した本庁の駐車場利用状況調査結果の最大数である1,097台に議会開催時の増加台数を加え，１割増と想定し算定しますと，必要駐車場台数は181台となってまいります。そのため，新庁舎建設計画における来庁者用の駐車場といたしまして200台程度を確保するものとしております。続きまして，36ページをお開きいただきたいと思います。２敷地概要でございます。まず，（１）都市計画上の位置づけでございますが，現在地における用途地域は第一種住居地域のほか，国道６号側の一部が準住居地域となっておりまして，両地域とも建ぺい率が60％，容積率が200％として指定されております。しかしながら，下記注釈欄に明記してございますとおり，法改正に基づく平成８年４月の用途地域変更時点より用途上の不適格状態となっていることから，建築確認申請手続きに先立ちまして，事務所用途建物の規模制限の無い，第二種住居地域などの用途地域への都市計画変更手続きが必要となってまいります。次に，37ページの（２）法的条件でございますが，建物を計画する際には，建築基準法に基づきまして道路斜線制限や隣地斜線制限のほか，日影規制によりまして建物の高さが制限されてまいります。具体的には基本設計等の段階で検討してまいりますが，想定される日影規制を受けるエリアを階別に図示いたしまして，計画の際の参考とするものとして整理してございます。続きまして，ページをおめくりいただきまして38ページの（３）その他配慮すべき事項のうち，①インフラでございますが，電気・上水道・下水道・電話回線などのインフラにつきましては，現庁舎敷地での建て替えでございますので，継続使用が可能となります。しかしながら，建築後約40年が経過するため，経年劣化による老朽化に伴い更新が必要となることも想定されるため，基本設計等の計画作成の際には事前調査が必要となる場合も考えられます。そのため，基本設計等においては更新能力に配慮した計画とすることを要件としております。次に，39ページの②地盤状況でございますが，現在の本庁舎建設に際しまして昭和48年に実施されました「石岡市庁舎新築用地地質調査」では，地表より約25から35メートル付近でＮ値50を超える支持地盤が確認されております。同敷地内における計画については，大きな違いはないものと想定されますが，安全な建物として設計するため，今後の基本設計・実施設計においても，計画内容に応じた適切な地盤調査を行うことを要件としております。ページをおめくりいただきまして41ページでございます。③浸水対応でございますが，建設地の標高は海抜およそ24メートルでございます。また，「石岡市洪水ハザードマップ」においても浸水深区分では対象範囲外となっているため，河川の洪水による危険性も低い地域となっております。おめくりいただきまして42ページの（４）地域特性でございますが，本計画は「新市建設計画」や「石岡市都市計画マスタープラン」等の上位計画への整合をするものとし，近接する石岡警察署や石岡市消防本部等の官庁施設との連携を要件としております。まず42ページの①上位計画でございますが，「石岡市都市計画マスタープラン」では，駅東市街地地区に位置付けられておりますので，石岡の新しい顔に相応しい計画とすることを要件としまして，「新市建設計画」では，市街地エリアに位置付けられ，都市機能の集約を高めることが求められておりますので，都市機能の集積を促す計画とすることを要件としております。次に，43ページの②周辺施設でございますが，近隣に位置する石岡警察署や石岡市消防本部などとの通常業務及び災害時における連携を前提とした計画を要件としております。おめくりいただきまして44ページのＡ３のものでございます。３土地利用・配置計画についてご説明申し上げます。まず，（１）建物・駐車場配置比較検討でございますが，現況と同位置に配置した場合を配置Ａパターン，北側に配置した場合を配置Ｂパターン，南西側に配置した場合を配置Ｃパターンの大きく３パターンに分類しまして，建物を配置した場合の特徴を比較検討いたしまして，各パターンにおけるそれぞれのメリット・デメリットを示したものでございます。続きまして，45ページをご覧ください。こちらは先ほどと３パターンは同じでございますが，（２）としまして敷地内広場と動線計画についてを示したものでございます。こちらは駐車場や広場の確保のほか，歩行者及び車両動線について比較検討を行いまして，各パターンにおけるメリット・デメリットを示したものでございます。これらはあくまでも一例として示したものでございますので，基本設計等において具体的な検討が進められてまいります。続きまして，46ページをご覧ください。（３）建物ボリューム配置の検討を示したものでございます。延べ床面積を9,000平米とした場合を基準いたしまして，37ページでご説明いたしました日影規制に基づく建築可能範囲を参考としまして，３階建て，５階建て，７階建て，10階建て案のそれぞれについて考察を行いまして，その特徴をまとめたものでございます。ご覧のように北側になるほど低層になりまして，南側になるほど高層になるというようなイメージになります。なお，この資料はあくまでイメージをお示ししたものでございますので，具体的な設計内容を示すものではございません。続きまして，47ページでございます。４基盤整備計画について，ご説明申し上げます。ここでは，基本設計等において将来的な運用を見据えた整備計画とするため，①自動車出入口に関する問題として市道拡幅による右折用レーンや歩道の整備による渋滞の緩和と歩行者の安全対策のほか，②として近隣住宅等への配慮，③として敷地内の起伏形状に対する適切な配慮などを検討項目として整理してございます。続きまして，48ページをご覧いただきたいと思います。49ページまで関連いたしまして，平面計画を６つお示ししてございまして，48ページでは標準型の正方形のもの，49ページでは標準長方形のものをお示ししてございます。48ページでございますが，標準正方形での比較検討になりまして，まず，偏心コア案，中廊下センターコア案，センターコア案の３パターンになりまして，一般的に標準型正方形は大規模建築に向いている計画とされておりますが，表中の庁舎事例におきましては中規模建築等でも採用されておりますので，44ページにてご説明申し上げました３土地利用・配置計画と合わせまして基本設計等により検討されるものでございます。説明が前後いたしますが，コアとはここにありますように階段，エレベーター，トイレの共用部分をメインとしまして，これに対してどのような執務室が配置になるかというものでございます。続きまして，50ページをご覧いただきたいと思います。６構造計画についてご説明申し上げます。新庁舎は災害時におきまして災害対策本部等の防災拠点となるため，建物の安全性確保及び必要機能の維持が重要となってまいります。そのため，大規模な地震に対する安全性保持の観点から，免震構造，耐震構造，制震構造について，それぞれの特徴をまとめ比較検討を行いましたところ，建設コストは割高となるものの，病院や消防署等の災害時において重要となる施設での採用が多い実績のある免震構造の採用を要件としてございます。続きまして，51ページをおめくりいただきまして，７設備計画についてご説明申し上げます。まず，（１）省エネルギー性でございますが，太陽光発電設備の設置や自然採光及び自然通風の促進，免震層等を利用したアースピットによる外気の導入や，外気温度の低い夜間に建物の躯体などに蓄積された熱を夜間の冷気で冷却し省エネルギーを図る手法であるナイトパージの導入，雨水の雑用水利用等の自然エネルギーの活用のほか，庇やバルコニーの設置による日射熱の遮へい，また，設備機器の選定の際の省エネルギーシステムの導入などを検討することとしております。続きまして，52ページの（２）安全性でございますが，平常時における設備機能の適切な維持はもちろんのこと，火災や地震等の非常時においても防火，避難，耐震等の防災性能に優れ，停電時や災害時，機器故障等の非常時等でも迅速かつ確実に必要な機能を維持できる設備が必要となりますので，新庁舎の計画におきましては，「官庁施設の総合耐震計画基準」に基づきまして，安全性を確保するため，構造体につきましてはⅠ類，非構造部材につきましてはＡ類，建築設備につきましては甲類を要件としております。おめくりいただきまして53ページの（３）持続性でございますが，庁舎に想定される供用期間はおよそ50年程度となるため，当該期間内に起こりうる行政需要の変化や，設備の老朽化に伴う更新にも柔軟に対応できる工法であるスケルトン・インフィル工法の導入のほか，非常時の電源を確保するための非常用発電機や蓄電池の設置を要件としてございます。続きまして，第５章に入ります。この章では，新庁舎を整備するうえで基準とすべき内容といたしまして，事業手法の検討，概算事業費及び財源計画，事業スケジュールとしてまとめてございます。まず，54ページにございます１事業手法の検討では，（１）事業手法の比較検討といたしまして，①公設公営，②公設民営，③民設民営，④民設公営など４つの手法が掲げられておりますが，東日本大震災による復興需要や平成32年に開催される東京オリンピックなどの建設需要の高まりによる入札不調が頻発していること，また，被災を受けた庁舎の再建という性格上，工事の早期実施が必要となるため，公設公営を基本とすることとしております。おめくりいただきまして，55ページにございます（２）設計者選定方法の比較検討でございますが，基本計画の策定後は設計業者を選定し基本設計及び実施設計を進めていくこととなりますので，設計業者の代表的な選定方法である①プロポーザル方式，②コンペ方式，③入札方式の３方式について比較検討を行いました。各方式における特徴でございますが，まず，プロポーザル方式につきましては，当該方式は，提示された設計対象に対する発想・解決方法等の提案を審査し，設計者を選定する手法で，基本設計段階においても発注者の意見を反映することが可能であることや，コンペ方式と比較した場合において選定期間が短いなどの特徴がございます。続きましてコンペ方式につきましては，当該方式は，提出された具体的な設計案を審査し，設計者を選定する手法で，選定後は発注者の意見反映が難しいことや参加費の支払いが発生することのほか，設計に時間を必要とすることや，専門的かつ高度な審査が必要となるため，選定期間が長くなるなどの特徴がございます。最後に入札方式でございますが，当該方式は，提示する条件，委託仕様書に対し，設計料の入札を行い，その中から一番安価な業者を選定する方法で，公共における建設工事等では一般的な手法となりますが，金額のみによる選定となるため，提案内容やデザイン力などの比較評価ができないなどの特徴がございます。これらの特徴を比較いたしまして，新庁舎建設における設計者の選定については，選定過程の透明性や客観性，公開性の確保などを重視する必要があることや，提案内容のほか応募者の資質や能力も含めて審査が可能であること。さらには，設計者から提示される案をもとに，提案後においても発注者や市民等の意向が反映できるなど，設計段階においても発注者と設計者の連携が十分に可能であること。また，社会情勢の変化などにも柔軟に対応が可能であることなどのほか，近年における先進事例におきましても採用が多い方式であることなど，総合的な観点において有効な方式であると考えられることから，設計者の選定方法はプロポーザル方式を採用することとしております。続きまして，57ページでございますが，２概算事業費及び財源計画では，（１）事業費といたしまして，最近の建設物価動向や先進自治体の新庁舎建設事業費の事例などを考慮した建設単価を参考といたしまして，１平米あたり約50万円とし，庁舎規模が9,000平米でございますので，建物本体工事費としての概算事業費を約45億円，外構・解体・委託費などとしての概算事業費を約５億円と見込みまして，合計で約50億円としてございます。おめくりいただきまして，58ページになります。（２）財源計画でございますが，財源につきましては，庁舎整備基金のほか，震災復興特別交付税及び被災施設復旧関連事業債などの有利な財源について，集中復興期間などを考慮いたしまして最大限活用することとしております。次に，（３）ランニングコストでございますが，新庁舎建設後の管理運営費といたしまして，同規模の自治体におけるランニングコストを参考とした場合，概算で約6,000万円から7,000万円と推定されておりますが，建設する建物構造等により異なってまいります。したがいまして，太陽光発電や雨水利用のほか，自然採光や自然換気などの実行性があり省エネ効果が期待できる設備を積極的に導入し，光熱費の節減に努めることを要件としてございます。おめくりいただきまして，59ページには３事業スケジュールを示してございます。新庁舎建設事業といたしまして，平成26年度において基本計画の策定及び基本設計，実施設計を発注し，平成27年度においては旧庁舎の解体及び新庁舎建設工事の着工を実施し，平成29年度中の完成を目指すものとしてございます。以上が，新庁舎建設基本計画（案）についての，ご説明でございます。なお，資料２といたしまして，明日10月１日から14日の２週間の期間でパブリックコメントを実施してまいります。ご意見をいただいたものを調整したうえで，最終的な基本計画をまとめてまいりますので，よろしくお願い申し上げます。以上でございます。

池田委員長）暫時，休憩いたします。

―休憩―

池田委員長）再開いたします。以上で報告は終わりました。次にただ今の件につきまして，ご質問等がございましたら挙手によりお願いいたします。

前島委員）私から何点かお伺いいたします。今度の本庁舎の位置と駐車場の場所について，ちょっとお伺いしたいんですが，先ほどの案というのは，45ページの敷地内広場と動線計画の中で，これは今建っている本庁舎より北側というか，ずれるということを考えているんですか。

財務部長）ここに３つのパターンをお示ししております。現在建っているのと近いというのがＡパターンでございます。そのほかにＢパターン，Ｃパターンがございまして，北側にいくほど，先ほど次長から説明いたしましたとおり，日影の関係で低層になってくるというイメージでございますので，忠魂碑に近いほう，そちらにつきましては，高層階が可能だというイメージでございますので，現在地と同じようなところに建てると，日影の観点からいうと，約9,000平米を考えると５階建て程度が考えられるということでございます。さらに市道と近接いたしまして，歩行者の動線を短くした場合は，日影を考えますと３階程度しか，ちょっと難しいのかなというところでございます。しかしながら，駐車場に関しましては，先ほどありましたとおり200台の確保は必要でございますので，どのパターンで建設した場合も駐車場の確保は可能でございます。以上でございます。

前島委員）平屋で可能なんですか。別に立体駐車場にしなくても，どのパターンでも可能なんですか。

財務部長)可能でございます。ただ，３階建てにしますと，１階の延床面積はかなり広くなってまいりますので，私どもが申し上げましたオープンスペースの確保の時点で，低層になればなるほど，その部分は狭くなってくるという懸念はございます。以上でございます。

前島委員）私は，配置はＡパターンが１番いいのかなという感じは持っているんですね。ちょうど５階くらいが，この面積では適正かなと思っております。それと今，言ったように駐車場，ということは，今現在，下がっているところを利用するという意味ですか。下がっているというか，今，仮設のプレハブが建っている場所ですね。

財務部長）確かにご指摘のとおり，現在の敷地でございますけども，かなりの高低差がございますので，それらを現在の形状のまま使用するのか，また，それらをもうちょっと埋め立てとかをして，その段差を低くして，それと近い将来考えなければならないのは国道６号からの進入というのも要望としてございますので，それらを考えた中で，それらにつきましては，きちんとした計画を立てていきたいと考えております。

前島委員）では実際，国道６号からの進入路ということで，この買収は，今，可能な状況にきているんですか。

財務部長）現時点で地権者の方とはまだ接触はございませんけども，ただ，交差点がかなり近い関係もございますので，それらの協議は必ず必要かと思いますけども，仮に手前どもで考えておりますのは，国道６号からの左折，消防署側から来て左折のみで，出ていく場合は現在の方面から出ていくような，そういった通り抜けができれば，かなり便利かなとは考えております。ただ，これも相手がいらっしゃることでことですので，まだ委員ご指摘のとおり接触とかそういう働きかけは，まだしておりません。以上でございます。

前島委員）わかりました。私は，実際に駐車場が非常に平地でできるのかなというのを，ちょっと危惧しているものですから，その場合には立体駐車場というような形もあるのかなと思ってお伺いしたわけであります。そうすると立体駐車場という考えは現時点ではないということでよろしいですね。それと実際問題として，私たちに直接関係する議会の件でありますが，これはこの前送っていただいたものでは，前に議会運営委員会で研修した場所の写真が載っていたわけなんですが，議会フロアは実際にはどのように考えているんですか。先ほどの説明よりちょっと具体に説明をお願いします。

財務部長）議会フロアにつきましては，本庁舎とは別棟ではなくて，本庁舎の中にフロアとして位置付けたいとは考えております。そういった中で，議会として必要な機能といたしまして，本会議場，委員会室，会派控え室，図書室等がございますけども，それらについては，今はまだ具体的ではございません。これらにつきましては，議会事務局とか特別委員の皆さま，そういったご意見を踏まえた中で，その具体化を図っていきたいと考えております。ただし，現在，市民要望等もございましたけども，会議のインターネット配信とか，そういったＩＴに関した機能につきましては，きちんとした対応を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。

前島委員）あと，実際に傍聴席という問題もあると思うんですけど。そのへんについては，まだ考えてはいませんか。

財務部長）まだ。今までどおりの議場の形がいいのか，さまざまな議場の形がございます。円形ですべての方が執行部から議員さん，全部見られるような形とか，いろいろな形がございますので，当市におきましては，対面型の議会運営をやっておりますので，そういった中で，それにふさわしい議場というものを，今後，ご提案するなり，皆さまと一緒に検討させていただければと思っております。以上でございます。

前島委員）当然，議会側から要望しております，議員の控え室の問題ですね。それは移動ができるような構造という形でやらないと，これは柔軟性を持って対応しなければならないわけでありますので。それと，図書室の充実という話と，市民の方とのちょっとした相談する場所というか，そういうことについては，どのように考えていますか。

財務部長）それらにつきましても，特別委員の皆さま，また議会事務局と密に協議をしながら，必要な設備，そういった諸機能につきましては導入を図っていきたいと考えております。以上でございます。

前島委員）そうすると，実際にタイムスケジュール的には我々の特別委員会と話し合うというのは，どのような時間的といいますか，その時間軸をちょっと教えてください。

財務部長）現時点では，この基本計画案。本日ご説明いたしましたけども，先ほど次長からありましたとおり，２週間ほどかけてパブリックコメントを行います。いただきましたご意見，それらにつきまして，回答とか修正とかがかかってまいりますので，きちんとまとまった段階で，また特別委員会の皆さまに基本計画案をお示ししたいと考えております。その段階で議会事務局とも調整いたしますけども，議場のありようにつきまして，もし提案等がございましたら，それらにつきましては，案として考えていきたいと思います。ただ今後，基本設計，実施設計に入ってまいりますと，ある程度の具体的なものが見えてきてしまいますので，その前にきちんとした議会のご意向というものも，こちらで把握したいと考えております。

前島委員）31ページに議会機能ということで書いてあるわけですので，よくこの文言を忖度していただいて，この要望に沿っていただけるようお願いをしたいと思います。以上です。

塚谷委員）今，１時間程度，説明をいただいたんですが，案と素晴らしい形で，いたれりつくせりということでございますけども。心配しているのは，例えば予算，想定の概算でここに出してありますけども，これで賄えるというか，この枠内でできることなのか，そういう形で算出しているのか。それとパブリックコメントを行うという話でございますけども，その中で市民の方々からいろいろな意見，こうしてくれ，ああしてくれという意見が出てきた場合には，またこれ以上に，これに加算されるような状況になるのではないかと思うんですが，その点についてちょっとお尋ねをしたいと思うんですが。

財務部長）基本計画でもご説明いたしましたとおり，本当に最近の建設物価の高騰というのは，今のところ天井知らずの状況でございます。業者等に聞きますと，ある一定のところで落ち着くのではないかという見方もございますけども，今，平米当たり50万円で想定していますけども，もう少しかかるのかなということは考えております。そういう中で，塚谷委員さんからありましたとおり，その概算費用，9,000平米で45億円，それにつきましては，なるべくそこに近づけたい，金額でおさめたいとは思っておりますけども，そこの多少増える部分というのは，ある程度見込まなくてはならないのかなと考えております。ただし，あくまでも予算があっての庁舎でございますので，あれもこれもという観点ではいかないことは，十分に認識しております。さらにパブリックコメントでいただいた意見の中でも達成できるものとか，導入できるもの，できないものというのは必ずございますので，それらにつきましてはきちんとした判断をしていきたいと考えております。以上でございます。

塚谷委員）基金とかすべてを合わせて45億円という形なんですけども，やはり一般財源というか，石岡市の持出しというのはどのくらいを考えているんですか。

財務部長）現在，45億円の内訳といたしまして，これまでご説明したとおり，基金が20億円，特別交付税が22億円，その残りといたしまして関連事業債を考えているところでございます。したがいまして，基金につきましては目的基金でございますので，建設には充当していきたいと考えております。さらに震災復興特別交付税につきましても22億円，ただし集中期間が27年度までで28年度以降がまだ不透明でございます。ただ，今度の新しい大臣のコメントにおきましては継続するような意向等もちょっと伺っておりますので，それらが具体的になった時点で，また試算をしたいと思いますけども，なるべく有利なこういった財源は使っていきたいと思います。そういう中で一般財源の充当のいうのも考えなくてはいけない。それは通常起債になるかもしれませんけども，ある程度考えていかなければならないと考えております。ただし，あまり一般財源を充当することにつきましては，極力避けていきたいという意向でございます。したがいまして，ここの基本計画に示しましても，すべてが取り入れられるかというのは申し上げられませんけども，ここの多くの中の検討事項につきましては，取り入れられるものは取り入れる，取り入れられないものは取り入れないと，きちんととした判断をしていきたいと考えております。

塚谷委員）一般財源はあまり組み込まないという形なんですけども，これからやはり市民の皆さんからいろいろな要求がされると思うんですね。そういう中でこの本体，市役所というのはすべてをクリアした素晴らしい庁舎になるのか，あるいは元をただせば事務的な場所であるということでありますので，これまったくこのとおりにやるというのは，なかなか難しいんじゃないかと，私は思うんですが。

財務部長）まさしくご指摘のとおりでございますけども，基本といたしましては，導入すべき機能につきましては取り入れていきたいと考えております。ただしその導入の仕方によって，高い部分とか，安くあげられるような部分もあるかと思いますので，そこにつきましてはきちんとかかる費用との関係を見据えた中で，その導入につきまして検討してまいりたいと思っております。以上でございます。

塚谷委員）もう１つお尋ねしたいんですが，石岡らしさと，これ出ていますけど，そういう庁舎が建つということでございますけども，今，前島委員が言ったように駐車場の件はＡパターン，その形であれなんですけども，その階段，段差的なもの，これを埋立てするとか何とかというのでなくて，それをそのまま使えれば趣のある庁舎が建つのではないかと，私はそういうふうに思うんですが，その点はどう思いますか。

財務部長）これも先ほどご説明したとおり，今後プロポーザル方式によって，基本設計を組んでいくわけでございますので，既存の高低差を活用したご提案もあるかと思います。そういう中で，塚谷委員さんご指摘のとおり，この高低差を有効に活用した庁舎の建設という提案が，審査の過程の中で素晴らしい案であれば，そういうものの採用というのは考えられるところでございます。以上でございます。

塚谷委員）防災機能的なものは100％，この案の中に出ているわけなんですけども，我々も３.11を直に体験をしまして，防災初動マニュアルというか，これは，ここに載っていることで十分それは可能だと思うんですが。あとこれは付け加える点でございますけども，これは順的なもの，初動マニュアル的なものの順的なマニュアルというものの災害に対しての，そういうものを含めて考えておいたほうがいいのではないかと，私は思うんですが。その当時，経験したことは，非常に職員の皆さんが機敏というか，そういう行動をして，地震に際して，いろいろと誘導したりなどして，勇敢にやっていただいたのを，私もその場で見ておりますけども。そういう部分と，それと同時に通信網が全然駄目だったのが，やっぱり私の印象にあるんですが，あのときは普通の電話ではとても使えない。教育委員会関係の場合，学校とか何かに連絡するといった場合にも，全然通信ができない。そういう状況であったわけですので，この庁舎建設にあたっての今，まさに想定外の被害がかなりいろいろな場所で起きておりますので，そういった部分も合わせて，そういうマニュアルを使ったほうがいいんじゃないかと。私の意見であります。以上です。

菱沼委員）先ほど，執行部から説明をいただきましてありがとうございました。私から何点か質問をさせていただきたいと思います。先ほどから前島委員，塚谷委員から議会フロアについても話があったわけでございますけども，すべて何をやるにしても，我々庁舎建設特別委員会で中間報告ということで出させていただいたものが主であると思っております。それをしっかりと重視していただいて考えていただければと思います。それから議会フロアについての面積が出てくるものと思います。面積に応じて様々な控え室にしても応接室もすべて決まってくると思います。あくまでその面積が決まらなければ，何を造ってくれといってもなかなか難しい部分があると思うんですけども。ある程度，これからいろいろと議論をされていくと思うんですけども，執行部で今考えている，例えば５階建てであれば議会フロアとしてはだいたいどれくらいの規模を考えているのか，まずお尋ねしたいと思います。

財務部長）明確にお答えできないことを前もって申し上げたいと思いますけども，通常，私どもも各議員さんと常任委員会で同行させていただいた中で，各庁舎，新しい庁舎も視察に同行させていただきました。そういう中で，やはり議会フロアというのは，この基本計画にございますとおり，ある程度の独立性を持たせるということが必要かなと考えております。ただし，中間報告にもございましたとおり，ある程度の共有と言いますか，使っていない場合の開放というのも考えるということがございましたので，それらを加味した中で，議会の位置付けと言いますか，フロアというのが導き出されるかなと思っております。ただしそれは仕様の面でございますので，その整備の面積といたしましては，１フロア，１階層ですか，何階かの１階は使用していくのかなと考えております。以上でございます。

菱沼委員）それから，先ほど塚谷委員からもありましたけども，これからパブリックコメントで素案の中の基本計画（案）が題材となって，いろいろなご意見がいただけると思います。先ほどもありましたけども，市民ニーズという部分においては，様々なニーズがあるかと思います。その部分において，あまりに過度になりすぎると多額な起債を生んでしまうという部分もありますので，先ほど部長が言っておりましたけども，精査をしていただいて，本当にこれは機能的にどうしても必要なんだという部分は取り入れていただきながら，また，この部分においては，先々は必要かもしれませんが，今の段階としては必要ではないという部分においては，しっかりと精査をしていただいて取り組んでいただければと思います。その報告を受けた段階で質問をさせていただきたいと思いますので，ひとつよろしくお願いいたします。以上でございます。

池田委員長）ほかに質問等はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

池田委員長）ないようですので，以上で本件を終結いたします。次にその他でございますが，何かご発言等がございましたら，お願いいたします。

菱沼委員）次回の開催時期なんですけども，先ほど部長からもパブリックコメントが終わって，ある程度まとまった段階で開きたいという話がありました。一応目途としてはいつ頃を考えているか，わかればお尋ねをしたいと思います。

池田委員長）ただいま，次回開催日時につきまして，お問い合わせがあったわけですけども，先ほど来，ご説明がありましたように，パブリックコメントを10月１日から14日まで実施するということでございますので，当然，これの終了後にどのような意見が市民から寄せられたのか報告を受けたいと思っております。具体的な日時ですけども，あくまでも予定ですが，議運の開催が20日に予定したいとのことですので，終了後，20日を目途に開催したいと思いますが，まとめはどうですか。

財務部長）そうですね，ご意見に対して回答したいと。

池田委員長）休憩いたします。

―休憩―

池田委員長）再開いたします。先ほど申しましたように，20日を目途に開催したいとのことでありますが，パブリックコメント等の内容によりまして適宜開催をしてまいりたいと思っておりますので，よろしくお願いいたします。ほかにその他の件でございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

池田委員長）ないようですので，その他の件を終結いたします。以上で本日の庁舎建設特別委員会を閉会いたします。