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議会中継
  


平成27年度 教育福祉環境委員会

 第3回委員会 (6月15日)
出席委員 谷田川 泰委員長,池田正文副委員長,島田久雄委員,岡野孝男委員,櫻井信幸委員,玉造由美委員,新田 茜委員
市執行部 【教育委員会事務局】
教育長(櫻井信),教育部長(宮本秀男),次長(横田克明),文化振興課長(武石誠)

議会事務局 庶務議事課主任(大石美智子)


谷田川委員長)ただ今から,教育福祉環境委員会を開会いたします。
 本日の議題につきましては,お手元に配付いたしております協議案件書のとおりでございます。よろしくお願いいたします。
 次に,案件説明のため,出席を求めた者の職,氏名は,お手元に配付しました出席者名簿のとおりでございます。
 これより議事に入ります。この際,お諮りいたします。本日の調査案件となっております,石岡市の陣屋門について,移設後の現状と施設の実態を調査するため,委員派遣による現地調査を実施したいと思います。これにご異議ございませんか。

   〔「異議なし」との声〕

谷田川委員長)ご異議なしと認め,さよう決しました。
 暫時休憩いたします。

   ―休憩(現地調査)―

谷田川委員長)休憩前に引き続き,会議を開きます。
 石岡市の陣屋門についてを議題といたします。先程,現地調査を実施したところでございますが,ここで本件について,執行部から陣屋門修復の一連の経緯について説明を求めます。

教育部長)石岡の陣屋門について,現場をご調査いただきまして,誠にありがとうございました。石岡の陣屋門の懸魚がかすがいで仮留めされていた件,それから袖塀の目板10か所に釘が打たれていなかった件につきましては,現場でご覧いただきましたとおり,懸魚については5月23日に,釘については6月1日に,それぞれ業者において本来あるべき施工に改めさせたところでございます。この件につきましては,6月5日の委員会でも,担当課長からお詫びを申し上げたところではございますけれども,改めまして,私からお詫びをさせていただきます。誠に申し訳ありませんでした。

文化振興課長)私から平成25年度,26年度に実施いたしました石岡の陣屋門の保存修理につきまして,大きな変更点をご説明させていただきます。
 この変更点は3つございまして,1つに陣屋門を石岡小学校敷地内から,市民会館敷地内の位置へ移築し,建物の向きを南向きから東向きに変更する点。2つ目に,陣屋門両側の脇戸,潜り戸を板壁――額縁埋立張りと言うそうですが――に整備する点。3つに袖塀の石垣を撤去し,土壁の正面仕上げを,腰回りが簓子下見板張り,小壁が漆喰仕上げに復旧する点でございます。
 1点目の場所の移動でございますが,平成25年度の当初の事業計画におきましては,市民会館裏での実施を予定してしたところでございます。しかしながら,平成25年11月末から翌26年1月末にかけまして,陣屋門を元の位置に戻してほしいという市民からの要望が多く寄せられまして,市といたしましても,陣屋門を石岡のシンボル的存在として有効に活用するため,市民会館の敷地内へ移すことを決めた次第でございます。なお,今回の移築に先立ちましては,移す先,現在建っている位置でございますけれども,市民会館駐車場の試掘調査を実施しております。2日間の試掘調査によりまして,地上面の約60センチから65センチ下に江戸期と思われる遺構が確認されたところでございます。この遺構を保護しつつ,陣屋門を今建っております位置に移築するためには,門そのものを地上面から約55センチ上に上げる必要が生じたところでございまして,現在,ご覧いただきますような,若干高い基檀の上に陣屋門が建つこととなった次第でございます。
 2点目の陣屋門の両側の潜り戸を板壁に整備する点でございますけども,今回の解体修理前は,門本体の両側に潜り戸がございました。今回,修理のために解体いたしましたところ,これを取り付けるために必要な部材の痕跡と申しますか,跡が無いということで,くぐり戸を額縁埋立張りとさせていただいたところでございます。
 3点目が袖塀の石垣を撤去し,簓子下見板張りにする点でございます。この点につきましては,かつて石垣の上にあった板塀の土台,土台と申しますか角材でございますけども,それと,潜り戸の脇の柱の取り付けが不自然な状態であったため,設計工事監理者のほうで交渉いたしまして,創建当初には石垣がなかったとの結論を得て,現在ご覧いただくような形となったところでございます。以上3点が,今回の大きな変更点でございます。以上でございます。

谷田川委員長)以上で説明は,終わりました。本件について,ご質問等がございましたら,挙手によりお願いいたします。

岡野委員)今の説明の中で,25年度か26年度に行われた工事だと。それで,これは繰越明許にしたということなのでしょうか。

文化振興課長)この事業,平成25年度の3月補正で繰越措置をさせていただいております。繰越額といたしまして,4,231万7,000円を25年度から26年度に繰り越しさせていただいております。

岡野委員)繰越明許の理由は,どういうことで繰り越したんでしょうか。

文化振興課長)25年度の事業計画におきましては,市民会館裏,もともと建っていた場所に解体修理後,再度建ちあげるということで予定しておりましたけれども,市民要望を受けて,場所を移すという中で,25年度単年度での完工が難しくなったという理由で,繰越明許をお願いしたところでございます。

谷田川委員長)ほかに,ご質問等はございませんか。

櫻井委員)今回の建築に際して,まず設計図面が無かったというお話を聞きました。あともう1点は,そういう関係から,現場での説明をもとに,今回の陣屋門の説明を現場で関係者に執り行ったと聞きます。そういう中で,何か手落ちというのは無かったですか。

文化振興課長)設計図でございますけれども,書類で確認いたしますと,正面から見た陣屋門の設計図,それから袖塀の側面図はございます。それと工事仕様書,文言による工事仕様でございますけれども,工事に際して,例えば設計工事監理者の,この点については指示を仰ぐなり,という指示がございまして。それから現場での説明でございますが,この点につきましては,設計工事監理者から,口頭ではありますけれども,使うべき木材について,説明がなされたものと思ってございます。以上でございます。

櫻井委員)それからいうと,材料等々についてもすべて,聞くところによるコンサルとの打ち合わせができて,了解したうえで,あれを建築したということでいいんですか。もう1点は,かすがいの件なんですけども,現説のときに,かすがいが打った状態で陣屋門が建造されていたとも聞くんですけども,現説のときの状態に,その状態で移築したのかということについても,そのかすがいがいろいろと問題になっているわけでありますから。現説のときに「かすがいで留めてあったんですよ」というお話も聞いたんですね。ですから,その辺のところの説明というか,担当課側での考え方というか,「それはかすがいじゃなくて違うものでやるんだよ」と説明したのかとかね。そういうことはあったんでしょうか。

文化振興課長)陣屋門に使用いたします木材でございますけれども,これにつきましては,先ほど申し上げた文言での工事仕様書を見ますと同等材。移築前の部材と同等の部材を使うというふうなことで,設計監理者の指示を仰ぎながら,同等材というふうなことで指定しておりますので,そのような形で,部材については,選定されたものと思っております。それから,かすがいでございますけれども,移築前の状況を聞きますと,平かすがいというもので打たれていたそうでございます。ただ,現場説明会におきまして,その平かすがいについて,設計工事監理者のほうで,説明を行ったかどうか,ちょっと確認はできないんですけれども。今回のかすがいで打たれている件につきましては,あくまでも設計工事監理者に説明を求めましたところ,あれはあくまでも仮留めであったという説明でございましたので,これにつきましては,もともと和釘で打つべきが,本来の施工の姿だったというふうに,手前どもで思っております。

櫻井委員)それであれば,一部をお互い勘違いのもとで事業が進んだなと思うんですね。釘の件もそうですけども,釘もうっかりというお話でしたけども,現状は手直ししてあるようですけども。当時,穴があいていたという話も聞いたんですけども,釘も,手抜きをするんであれば,わざわざ穴をあけてやっておくことはないのかなというような判断もできるんですね。釘を打つんですよと教えているわけですから。そこ,穴があいているところを,そのまま修復しないで置いておくということは,完全にこれ。指摘を受けるということがわかっているわけですから。ですから,その辺のところが本当にうっかりだったのか。この前のご説明だと,釘が無くなって後でやろうということで,うっかり忘れたというようなお話も聞くんですけども。現状,今のところ,私は修復されているというようなことで,今日の現説に行って,ある程度,理解できたんですけども。これからは,よく行き違いのないような形で事業というのはやっていくべきだなというふうに思います。以上です。

谷田川委員長)ほかに,ご質問等はございませんか。

池田副委員長)確認の意味でお伺いしておきたいと思うんですけども,この石岡の陣屋門については,昭和43年9月26日に茨城県指定文化財に指定されたということでございまして,その中で,今回,移転保存に伴いまして,くぐり戸の件と袖塀の石垣の変更がなされたわけなんですが,その2点について,県との協議の内容をお示しいただければと思います。

文化振興課長)県への正規の届け出といたしましては,平成26年5月に現状変更許可申請書という形で,先ほど申し上げた3点,移築する件,くぐり戸を無くす件,石垣を無くす件について,県に届け出ております。その以前の段階でございますけども,平成25年度におきまして,これは記録に残る協議ではございませんけども,担当者レベルで県と現在の3点のうち移築する部分は25年度の夏ごろには,ちょっとまだ顕在化しておりませんでしたので抜けておりますけれども,くぐり戸と石垣については,25年度の夏ごろから工事に入っていったということでございます。以上でございます。

池田副委員長)今回の移築保存に伴いましては,茨城県指定文化財の指定当時の現状ではなく,限りなく1828年,187年前になりますけども,創建当時の形に近づけるべく保存したということで認識していてよろしいのか,ちょっとお伺いしておきたいと思います。

文化振興課長)先ほど申し上げた県に提出した申請書でございますけども,その中にある文言をちょっと朗読させていただきますと,「この解体修理を機に,陣屋時代の旧位置に陣屋門を復旧しようとするもので,あわせて解体調査で明らかになった移築時の変更部分を旧形式に復元するものである」というふうな文言がございまして,ただ今,読み上げたような基本姿勢で解体修理に臨んだものと思っております。

谷田川委員長)ほかに,ご質問等はございませんか。

   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

谷田川委員長)ただ今,皆さんから様々なご意見をいただきました。本委員会におきましても,今後,この陣屋門に対して注視してまいりたいと,このように思っております。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。

教育長)今回の事案につきましては,新聞報道等で,市民の皆様,それから議会の皆様方に大変ご心配をおかけいたしましたこと,お詫びを申し上げたいと思います。今後,十分気をつけて取り組んでまいりたいというように思います。大変申し訳ございませんでした。

谷田川委員長)次に,その他の件といたしまして,発言はございませんか。

   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

谷田川委員長)ないようですので,本件を終結いたします。以上で,本日の教育福祉環境委員会を閉会いたします。




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