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議会中継
  


第2回定例会 請願・陳情の概要と審査結果


 義務教育費国庫負担制度の堅持を求める陳情

【付託】 平成17年第1回定例会

【要旨】 義務教育費国庫負担制度については,学級編制や教職員転置の弾力化の必要性も指摘されているが,この制度は,「最低保障」を担保するためのものであり,総額裁量性の導入により「自由度」のあるものである。現に国庫負担制度の加配教職員定数を活用するなどして,42道府県が独自の「30人学級」など,少人数学級を導入している。
 制度の廃止,一般財源化は,税源の偏在性と今後削減が必至である地方交付税の状況を考えれば,都道府県間での教育水準だけでなく,市町村間の教育水準の格差の拡大を引き起こすおそれがある。教育の機会均等とその水準の維持向上をはかる「義務教育費国庫負担制度」は,厳しい地方自治体の財政状況の中で極めて重要な位置を占めている。
 本年度も,義務教育費国庫負担制度を維持するため,貴議会が負担法の本来の趣旨にてらして,全ての教職員の給与費適用堅持を求める意見書を決議され,関係大臣に送付することを陳情する。

〔陳情事項〕
 義務教育制度の根幹である,教育の機会均等・水準確保・無償制の維持に不可欠な義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
 また,教育に関する費用負担の在り方については,教育論から議論を尽くした上で判断すべきであり,政府は,中央教育審議会における結論を十分に尊重すること。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略


【審査結果】 継続審査


 「非核平和都市宣言」についての陳情書

【付託】 平成18年第1回定例会

【要旨】 1945年8月6日,世界で初めて広島に原爆が投下され,9日には長崎にも投下された。これによって広島で20万人,長崎で14万人もの人々が死亡し,いまなお後遺症で悩む被爆者,またはその子,孫の不安も消えることはない。
 現在,世界には3万発もの核兵器が存在し,新たに核開発をする国も出ている。
 このような状況の中,世界で唯一の被爆国の市民として,「非核平和都市宣言」を行い,積極的な平和行政,市民運動を展開すべきである。


【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 航空自衛隊百里基地への米軍F15訓練移転計画に反対する陳情書

【付託】 平成18年第1回定例会

【要旨】 昨年,日米安全保障協議委員会は共同文書を取りまとめ,発表を行った。「日米同盟の変革と再編」の内容は,国内の米軍基地と自衛隊基地の一体化,及び自衛隊を米軍の補完戦力とするものと言える。
 これらの対象とされた地域では,県・市町村を挙げての反対運動が展開されているが,本県小川町の航空自衛隊百里基地にも米軍F15の訓練移転が計画されている。これに対し,地元の小川町長・議長は反対を表明し,文書で関係機関に申し入れを行った。行方市,鉾田市,大洗町でも反対をしており,県知事も反対を表明している。
 F15訓練移転は,騒音の増大はもとより,米兵による事件・犯罪も懸念される。また,F15が墜落事故を最も多く起こしている戦闘機であることを考えると,原子力施設が集中している大洗町やその周辺は危険極まりない。
 隣接自治体として,市民の生活・安全を守る立場から,次のことを陳情する
 〔陳情事項〕
 航空自衛隊百里基地への米軍F15訓練移転計画に反対し,文書にて政府に計画の撤回を求めること。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 地域農林水産業活性化を図るための「地産地消自治体宣言」を求める陳情

【付託】 平成18年第1回定例会

【要旨】 現在,我が国は食料の6割を外国産に頼り,輸入農畜産物の急増に伴って農薬の残留や遺伝子組み換え食品の氾濫,鳥インフルエンザ,BSE問題など,国民の食に対する不安が高まっている。また,日本型食生活の崩れによる生活習慣病の急増も指摘されているところである。
 政府の調査でも国民の8割以上が「国内産を食べたい」と希望しており,このような世論を背景に,農林水産物を地域内で流通させようという取組みが全国的に拡がっている。物流・情報の国際化の流れの中,地域循環型の地域経済と産業を振興していくことは,地域を守る上で大事な取組みである。
 〔陳情事項〕
 
地域産業と地域経済の活性化を図るため,市において地産地消宣言を行い,その推進を図ること 

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 石岡市消防団第16分団第2部 消防団詰め所移転・建替えに関する請願について
 紹介議員 
山田保・菱沼定夫・大和田俊樹・菱沼一夫

【付託】 平成18年第1回定例会

【要旨】 石岡市消防団第16分団第2部 消防団詰め所は,築30年以上が経過し,老朽化が著しい。また,室内は6畳一間と狭く,駐車スペースもない。これらは数年来の問題であり,安全面を考慮して移転を含めた検討が必要である。
 移転に関しては,敷地確保の検討も進めており,協力を申し出てくださる方もいるため,実現可能と思われる。
 よって市に対しては,早急な対応と実現を切願する。

【委員長報告の要旨(総務委員会)】
 新たな詰所用地の確保状況,今後の消防団の統廃合を含めた再編成の考え,さらには周辺道路整備の進捗状況等について説明を受けた。その結果,地元住民をはじめ消防団関係者との協議・検討の推移,また,周辺道路整備の進捗状況等を見極めながら,更なる調査・検討が必要ではないかとの見解から,全会一致をもって「継続審査」が妥当との結論に達した。

【審査結果】 継続審査


 「米国産牛肉の輸入に抗議し,BSEの万全な対策を求める」陳情書

【付託】 平成18年第2回定例会

【要旨】 
以下の内容について,意見書を政府関係機関に提出するとともに,陳情内容の実現に強力な働きかけをお願いする。

1 米国産牛肉等に対するBSE対策について,以下のような問題点があることから,これらに対する改善措置が明確にならない段階での拙速な輸入再々開を行わないよう求める。
@ 米国では,と畜される牛でBSE検査を行っているのは極めて少ないこと。
A 生産・流通履歴をたどるトレーサビリティ制度が整っていないため,月齢の判定が正確に出来ず,誤差を生じさせること。
B 特定危険部位の除去では,日本はすべての牛の危険部位を除去し,焼却処分を行っているのに対し,米国では30か月齢以上の牛に限られていること。

2 国内のBSE対策について,次の点を求める。
@ 米国産・カナダ産の牛肉等の再評価を行うこと。その際には日本で実施されているBSE対策である,全頭検査,トレーサビリティ,全頭からの特定危険部位の除去,肉骨粉の禁止を基準に評価すること。
A 輸入時の検査体制を強化し,最大限の検査を行うこと。
B 消費者の選択権を確保し食の安全を実現するため,牛肉等を使用した外食,中食,加工品等すべてに原料原産地表示を義務化すること。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 
当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 地方交付税制度の財源保障機能を堅持し,充実させる陳情書

【付託】 平成18年第2回定例会

【要旨】 
地方交付税は地方の固有財源であり,国の借金の付けまわしとして,しかも地方の代表者もいれずに「改革」するというのは許されない。地方交付税制度は,憲法でも地方自治体に保障された「財産を管理し,事務を処理し,及び行政を執行する」ことを実現するためのものであり,その削減は住民のくらしや福祉のためのサービスを切り捨てるものである。
 地方の事務の中で国が法律で義務付けているものは,消防や保育所など住民のくらしに密接にかかわるものである。国が義務付けているならば,その財源の保障を削るべきではない。
 地方交付税は,地方自治体と住民サービスの命綱とも言うべきものである。以上のことから,次のことについて政府に意見書を提出願いたい。

@ 地方交付税制度は,財源保障機能と財政調整機能を併せ持つ制度として充実させること。
A 国の財政の歳出削減の一環として,地方共有の財源である地方交付税を一方的に削減することをやめること。
B 決定のプロセスに地方の代表者の参加を保障し,「法定率」の引き下げを含め地方交付税の充実を行うこと。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 
当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 市場化テスト法(公共サービス効率化法)に反対する陳情書

【付託】 平成18年第2回定例会

【要旨】 
政府が今国会に提出している「行政改革推進法」は,公務・公共サービスをいっそう縮小する中身になっている。また市場化テスト法(公共サービス効率化法)は,公務・公共サービスを大企業の儲けの対象にし,地方自治法の原則に反して自治体にも「市場化テスト」を押しつけ,職員には解雇と雇用不安を強いるものである。しかも市場化テストでは,「住民票の写し,戸籍の謄抄本,納税証明書の発行等の窓口業務」を民間企業等が行えるように特例を設けている。個人情報を扱う自治体窓口業務の「規制緩和・民間開放」は,個人情報の保護にも反する。以上のことから,下記の点で政府に意見を上げていただくよう陳情する。

@ 格差社会を拡大するこ構造改革を見直し,国と自治体の責任で,国民の安心・安全,くらしと権利を守る公務・公共サービスを充実すること。
A 公務・公共サービスを「もうけ」の対象に変え,国民に対する国と自治体の責任を後退させる「市場化テスト法(公共サービス効率化法)」の法制化をしないこと。
B 住民票の写し等の交付にかかる自治体窓口業務は,個人情報保護の立場から,民間企業等が参入する市場化テストの対象にしないこと。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 
当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 継続審査


 石岡市立東小学校校舎建替早期実現に関する請願書
 紹介議員 小吹武男・亀井比志子・徳増千尋・磯部延久・関町芳弘・藁科登

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
石岡市立東小学校の校舎は,築45年と市内小中学校の中で最も老朽化している。児童数も将来的に横ばい状態が続くと予想される中,教育においてもさまざまな悪影響が出ている。子どもたちを一刻も早く良い教育環境で学ばせることができるよう,東小学校の校舎建替の早期実現(平成19年度着工)を請願する。

【委員長報告の要旨(文教委員会)】
 
はじめに,東小学校校舎の状況を確認するため現地調査を実施した。調査の結果,教室内では雨漏りするなど校舎全体の老朽化は著しく,ロッカー・建具なども経年により傷んでいた。また教室の狭さ,トイレや水道の少なさなど,教育環境に不都合が生じている現状を確認した。
 その後の質疑では,委員から「19年度着工は可能か」との発言があり,教育委員会からは「早くても3年後の実施となる」との答弁があった。
 さらに委員からは,「確かに老朽化は進んでおり,5,546人の請願者の声は無視できないが,今後予定されている小・中学校校舎の耐震化優先度調査や,適正配置等検討委員会の議論を踏まえながら,さらに継続して審査すべき」との意見があり,委員長において「継続審査」とすることを図ったところ,すべての委員に異議はなかった。

【審査結果】 継続審査


 金利引き下げについての陳情書

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
茨城県の各自治体において,下記内容の金利引き下げについての決議をするよう要望する。
@ 刑罰金利である出資法第5条の上限金利年29.2パーセントを,少なくとも利息制限法第1条の制限金利年15パーセントないし20パーセントまで引き下げること。
A 貸金業規制法第43条の「みなし弁済」規定を廃止すること。
B 出資法における日賦貸金業者及び電話担保金融に対する特例金利を廃止すること。
C 脱法的な保証料徴求を禁止すること。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 
当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 採 択


 旧朝日小学校の跡地に関する陳情書

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
旧朝日小学校は平成16年度末に小桜小学校に統合され,廃校となった。その後は,保育所の運動会,陶芸教室,あるいはテレビの撮影等に利用されてきたが,これらは間欠的で,地域に対する影響もほとんどなく,旧校舎は廃屋化が進む一方である。また,平成9年に朝日小に併設する形で建てられた体育館についても,十分に有効活用されているとは言い難い。
 このような中,NPO法人茨城教育ネットワークから,旧朝日小跡地の貸与を受け,教育特区の指定を受けた通信制高校を作る計画が提示された。
 地元住民としては,少子化とともに過疎化が進む傾向にある現状を打破し,地域の活性化につながる「民間の活力を利用した,NPO法人茨城教育ネットワークによる旧朝日小の跡地利用」の実現を強く要望する。

【委員長報告の要旨(企画委員会)】
 
最初に執行部から,旧朝日小学校の利活用の考えと進捗状況について説明を求めた。
 説明によると,市は,旧朝日小を市自身で利活用することを考えており,7月30日に助役を委員長とする公共施設等活用調査検討委員会を立ち上げて検討しているとのことであった。
 今回申請があった「構造改革特別区による学校設立に向けてのお願い」は旧朝日小の利用を前提とした案件であるため,市としての利用方針が決定した段階で実現性はなくなる。よって,当委員会は全会一致で不採択と決した。
 ただし,当委員会は不登校の生徒を救済する通信制高校の設立するものを否定するものではなく,申請者が別に施設を求めて目的を達することを拒むものではない。また,今後の旧朝日小の利活用については,地元の活性化に資するよう地元の意見を反映させるべきである。

【審査結果】 不採択


 議員定数削減についての陳情書

【付託】
 平成18年第3回定例会

【要旨】 下記理由により,議員定数を30人から26人に削減するよう陳情する。
@ 平成の大合併により,新市民の要望は多種多様化している。将来に向けて,地方自治体の財政圧迫は必至。したがって歳出削減は避けて通れない。
A 県内自治体でも議員定数が削減され,出直し選挙が実施されている。これは地方議会の改革改革のうねりである。
B 来る第3回定例会において,人口14万余の土浦市は現定数30人を28人に,人口26万余の県都水戸市も現定数33人を28人に定数を減らす公算が高い。なお,人口15万5,000人のひたちなか市の定数も28人である。
C 上記の理由により,人口8万3,000人の当市は定数26人が妥当と考える。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】
 
当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 採 択


 八郷郵便局の無集配化に対し,石岡市議会として日本郵政公社関東支社に中止を求める要請書提出を求める陳情書

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
過日の報道により,私たちの重要な情報機関のひとつである八郷郵便局が10月から無集配局となり,八郷地域の郵便物集配は石岡郵便局に統合されることが明らかになった。
 集配業務が廃止されると,配達時間の遅延や再配達,不在配達物の受領等に不都合が起き,サービス低下は避けられない。また,平日の早朝,土・日曜,祝日の時間外窓口が廃止され,書留郵便などの特殊郵便物が発送できなくなるなど,住民は大きな不便を強いられることになる。
 さらに,これによって八郷郵便局は窓口業務だけを行うことになり,職員数も局長以下4人へと大幅に削減される。
 3万人以上の住民が暮らす八郷地区において,郵便局が果たしている役割は重要である。このことに鑑み,市議会として八郷郵便局の集配業務等廃止による機能低下を避けるよう,日本郵政公社関東支社に要請することを求める。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 
継続審査


 教育基本法「改正」法案の廃案を求める陳情

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
政府は4月28日に「教育基本法案」を国会に提出,民主党は「日本国教育基本法案」を国会に上程した。これらは特別委員会で審議が続けられたが,いずれも秋の臨時国会への継続が決定された。
 政府提案の「教育基本法案」では,教育基本法前文の「(憲法)の理想の実現は,根本において教育の力にまつべき」という言葉を削除し,「真理と平和を希求する」を「真理と正義を希求し」と変え,新しく「教育の目標」を定めてその中に「国を愛する態度」など20もの徳目を入れ込んだ。また,民主党案では前文に「日本を愛する心」を入れている。
 戦前は,政府が教育を完全に支配し,「お国のために自分の命を投げ出す」ことを教え込んでいた。この反省から,教育基本法は国(政府)が教育を支配することを厳しく禁じ,国民の手で教育を進めることを定めたのである。政府と民主党の法案は,この基本原則をなくし,再び教育が戦争のために悪用されることを可能にしている。
 教育は,未来の主権者を育て,国の将来を決める最も大切な事柄である。拙速な改正をしてはならず,政府提出の「教育基本法案」も民主党提出の「日本国教育基本法案」もともに廃案とするよう,衆参両院議長に意見書を提出するよう求める。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 
継続審査


 「地域の県立高校の存続と,30人以下学級実現でゆきとどいた教育を求める意見書提出」に関する陳情

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
県は,2003年2月に「県立高等学校再編整備の前期実施計画」を発表,2006年3月には「後期実施計画」を発表し,統廃合が実施に移されている。110校あった県立高校は,2010年には99校に削減されることになる。しかし,後期実施計画には「統合対象にしなかった学校であっても,学校の状況によっては,後期実施計画期間中に統合対象とすることがある」と書かれ,県の言う適正規模(1学年4〜8学級)からはずれた1学年3学級以下の小規模校は,今後も統廃合のおそれがある。
 一方,2002年4月からは茨城県も含めて小学校低学年を中心とした少人数学級が実現し,今年度は東京をのぞくすべての道府県に広がっている。また,埼玉の高校では県独自の施策として少人数学級の展開が行われたり,青森や福島では過疎地域の高校を守るために30人,35人学級が始まっている。
 いま教育行政に求められているのは,一人ひとりの子どもたちが大切にされ,ゆきとどいた教育が保障される学校教育を実現するために何ができるかを住民とともに考え,実現していくことである。茨城県が進めようとしている高校統廃合は,全国的に進められている少人数学級実現の取り組みに逆行していることは明らかである。
 このような中,「県立高校は統廃合計画を見直し,一方的な統廃合はやめ,1学級の定員を30人以下とすること」,「受験競争や遠距離通学を緩和するために,高校間格差を是正すること」が緊急の課題となっている。ついては,議会においてこれら課題について話し合い,県知事と県教育委員会委員長に意見書を提出願いたい。

【委員長報告の要旨(議会運営委員会)】 
 当市議会の慣例により,議会運営委員会付託分の委員長報告は省略

【審査結果】 
継続審査


 NPO法人茨城教育ネットワークと株式会社ベル・エポックの高校設立に関する陳情書

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】 
中学卒業者の97パーセント以上の生徒が高校に進学する中で,毎年,高校中途退学者の比率は全入学者の2.5パーセント前後にのぼっており,きわめて深刻な社会問題となっている。中途退学者の中には軽度の発達障害(LD児等)もかなり含まれているといい,これら生徒は近年増加傾向にあって,高等学校段階での支援の充実が大きな課題となっているようである。
 高校中退の原因としては,学校不適応,学業不振があげられ,これらをきっかけに不登校,素行不良などに至り,高校中退,高校編入を余儀なくされている者も多い。高校中退の青少年の場合,その後の生活や就職はとても厳しいものとなるが,これらの若者を埋もれさせてしまうことは社会にとって大きな損失である。しかし,このような生徒でも,教育方法の工夫や心理的なサポートによって社会で無限の可能性を発揮できることが分かっており,このような生徒に対応できる学校教育の充実は,多くの保護者が求めるところでもある。
 このような中,地元のNPO法人が不登校や学習障害児(LD児)などを対象とした高等学校の設立に向けて活動していることを新聞報道で知った。同時に,この計画に市が難色を示していることも知り,私たちは心を痛めている。地元の教育振興にとって何よりも必要な学校であり,その実現は父母の願いでもある。よって,私たちの子どもの未来のためにも,この通信制高校の設立が実現するよう陳情する。

【委員長報告の要旨(企画委員会)】 
 最初に執行部から,旧朝日小学校の利活用の考えと進捗状況について説明を求めた。
 説明によると,市は,旧朝日小を市自身で利活用することを考えており,7月30日に助役を委員長とする公共施設等活用調査検討委員会を立ち上げて検討しているとのことであった。
 今回申請があった「構造改革特別区による学校設立に向けてのお願い」は旧朝日小の利用を前提とした案件であるため,市としての利用方針が決定した段階で実現性はなくなる。よって,当委員会は全会一致で不採択と決した。
 ただし,当委員会は不登校の生徒を救済する通信制高校の設立するものを否定するものではなく,申請者が別に施設を求めて目的を達することを拒むものではない。また,今後の旧朝日小の利活用については,地元の活性化に資するよう地元の意見を反映させるべきである。

【審査結果】 継続審査


  都市計画道路「貝地・高浜線」の建設に反対する陳情書

【付託】 平成18年第3回定例会

【要旨】
 過日,都市計画道路「貝地・高浜線」の中津川,田中区間の沿線住民に対し,道路の拡幅及び新設の説明会が行われた。
 この都市計画道路は,平成18年12月2日石岡市から県への上申「都市計画原案(変更地域)」により,県により都市計画案が作成され関係機関との協議を経て,石岡市への意見照会の後,平成9年2月12日建設大臣の認可・平成9年3月3日茨城県知事により都市計画道路の変更が決定・告示された。
 その理由は,「本案は,広域交通体系を構成し,地域の円滑な交通流動を確保するとともに,都市の健全な発展を図るため,都市計画道路を追加・変更するものである。」とあり,この度提案された貝地・高浜線は,6号石岡バイパスと一体的に考える必要がある。バイパス本線(工事区間石岡地先・田島下)が「中津川JC」に到達しないのに事業化するのは性急過ぎ都市計画の趣旨に背くことになる。
 バイパス本線は文化財の調査が,平成16年10月に田島遺跡について開始され調査終了は20年3月となっている。今後の調査区域は南光院跡・三面寺・田崎・中津川・槇掘・東田中の各遺跡の調査が平成17年4月から予定されているが調査は何故か開始されていない。最初の田島遺跡は調査に3年を要している,文化財調査関係者は全地域の調査が終わるのには早くて十数年は要するのではないかと観ている。
 バイパス事業が進展しないのは,中津川住民の路線変更の会のためと故意に伝えられている。事実は市が文化財の調査を略し都市計画の変更を急いだためであることは知らされていない。周知の遺跡周辺を道路等に利用する場合には,文化財保護法により調査が義務付けされている。法の運用を適正に行えばこのような事態は避けられた。
 今回の事業を進めるに当たり,バイパス同様文化財の調査がある,路線上には物見塚古墳・関戸遺跡・上野遺跡が存在する。このことについては一切触れられていない。調査には,5・6年は要し費用は数千万円は見込まれる。調査についても,県教委への諮問事項となるのではないか,さすれば特例債の適用期限平成26年度までに工事は完結しないこととなる。
 市によれば政府の公共事業の削減方針により,県の公共事業費も圧縮され,それを補うために県事業(県道)を市(市道)の特例債による事業として行なうとの説明があった。
 このことは,総務省通知,地方財政法及び同法施行に関する命令の実施について,抜粋「国家財政との均衡乃至は国の施策との適合を忘れて独善的な支出を行い・・・国家財政の負担を重からしめるが如きことがあつてはならないこと」とあり,県事業を市が肩代りし,その事業費の財源を地方債により調達し,元利償還金を地方交付税の交付に転嫁させるのは通知違反のおそれがある,同線事業の市道認定にあたっては慎重に対応する必要があると考える。
 国の地方交付税特別会計の借入金は50兆余円を超える状況にある,今回の市町村合併により,新しく誕生した市町は知る術もないが,減少した数は1,300余と言われている。そこでの特例債の総額は20―30兆余円になり,特例債からの地方交付税の交付が保障されれば通常の交付税が減額される懼れがある。現に篠山市においては,特例債分は担保されたが,普通交付税が4分の3削減され財政の見直しを迫られる状況にある。
 特例債による事業については,合併協で採択されたものであっても,投資効果等を検証し,法との整合を図り,市財政への影響を直視し,市民の負担とならないよう配慮し,慎重な審議により判断すべき事項であると考える。
 市道の認定は,道路法第8条により市議会の議決事項となっている。貴議会における審議にあたっては,中津川・高浜地区住民の反対意思を忖度して頂き度陳情するので宜しくお取り計らい願いたい。

【委員長報告の要旨】 
 定例会最終日(9月14日)に都市建設委員会に付託となったため,実質的審査はなく,委員長報告もなし。

【審査結果】 継続審査


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