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議会中継
    


 特集「石岡市基本構想」

 地方自治法第2条第4項は,「市町村は,その事務を処理するに当たつては,議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め,これに即して行なうようにしなければならない」と定めています。
 これに基づき,平成19年第1回定例会には議案として「石岡市基本構想を定めることについて」が提出され,議会はこれを可決しました。
 市民の皆さまも,平成19年度から平成28年度にかけての石岡市の指針となる「基本構想」について,是非お考えになってみてください。

 基本構想  〜 風と時が輝く“和”のまち いしおか 〜

第1章 基本理念及び将来像

(1)まちづくりの基本理念

 石岡市の特性や魅力などを踏まえながら,将来をみすえた新しい石岡市を築いていくために,まちづくりにおける全ての分野の基調となる「まちづくりの基本理念」を,次のように定めます。

人と人とがふれあう協働によるまちづくり
 まちづくりの主人公である市民一人ひとりが考え行動するとともに,市民が事業者・行政と適切に役割分担をしながら,協働によるまちづくりを進めていきます。
 さらに,ひとがまちを育て,まちがひとを育むという“ひとづくり”の視点を大切にします。

暮らしと自然・歴史が調和した活力あるまちづくり
 筑波山や霞ヶ浦をはじめとする豊かな自然と,常陸国分寺跡などに代表される貴重な資源を「歴史の里」である本市の財産として大切にするとともに,暮らしとの調和を図りながら積極的に活用し,多くの人が行き交う活力のあるまちづくりを進めます。

暮らしと自然・歴史が調和した活力あるまちづくり
 子どもから高齢者まで,市民一人ひとりが将来にわたり安心して,やすらぎと生きがいを感じながら生活できる,潤いと温かみのあるまちづくりを進めていきます。

(2)将来像

 まちづくりの基本理念を踏まえ,本市が目指すべき将来像を次のように定めます。

 風と時が輝く“和”のまち いしおか 

 筑波山や霞ヶ浦をはじめとする豊かな自然資源や,先人達が大切に守り育んできた歴史資源は,本市にとって次代に引き継ぐべき貴重な地域財産です。
 本市が目指す将来像『風と時が輝く“和”のまち いしおか』は,これらの自然・歴史を守りつつ,その中にある日本の原風景に息づくやすらぎを大切にしながら,人の“和”(コミュニティ)と,市民と行政の“和”(協働)によるまちづくりの姿を示しています。

【将来像を構成するキーワードの持つ意味】
・筑波山や霞ヶ浦などの豊かな自然資源
・百里飛行場の開港などによる新しい人の流れ
・先人達が大切に守り育んできた歴史資源
・周辺の交通基盤整備や取り巻く社会環境の変化に対応した将来性
輝く
・石岡市の魅力向上(自然や歴史といった魅力ある地域資源の活用による交流の活性化)
・活力と賑わいのあるまち
・自然・歴史に囲まれた日本の原風景
・市民の和(新・石岡市としての一体性の確立,地域コミュニティの充実)
・市民と行政の和(協働によるまちづくり)



(3)目標人口

 本市の将来推計人口は,本構想の目標年次である平成28年の前年にあたる平成27年で76,786人と,平成17年の国勢調査比で約5,000人の減少が予想されています。したがって,現在の人口水準を維持していくことは,実質的には約5,000人の人口増加を目指すことになります。しかし,都市の活力の維持・向上を図りながら,市民が求める石岡市の将来像を実現するためには,人口の維持は本市にとって大きな課題・目標となります。
 そこで,平成28年時点での本市の目標人口は,平成17年度国勢調査と同程度の82,000人に設定します。



第2章 土地利用構想

(1)土地利用の方針

 将来像『風と時が輝く“和”のまち いしおか』を実現するため,本市の土地利用は,自然的土地利用と都市的土地利用のバランスに配慮しつつ,総合的かつ計画的な土地利用を進めます。

@都市核・市街地
 石岡駅を中心に,幹線道路沿道の交通利便性の高い地区や,南台地区周辺に至る石岡市街地,及び柿岡,高浜の各市街地を,都市核・市街地と位置づけ,それぞれの市街地の特性を活かしながら,都市的機能の集約を進め,人々の賑わいと交流の拠点として整備を進めるとともに,市民の生活利便性・快適性を高めます。
〔石岡都市核〕
 石岡駅周辺は,駅の東西において都市基盤の整備や都市機能の誘導に努めるとともに,石岡駅駅舎や公共交通網の充実などにより,百里飛行場と連携した交流の玄関口としての機能強化を図ります。
 駅西側の歴史ある市街地は,建物の更新整備と都市基盤の整備及び都市機能の充実により,歴史を活かした魅力ある中心市街地を再生します。
 駅東側は,都市基盤の体系的な整備と市役所などの既存集積に加え,新たな業務機能を誘導します。
〔柿岡市街地〕
 柿岡市街地は,八郷地区の行政・商業・業務などの中心であり,その拠点機能を高めることにより,活力と賑わいのある市街地の形成を進めます。
〔高浜市街地〕
 高浜市街地は,道路等都市基盤の整備を進め通過交通の市街地流入を減少させるとともに,自然環境に配慮しながら良好な都市空間の整備を図ります。

A産業交流ゾーン
 柏原工業団地に加え,東大橋地区,東田中前原地区,さらにフルーツライン沿線を産業交流ゾーンと位置づけ,主要地方道石岡筑西線や国道355号といった既存交通基盤や,北関東自動車道笠間インターチェンジへのアクセス優位性を活かした工業・流通系の育成を図ります。

B文化・芸術共生ゾーン
 フルーツライン沿線の南部・北部を文化・芸術共生ゾーンと位置づけ,旧朝日小学校やギター文化館などの既存ストックを活用しながら,文化・芸術の拠点としての機能を高め,さらには市外からの移住者の住居地としての機能も併せて,人が住み文化・芸術が共生するまちづくりを進めます。

C田園居住ゾーン
 羽鳥駅近郊において新たな宅地整備が行われた地域は,今後の人口定着・増加を図る上での貴重な居住エリアです。身近な田園環境との調和に努めるとともに,周辺の都市・交通基盤との連携を図りながら,市民がゆとりとやすらぎに包まれて生活することができる都市環境を整備します。

D農村集落居住ゾーン
 農村集落については,優良農地の保全及び各種基盤整備を進めるとともに,大都市近郊という立地優位性を活かしながら,付加価値の高い農業生産拠点としての魅力を高めていきます。また,周辺の自然・集落環境と調和したまちなみ・農村景観を形成していきます。

E人と緑のふれあいゾーン
 筑波山麓や,龍神山,菖蒲沢,石川の自然環境保全地域,八郷地区の富士山は,豊かな緑・植物と野生昆虫等といった本市における貴重な自然資源の自生地・生息地です。これらを次代に継承するためその保全を図るとともに,観光産業との連携などにより市民や来街者など多くの人が緑とふれあえる場として活用する場合には,自然を損なうことのないように配慮します。

F人と水のふれあいゾーン
 霞ヶ浦や恋瀬川などは,後世に引き継ぐべき貴重な財産として,水質浄化や水辺環境の保全を図るとともに,市民や来街者など多くの人が水と親しめる場として,その活用に努めます。

(2)都市軸の形成

@都市軸

 市内の連携強化を図るとともに広域的な交流を促進するため,以下を都市軸と位置づけ,その機能強化を進めます。
〔環状軸〕
 国道355号や主要地方道石岡筑西線,現在整備が進められている国道6号千代田石岡バイパスによって形成される環状線については,中心市街地への通過交通の流入を抑制するとともに,適切な沿道利用を進め,多様な交流の生まれる軸としての機能強化を進めます。
〔東 南北軸〕
 石岡市街地を中心として,常磐自動車道や国道6号,JR常磐線等で構成される南北軸については,沿道利用の活性化を図るとともに,水戸方面,または土浦・東京方面との交流軸としての機能強化を進めます。
〔西 南北軸〕
 フルーツラインによって形成される南北軸については,(仮称)朝日トンネルの整備促進による筑波学園都市または東京方面との交流や,北関東自動車道笠間ICへのアクセス強化など,広域的な交流軸としての機能強化を進めます。
〔北 東西軸〕
 羽鳥駅からフルーツラインを結ぶ東西軸については,羽鳥駅とのアクセスを強化することで本市北部の交通利便性を高めるとともに,既存の土地利用に配慮した沿道利用を進め,生活基幹軸としての機能強化を進めます。
〔南 東西軸〕
 主要地方道石岡筑西線及び国道355号で形成される東西軸については,石岡市街地と柿岡市街地の連携強化を進めるとともに,(仮称)上曽トンネルの整備促進による県西地域との交流促進や百里飛行場へのアクセス機能の強化など,広域的な交流軸としての機能強化を進めます。

A都市補助軸
 フルーツラインから北 東西軸,フルーツラインから石岡市街地を結ぶ幹線を,主要地方道石岡筑西線による東西軸を補完する都市補助軸として位置づけます。
 また,高浜市街地からかすみがうら市方面へのアクセス道路を,国道6号による南北軸を補完する都市補助軸として位置づけます。

B自然・歴史交流軸
 市内に点在する自然資源や歴史資源,観光資源などのネットワークとして,自然・歴史交流軸を位置づけます。
 幹線道路への歩道整備や歴史的な景観の整備により,常陸風土記の丘や石岡駅西側の歴史的な市街地を中心とした歴史のネットワークづくりを進めるとともに,恋瀬川サイクリングロードの親水空間としての利活用や,茨城県フラワーパークや筑波山,観光果樹園等のネットワークにより,自然と歴史にあふれた観光交流を促進します。

C産業交流軸
 石岡市街地の外周に点在する産業交流エリアを結ぶネットワークとして,産業交流軸を位置づけます。
 常磐自動車道ICの整備など,広域的な交通基盤の充実により流通・生産機能の強化を図るとともに,主要地方道石岡筑西線を中心に適切な沿道利用を促進し,商業・サービス産業の活性化を進めます。

D文化・芸術交流軸
 フルーツライン沿道の文化・芸術共生ゾーンと都市核を結ぶとともに,つくば市や笠間市とのネットワーク性を確保した文化・芸術交流軸を位置づけます。
 緑豊かな自然環境を守りながら,都市的な快適さと田園の持つ潤いが融合するつくば市や,歴史や芸術文化にあふれる笠間市と連携するとともに,ギター文化館や整備が予定される複合文化施設等の文化系施設のネットワークにより,芸術・文化による多様な交流を促進します。






第3章 施策の大綱

 基本理念に基づき将来像の実現を図るため,次の8つの基本目標(政策)を掲げ,諸施策の体系的,総合的な推進を図ります。



(1)明日を拓くまちへ(都市基盤の整備)
 本市は,豊かな自然や条件の良い交通立地,魅力的な地域資源に恵まれるなど,これからの発展の可能性を十分に有しています。さらに,つくばエクスプレスとの連携や百里飛行場の開港により,新たな地域づくりの展開が期待できます。
 こうした本市の持つ潜在力を大きく開花させ,産業の振興や市民生活の向上を図っていくためには,幹線・生活道路や下水道,市街地の整備など,公共資本の充実が欠かせません。
 そこで,地域の自然・歴史と調和した計画的な土地利用に配慮しながら,交通基盤をはじめとする都市基盤の整備を計画的に進め,「明日を拓くまち」を目指します。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆計画的な土地利用
 自然との共生を基本とし,文化・歴史など地域ごとの特性を活かしたゾーニングを行うとともに,社会経済情勢に適合した合理的な土地利用を計画的に進めます。
 また,地域の意向を踏まえた均衡ある土地利用と地域資源の有効活用を図るため,市民との協働による都市計画マスタープランの策定を進め,魅力ある生活空間を創造します。

◆道路の整備
 地域の基軸路線として,地域高規格道路である国道6号千代田石岡バイパスや国道355号玉里石岡バイパスの早期完成を目指すとともに,広域的な交流を進め,産業,観光,福祉,教育などへの波及効果を生み出すため,広域幹線道路の整備を促進します。
 また,主要市道については,交通量の増大への対応と利便性・安全性の一層の向上を念頭に,市内の交通ネットワーク性の向上を目指し整備を進めます。
 さらには,常磐自動車道の新たなインターチェンジの建設や,(仮称)上曽トンネル,(仮称)朝日トンネルの整備を促進します。
 市民の日常生活に身近な生活道路については,幹線道路や生活拠点等との連携に配慮し,安全で快適な生活空間の確保のため,地域の事情に合わせた「人を主役」とした道路の整備・改良を積極的に推進します。

◆公共交通機関の充実
 高齢社会の到来を踏まえ,移動制約者や交通不便地域の方々などが容易に移動できるよう,各地域の実情に合わせた公共交通を確保するとともに,新しい公共交通の確立を目指します。
 また,深刻化する環境問題に配慮し,交通面における環境負荷を軽減するため,バスや鉄道など公共交通機関の充実を進めます。

◆駅・市街地等の整備
 本市の玄関となる石岡駅は,利用者の利便性や安全性に配慮したバリアフリー(※)の駅舎として整備します。併せて,交通の要衝として,自動車や路線バス,その他の公共交通との連携を図り,駅を拠点とした中心市街地の活性化を促進します。
 また,高浜駅周辺は,自然環境に配慮しながら,駅の利便性や駅へのアクセス性の向上を目指し,整備を進めます。
 さらに,柿岡地区の既存市街地については,適正な土地利用の誘導と都市基盤の整備を図り,商業・業務,行政機能などの充実した市街地の形成を目指します。

(※バリアフリー=身体障害者や高齢者が生活を営むうえで支障がないように,商品を作ったり産物を設計したりすること。また,そのように作られたもの。)

◆上下水道の整備
 水は市民生活や産業活動にとって欠かせません。このため,水源の確保には万全を期すとともに,水道施設の充実を図り,安全で安定した水道水の供給に努めます。
 さらに,人と自然が共存する美しいまちを創り,公共用水域の水質を保全するためには,生活排水の安定した処理が重要です。このため,公共下水道・農業集落排水・合併処理浄化槽といった生活排水処理施設の整備・維持管理を「生活排水ベストプラン」に基づいて実施しています。今後は,社会情勢の変化やコスト縮減の観点からプランの見直しを行い,より一層効率的かつ適正な施設の整備・維持管理に努め,清潔で住みよい環境づくりを行います。

◆公園・緑地の整備
 本市の豊かな水と緑を保全するとともに,市民や来訪者が,こうした自然に身近にふれあいやすらげる公園・緑地の整備を進めます。
 また,市街地においても市民が安心して憩えるための都市公園を計画的に整備します。

◆住宅の整備
 まちの賑わいは,定住人口と大きな関わりを持っています。そのため,森林や農業地域などとの整合性を保ちながら,本市の自然環境を活かしたゆとりある住宅地形成の指導や公共住宅の整備を行い,人口の維持に努めます。

◆河川・湖沼の整備
 本市は,恋瀬川・園部川の河川が流れ,その水は霞ヶ浦へと注ぎ,市内全域がその恵みを受けています。このかけがえのない財産を守るため,河川改修や水質保全対策を強力に進める一方,水辺環境を活かした親水公園やサイクリングロードの整備を行うなど,自然資源の活用を進めます。

◆地域情報化の推進
 情報通信技術(IT)の進展は,社会・経済活動に大きな変化をもたらしています。
 インターネット等を通じた行政情報・生活情報の提供や地場産業の支援等を図るよう,マルチメディア(※)時代等に即応した地域情報化計画を策定して,地域情報通信網の整備を促進します。
 また,個人の人格尊重の理念のもとに,個人情報の保護やセキュリティ対策に配慮したシステム配備及びデータ管理を推進します。

(※マルチメディア=複数の種類の情報をひとまとめにして扱うメディア(情報の記録,伝達,保管などに用いられる物や装置)のこと。)

(2)産業の輝くまちへ(産業の振興)
 本市は,豊かな自然と大都市近郊という立地条件に恵まれており,農業は重要な産業となっています。また,本市における産業別総生産額から見れば,その大半は商業・サービス業と製造業とで占められており,商工業の振興も重要な課題となります。
 地方分権が進む中,地域の自立は大きな課題の一つです。本市の自立を支え,持続的に発展させていくためには,地域の産業と経済の均衡ある成長が求められます。
 そこで,バランスの取れた産業構造を活かしながら,時代の変化に的確に対応した産業振興を図り,「産業の輝くまち」を目指します。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆農林業の振興
 農道や用排水路,圃場整備などの農業基盤の整備を進め,併せて優良農地の保全と確保に努めつつ,認定農業者の育成や新規就農者への支援強化など,担い手の育成を図るとともに,経営の安定と効率化及び生産意欲を高める取り組みを進めます。
 さらに,地域ブランドの創出や安全で安心な農畜産物の安定供給と情報のネットワーク化による消費の拡大を進めます。
 また,本市は多くの山林を有することから,森林の育成と保全体制の充実に努め,市民や来訪者の憩える場としての有効活用を促進します。
 一方,食育や地産地消,体験農業,観光農業,グリーンツーリズム(※)といった農業または農産品を活用したまちづくりに積極的に取り組み,魅力ある農林業の展開を目指します。

(※グリーンツーリズム=緑豊かな農村地域において,その自然・文化・人々との交流を楽しむ,滞在型の余暇活動のこと。)

◆商業・サービス業の振興
 消費者ニーズに対応した魅力ある商環境を築くため,商工会議所,商工会,TMO(※)などとの連携のもと,金利負担の軽減や融資制度の活用を図ることなどによって,商業の経営改善を促すとともに,小売店や商店街活動の充実に向けた支援やコンパクトなまちづくりを推進し,地域経済や中小企業の活力を強化します。
 さらに,中心市街地については,中心市街地活性化プランに基づき,駅周辺整備やバリアフリー化を進め,本市の玄関口としてふさわしい賑わいのある空間づくりを行い,まちの活性化を促進します。
 また,コミュニティビジネス(※)をはじめ,多様化する市民ニーズに対応した新たなビジネスの創出を促進し,利便性の高いまちづくりを進めます。

(※TMO(Town Management Organization)=市町村のマスタープランに従って,中心市街地の商業地全体を一つのショッピングモールと見立て,総合的かつ独自の優れた計画によって推進される事業を実施し,中心市街地の運営・管理(タウン・マネージメント)を行う機関のこと。)

(※コミュニティビジネス=コミュニティビジネスとは,市民が主体となって,地域が抱える課題をビジネスの手法により解決し,またコミュニティの再生を通じて,その活動の利益を地域に還元するという事業のことの総称。)

◆工業の振興
 醸造業などの地域の地場産業に対して,人材育成や新製品開発,消費拡大のための支援を行い,地域ブランドの確立を目指します。
 また,就業機会の創出と産業経済の拡大を図るため,優位な立地条件にある工業系用地への企業誘致を継続的に進めるとともに,新たな優良企業の進出に備え,物流拠点などの整備を積極的に推進します。
 さらに,地域の中で成長してきた企業の体質強化のため,融資制度や相談体制を充実させるほか,企業の環境保全への取り組みなどへの支援も行います。

◆観光産業の振興
 常陸風土記の丘,茨城県フラワーパーク,やさと温泉ゆりの郷などの観光施設と,自然環境を活かしたキャンプ場や国民宿舎「つくばね」等を結ぶ周遊ルートを開き,新たな地域資源の有効活用を図るとともに,道の駅などの休憩・情報発信施設の整備等,地域の魅力を高め誘客につながる取り組みを進めます。
 また,体験型観光へのニーズが高まる中,地域の文化や豊かな自然,農業資源を活かしたグリーンツーリズムなどの普及に努め,交流人口の拡大を目指します。
 さらに,国指定特別史跡の常陸国分僧寺跡・常陸国分尼寺跡,県内最大である国指定史跡舟塚山古墳,舞台懸け造りで有名な県指定有形文化財の峰寺山西光院本堂など多くの歴史遺産や,国内有数のスカイスポーツのメッカとされる地域特性を観光資源として活用するとともに,筑波山や霞ヶ浦など知名度の高い自然環境をより有効に活かし,これらが融合した魅力ある観光地づくりに努めます。

(3)安全で安心して暮らせるまち(安全な地域づくり)
 本市は温暖で自然災害の少ない平穏な地域ですが,交通事故や犯罪など突発的な出来事は減少していません。近年は様々な悪質・凶悪な事件が全国的に多発しており,日常における安全への備えがますます求められています。
 また,台風や集中豪雨による水害・土砂災害等の自然災害も多数発生し,さらに近い将来,関東圏においても大規模な地震の発生が予想されるなど,万一の災害に対する備えの重要性が高まっています。
 そこで,市民と行政,そして関係機関が連携した地域ぐるみでの活動を進めながら,防犯・防災・消防・救急等における体制・システムの充実や高度化への対応など,総合的な取り組みを進め,「安全で安心して暮らせるまち」を目指します。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆防犯対策の充実
 全国的に犯罪件数は増加しており,その内容は低年齢化,凶悪化の傾向にあります。そこで,市民の防犯意識を高めるための啓発活動を進めるとともに,関係機関や市民と連携し,子ども110番や防犯パトロール,相談窓口を充実させることなどにより,犯罪を未然に防ぐ体制の強化を図ります。
 また,街路灯,防犯灯など防犯設備の設置を進めます。

◆交通安全の推進
 円滑な車両の通行と歩行者・車の安全確保を目指して,道路の拡幅や歩道の設置,交差点の改良を行い,人と車が共生できる安全で安心な道路環境を整えていきます。
 また,交通安全に対する市民意識の啓発や交通安全施設の整備など,幅広い事故防止活動に努め,市民が安全に移動できる交通環境を創出します。

◆消防・救急体制の充実
 市民が安全な生活を送るため,予防査察の徹底を図るなど総合的な消防力の強化を図ります。特に,本署・分署の適正配置を行い,地域格差のない迅速に対応できる体制を整えます。
 また,都市化の進展に伴い火災は複雑かつ大規模化の傾向にあり,これまで以上に初期消火の重要性が高まっています。そこで,消防団活動の強化・充実や,ポンプ車などの消防施設の充実を進め,これらの備えを強化します。
 消防水利については,地域事情に則した計画に基づいて適正に配置します。
 救急業務においては,高規格救急車の配備の拡充と救急救命士の養成を進めるとともに,関係医療機関との連携を強化し,救命率の向上を図ります。

◆防災体制の充実
 火災予防運動や防災訓練などを通して,災害に対する市民の意識啓発に努めます。加えて,正確かつ迅速な情報伝達が可能な防災情報システムづくりにより,市民との防災情報の共有化を図りつつ,自主防災組織の育成を促進し,市民参画のもとで地域が一体となった防災対策を進めます。
 また,避難所を確保するとともに,公共施設の耐震性調査や急傾斜地域の危険個所の調査を行い,必要に応じた対策を段階的に進めていきます。加えて,大規模災害時におけるライフライン確保のため,関係機関との連携強化を図る一方,飲料水確保のための耐震性貯水槽を整備します。
 さらに,武力攻撃事態等への対応として国民保護法に基づいた国民保護計画を策定し,市民の避難,救助,災害への対処等に関して適切な措置がとれるような体制づくりを推進します。

◆消費生活の安全確保
 社会環境の変化による消費者問題の複雑化・多様化に対応し,消費者の正しい知識と判断による主体的な行動を促していくための対策について充実を図ります。
 また,インターネット取引に係るトラブルをはじめ,多様化する消費者トラブルを解決するため,消費生活センターの充実を図り,消費者への情報提供や消費者教育・意識啓発に努めます。

(4)笑顔と元気のあるまちへ(保健・医療・福祉の充実)
 最長寿国の我が国において,近年は元気で活動的に暮らす「健康寿命」が注目され,生活習慣病の予防等に大きな関心が持たれています。そのため,市民の健康づくりを支援し,誰もが生きがいを持って暮らせるよう,保健・医療・福祉の総合的なシステムづくりが大きな課題となっています。
 また,少子化による人口減少時代が到来する中で,子育て支援など専門性ときめ細かな対応により,子どもを産み育てやすい環境の整備が求められています。
 そこで,一人ひとりの自覚と実践はもとより,地域が一体となった総合的な取り組みを進め,「笑顔と元気のあるまち」を目指します。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆健康づくり
 疾病を予防し,健康を維持していくためには,病気に対する知識と身体の定期検診が不可欠です。特に,生活習慣病などの早期発見・早期治療は「健康寿命」の伸長に欠かせないことから,検診の受診率の向上を図るとともに,老人保健事業をより充実させます。
 また,市民一人ひとりの身体と心の健康づくりのため,積極的な情報提供を進めていくことに加え,保健師などの健康づくりを支える専門家を確保し,併せて健康づくりの自主グループを育成します。

◆地域医療の充実
 市民の地域医療へのニーズに応えるため,地域医療機関における診療情報の共有化や診療科目の拡充,在宅医療にかかる環境整備など,地域医療体制及び救急医療体制の充実を図ります。
 また,地域内高度医療への対応については,周辺地域の高度医療機関との連携強化や,既存の医療機関をより効果的に市民ニーズに結びつけ,いつでも,どこでも,安心して医療サービスが受けられるための医療体制づくりを進めます。

◆地域福祉の充実
 地域の住民同士や医療・福祉に携わる者が相互に支え合って,高齢者や障害者などを見守り介護する地域ケアシステム(※)の充実を図ります。
 また,専門職員やボランティアなどマンパワーの確保に努め,行政と民間事業者,NPOなどの連携を強化し,きめ細かな福祉サービスを実現させます。
 さらに,地域福祉の拠点づくりと合わせ,すべての人が使いやすい施設や機具を設置・奨励するなど,ユニバーサルデザイン(※)のまちづくりを進めます。

(※地域ケアシステム=在宅の介護や生活支援を必要とする方々に対して,一人ひとりに最も適するように保健・医療・福祉サービスを組み合わせて提供する仕組みのこと。)

(※ユニバーサルデザイン=「すべての人のためのデザイン」を意味し,年齢や障害の有無などにかかわらず,最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすること。)

◆高齢者福祉の充実
 高齢者が,住み慣れた地域でいつまでも元気で暮らせるように,ホームヘルプサービス(※)などの提供を始めとして,地域の実態やニーズに応じたサービスを提供し,在宅福祉サービスを充実させます。
 また,できるだけ介護状態にならないように,地域包括支援センターが中心となり,介護予防事業の強化や地域のすべての高齢者を対象に地域支援事業を行います。
 一方,高齢者の社会参加活動を促すため,シルバー人材センターや老人クラブなどの支援に力を注ぐとともに,各種学級や講座を拡充するなど学習機会の充実を図ります。

(※ホームヘルプサービス=在宅での日常生活の支援を行うサービスのこと。)

◆児童福祉の充実
 少子化による地域社会の変化に対応するため,地域・企業と行政が共通認識を持ち,お互いが補完し合うシステムをつくります。
 それをもとに,育児休業制度や保育事業・学童保育の充実を図るとともに,関係機関のネットワークを設置し,児童の相談支援に関する体制の整備・充実に努めるなど,子育てしやすい環境づくりを進め,次代を担う子どもたちが健やかに成長するための支援を行っていきます。
 また,次世代育成支援地域行動計画に基づき,児童福祉の充実を図ります。

◆障害者福祉の充実
 「障害者自立支援法」制度のもとで,身体・知的・精神の障害者の方に,共通の福祉サービスを幅広く提供します。
 また,ノーマライゼーション(※)の理念の下に,地域活動への社会参加を促進するとともに,働く意欲と能力のある障害者の方が企業等で働けるよう支援を行っていきます。
 さらに,総合的な福祉サービスを充実させるため,「障害者基本計画(障害者プラン)」及び「障害福祉計画」に基づき,地域の特徴を活かしたサービス体制をつくり,障害者が利用しやすいまちづくりを目指します。

(※ノーマライゼーション=障害者や高齢者など社会的に不利を受けやすい人々が,社会の中で他の人々と同じように生活し,活動することが社会の本来あるべき姿であるという考え方。)

◆母子・父子福祉の充実
 母子・父子家庭が抱える問題に対し,実情に応じたきめ細かな対応が図れるよう,相談指導体制の充実に努めます。
 さらに,自立促進のため,児童扶養手当などの各種支援制度の周知と利用促進を図ります。また,就業機会の拡充や就労相談などによる支援体制の整備を目指します。

◆低所得者福祉の充実
 生活保護世帯の経済的な自立と生活意欲の向上を促すため,民生委員や各種相談委員との連携を密にして,情報の提供や生活相談・指導の強化を目指します。
 また,各々の世帯が抱える問題に適切に対応するため,生活保護法の運用や諸制度の効果的な活用を図ります。

◆社会保障制度の運営
 保健・医療・福祉の連携のもと医療費の軽減を図るため,疾病予防,健康づくり運動を実施するなど,国民健康保険事業の充実に努めます。また,国民健康保険税の納付意識を向上させることによって収納率を高め,財政基盤の強化を目指します。
 国民年金の適用対象者に対しては,広報紙などで積極的に加入を促し,国民年金制度の円滑な運営に努めます。
 さらに,社会問題化してきた介護を社会全体で支えていこうという介護保険制度の趣旨を市民に周知するため,広報・啓発活動を積極的に展開するとともに,介護保険事業計画の着実な推進を図ります。また,適切かつ良質な介護保険サービスを円滑に提供するため,日頃から各サービス提供事業者との連絡・調整を一層密にするとともに,利用者への情報提供に努めます。

(5)人を育むまちへ(教育・文化の充実)
 本市は,数多くの歴史・文化遺産を有しています。こうした地域の史跡や文化財,文化芸術活動を伝承・育成し,地域への愛着を深めていくことは魅力あるまちづくりを進める上でも大切なことです。
 また,地域が人を育て,人が伝統を築いていく中,次代を担う子どもたちの教育には,情報化や国際化,環境問題などこれからの社会情勢に対応したプログラムを組み込んでいくことが重要です。
 さらに,家庭・学校・地域の連携による教育環境づくりや,市民の学習意欲に応える生涯学習の推進が求められています。
 そこで,地域の歴史・文化を守り育みつつ,地域が連携して新しい時代を担うに相応しい人材を育成できる,「人を育むまち」を目指します。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆学校施設の整備充実
 学校施設は,児童生徒が学び集う場所であるとともに,地域住民の緊急避難所としての役割を担っています。そこで,その安全性を確保するため,老朽化した施設から必要に応じた改修・大規模改造・改築等を年次計画に沿って進めます。
 また,運動施設の充実を図るほか,学校給食については,調理施設を整備するとともに,地場産品を使った安全で安心な給食の提供に努めます。さらに,国際化や情報化に対応した教育の推進や学校のネットワーク化を進めます。

◆特色ある教育の推進
 豊かな感性を育むため,多様な経歴を持つ社会人を講師とした校内外学習を行うなど,各学校の独自性を尊重し,児童生徒の生きる力を養います。
 さらに,IT化に対応できる情報教育を充実させるとともに,国際感覚を養うためAET(※)による英語教育などを行います。
 また,障害のある児童・生徒などの学習活動の支援や不登校児童生徒への適切な対応のために,学校・家庭・関係機関が連携した,地域ぐるみで支援していく教育体制を整えます。

◆地域に開かれた学校づくり
 地域の諸活動に学校施設を利用するとともに,就学前児童や高齢者とふれあえる拠点とするなど,学校の地域開放を広げます。
 また,子どもたちの交通安全や防犯などについて保護者・地域住民と一体となって取り組むほか,学校制度を有効に活用して,地域ぐるみでの学校づくりを進めます。

(※AET(Assistant English Teacher)=英語指導助手のことで,日本人の英語教師とチームで授業を行う外国人教師を指す。)

◆生涯学習・生涯スポーツの推進
 市民が,いつでも・どこでも身近に学習できるよう,生涯学習の拠点として公民館活動を充実させ,地域住民の自主的な活動を支援します。
 また,利用者が多く見込まれる図書館等については,各地域の施設を充実させるとともに,どこからでも蔵書の検索や図書予約ができるネットワークシステムを確立します。
 さらに,各地域で体育施設の充実に努める一方,利用予約などのネットワーク化を図り,身近にスポーツに親しめる環境を整えるとともに,各地域で行われているスポーツ行事をさらに充実させ,地域コミュニティの活性化につなげます。

◆文化・芸術の振興
 それぞれの地域の貴重な文化,伝統芸能,お祭り,芸術の保護・活用に努めるとともに,これらの連携を図り,新しい石岡市としての伝統文化の醸成と芸術文化活動の活性化を図ります。
 また,文化熱が高まる中,市民の自主的な組織づくりや文化活動を積極的に支援するとともに,人材の育成にも努めます。

◆歴史・文化財の保護・活用
 国指定特別史跡の常陸国分僧寺跡や常陸国分尼寺跡,国指定史跡で茨城県内最大の舟塚山古墳,国指定有形文化財の善光寺楼門,県指定有形文化財の峰寺山西光院本堂などの歴史・文化財の保全保護に努め,「歴史の里」としてのアイデンティティ(※)を高めます。
 さらに,これら史跡の保護保存と周辺整備を行うとともに,歴史探訪ルートを設定し,説明案内板の設置や歴史案内ボランティアなどによって,地域の内外の多くの人が学び,楽しめるような交流拠点にします。
 また,文化財マスタープランを策定し,豊富な埋蔵文化財の発掘調査を計画的に行い,出土した文化財や歴史民俗資料の整理・保管・展示を充実させます。

(※アイデンティティ=自己同一性。自分が独自で,不変で,連続している感覚をもち,肯定的な自己評価を持つこと。転じて,地域アイデンティティとは,それをとりまく文化・社会・経済といったさまざまな要素の重なり合いや結びつきによる地域の個性・特徴のこと。)

◆国際交流の推進
 外国人向けの案内標示やパンフレット等を充実させるとともに,市民主体による国際交流を進めることなどにより相互理解を深め,国際協調の意識の啓発を図ります。

◆青少年の健全育成
 次代を担う青少年が,社会における自らの役割と責任を自覚し,豊かな個性と能力を培い,心身ともに健やかにたくましく成長するため,課外活動の充実や有害図書販売の制限等の環境浄化を推進します。
 また,地域ぐるみで青少年の健全育成を目指すために,各青少年育成団体との連携,協調を図りながら事業の展開を進めます。

(6)自然と調和するまちへ(環境共生・循環型社会の構築)
 地球温暖化などの環境問題への対策が世界共通の課題となっており,ごみの減量・廃棄物の再利用・リサイクルや自然エネルギー(※)の導入などが世界的に広まりつつあります。
 本市は,日本第二の湖・霞ヶ浦と関東の名山・筑波山など豊かな自然に恵まれており,こうした自然資源は,地域の貴重な財産です。
  そこで,これらの自然を育みつつ,次代への財産として引き継ぎ,持続可能な地域資源として生活や産業の中で大切に活用していくことができる,「自然と調和するまち」を目指します。

(※自然エネルギー=太陽光や熱,風力,潮力,地熱など自然現象から得られるエネルギーのこと。)

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆自然環境の保全・共生
 本市の山や河川・湖などを,次代に引き継ぐ地域の財産として守り育むため,関係機関と連携により不法投棄対策に積極的に取り組むなど,水質・土壌・大気などの汚染防止と環境保全に努めます。
 また,これらの自然環境はその保全に最大限に配慮しつつ,子どもたちの教育や市民の生涯学習・スポーツの場として活用していきます。

◆住環境・都市景観等の整備
 美しい自然や落ち着きのある歴史風土にふさわしい街並み景観の形成等進めるとともに,市民と行政との協働の理念のもと,まちづくり条例等の制定を目指します。
 また,地域ごとの産業や暮らし方に適した住環境・都市景観づくりを推進していきます。

◆廃棄物対策・循環型社会の構築
 廃棄物対策の取り組みのひとつで,「3R」といわれるごみの減量・粗大ごみなどの再利用・資源ごみのリサイクル意識を市民の中に広く浸透させて,地域ぐるみ・事業所ぐるみの実践活動を促します。    
 また,産業面においても減農薬農業の促進や畜産農家と耕種農家を連携させることによって,堆肥や厩肥の有効利用を図るなど,自然環境に配慮した環境保全型農業・地域循環型農業の展開を促進します。
 さらに,環境マネジメントシステム(※)の運用により,行政が率先して継続的な地域の環境改善に取り組んでいきます。

(※環境マネジメントシステム=企業や団体等が環境方針や目標等を設定し,またそれら達成に向けた取組を実施するための,組織の計画・体制・プロセス等のこと。)    

◆省エネルギー・新エネルギーの推進
 地域の環境に負荷をかけ,地球温暖化の主因とされる化学石油燃料(石油・天然ガス等)の利用削減を促進するとともに,太陽光・熱やバイオマス(※)など,自然エネルギーの導入を促進します。
 そのため,行政や教育機関などが,こうした取り組みを率先して実行するほか,事業所や家庭への導入を支援していきます。

(※バイオマス=再生可能な,生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの。)

(7)協働で歩むまちへ(市民と行政との協働)
 地方分権が実践段階を迎え,地域の自立がますます求められてくる時代においては,市民が行政に主体的にかかわり,計画や政策を練り上げていく段階から積極的に参画していくことが大切になります。
 そこで,広報の強化などによる情報の共有と地域コミュニティ(※)の充実,男女共同参画社会の実現に向けての取り組み,ボランティア・NPO(※)への支援など多面的な取り組みを進め,市民や行政をはじめ多様な主体がともに支えあう,「協働で歩むまち」を目指します。

(※地域コミュニティ=地域の結びつきが強く,地域性を持った集団のこと。地域住民みんなが自主的に参加し,その総意と協力により,住みよい地域社会を構築することを目的として構成された集まりで,住みよいまちづくりを進めるための重要な基盤となるもの。)

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆市民と行政との協働
 地方分権時代に入り,地方自治体の自己決定と自己責任が求められるなか,限られた財源で,効果的な施策や行政サービスを行うため,市民がそれらの計画・実施・検証へ参画できるシステムづくりを目指します。
 公募による各種審議会や委員会への市民参画を図るとともに,計画策定や施策の実施にも市民が参画し,一方で,市民,なかでも様々なノウハウを持った定年退職を迎える団塊の世代などがボランティア等により公共サービスの一端を担うなど,サービスの生産と提供との両面から協働を進めます。
 それらを実効性のあるものとするため,まちづくり条例等の制定を推進するとともに,市民と行政の情報の共有を一層進めていきます。

◆コミュニティの充実
 コミュニティは,市民一人ひとりの生活基盤であるとともに,その活動の一つひとつがまちづくりにつながっています。また,市民が力を合わせて新しい課題に取り組み,知恵を出し,汗を流し合うことで,地域の環境が少しずつ改善され,まちへの愛着が膨らんでいきます。
 そこで,自治会等のコミュニティを,さまざまな地域課題を解決する活動の基礎単位と位置づけたうえで,行政が行うべきもの,市民が担うべきもの,さらには市民と行政が協働すべきものといった適切な役割分担を進め,地域活動の活性化を促進し,市民意識がいきづく豊かな地域コミュニティを形成します。

(※NPO(Non−Profit Organization)=民間非営利組織。社会的な使命の達成を目的に,市民が連携し,自発的かつ非営利で行う社会的,公益的活動を縦続的に行っている民間の組織,団体のこと。)

◆男女共同参画社会の実現
 男性と女性が互いに人権を尊重し,喜びや責任を分かち合いながら,その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現のため,条例の適切な運用によりその指針となる計画を策定し,市民と行政が一体となって進む体制づくりに努めます。
 また,職員の男女共同参画意識を高める一方,各種審議会等に女性の登用を進め,女性の視点・意見を反映させるまちづくりを行います。
 各種講演会や女性セミナー等を実施し,市民への意識啓発を図るとともに,各種団体の支援と連携を強化します。さらに,最近増加しているDV(※)問題などの相談窓口を充実させ,関係機関と連携のもと問題解決に努めます。

(※DV(Domestic Violence)=ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)。親しいとされる間がら(夫婦,恋人など)で,一方が他方を,身体的,性的,経済的,精神的な暴力や差別により,継続的に支配すること。)

◆ボランティア・NPOへの支援
 ボランティア・NPOと行政がより密接な連携を保ち,市民生活に直接関係の深い分野を中心に,協働して施策の推進を図っていきます。
 また,各種情報の提供や里親制度(※)の推進など,ボランティア・NPOが活動しやすい環境整備を進めるとともに,ボランティア・NPOに対する理解を深めるための普及啓発活動を積極的に展開します。

(※里親制度=道路や公園等を「子ども」と見立て,市民や地元企業がこれら施設の「里親」として定期的・継続的に清掃などボランティアでお世話をしていただき,自治体は安全のため保険加入などの必要な支援を行う取り組み。)

(8)効率的な行財政運営を目指して(行財政改革の推進)
 地方行財政改革の進む中,本市の財政はこれまで以上に厳しいものとなることが予想されます。限られた予算で最大限の効果をあげる行財政運営こそ,本市に求められる最大のテーマです。
 時代の変化に即応した効率的で機能的な行政経営を目指し,計画的な事務事業の推進,行政評価システムの確立,民間活力の活用などによるまちづくりを進めます。
 また,合併の効果を最大限発揮できる行政体制の構築や,情報通信技術を活用した行政運営システムの整備にも積極的に取り組みます。

〔施策推進の基本的な考え方〕

◆情報公開と対話の推進
 市政情報をインターネットにより迅速に提供するとともに,情報コーナーの設置や広報内容の充実を図り,市民との情報の共有化に努めます。
 また,行政の透明性の確保と行政としての説明責任を果たすため,情報公開と個人情報の保護との関係に十分配慮しつつ,開かれた市政を目指します。
 一方,施策の形成過程において,ワークショップ(※)などの手法やパブリックコメント制度(※)及び人材登録制度を活用するなどして,市政運営への市民参画を進めます。
 さらに,「市政の出前講座」及び「市政懇談会」の開催などによって広聴活動を充実させることに加え,行政計画において担当課を明記し事業・業務の窓口を明確にするほか,インターネットなど新たな通信媒体を活用した市民との対話による市政に力を注ぎます。

(※ワークショップ=参加者が,討論したり現場を見たりするなどの協働作業を通じて,前向きな意欲を引き出し,お互いの考えや立場の違いを学びあいながら,提案などをまとめる手法のこと。)

(※パブリックコメント制度=行政が政策,制度等を決定する際に,公衆(国民,都道府県民,市町村民など)の意見を聞いて,それを考慮しながら最終決定を行う仕組みのこと。)

◆持続可能な財政運営の確立
 景気の低迷や地方交付税の削減などにより,地方財政は極めて厳しい局面に立たされており,自主財源の確保などによる財政基盤の確立が緊急の課題となっています。
 こうした財政状況を踏まえ,適確な将来予測に立って中期・長期の財政計画を策定します。これを基に,真に必要な施策が何かを慎重に見極めるなど,事務事業の峻別を図ることによって,将来にわたって自立できる財政運営を目指していきます。
 また,財政の硬直化を防ぐため,事業等の外部委託や民間委譲などを進め,経常経費の削減に努めます。

◆効率的・効果的な行政経営の推進
 少ない経費でより高い水準の行政サービスを提供し,より効率的かつ効果的な行政運営を図るため,指定管理者制度(※)などによる民間活力の導入を進め,費用対効果を基本とする経営的な感覚を採り入れた行政運営に努めます。
 また,市民ニーズの多様化・高度化に対応するため,組織機構のスクラップ・アンド・ビルド(※)を進め,弾力的で横断的な体制を整えるとともに,意思決定の迅速化を目指します。さらに,職員の定員適正化計画に基づき,簡素で効率的な執行体制の整備を図ります。
 なお,施策の実施に当たっては,常に計画・実施・評価・改善といったマネジメントサイクル(※)を機能させるとともに,数値や質的な達成目標の設定や,市民参画による行政評価システムの導入にも取り組み,市民への説明責任の明確化を図っていきます。

(※指定管理者制度=多様化する住民ニーズに,より効果的,効率的に対応するため,公の施設の管理に民間の能力を活用しながら,住民サービスの向上を図るとともに,経費の節減等を図ることを目的とする制度のこと。)

(※スクラップ・アンド・ビルド=時代の要請に対して応えられなくなった制度やシステムなどを改正あるいは廃止し,新しい時代の要請に応えられるように再構築すること。事業新設(ビルド)の場合には,その費用に相当する既存事業の見直し等(スクラップ)により,全体としての行政の肥大化を防ぐ。)

(※マネジメントサイクル=事業などの実施結果を評価し,そこで認識した課題・問題点を解決するための改革改善内容を,次の事業計画に反映する仕組みのこと。)

◆人材育成の強化
 「自己決定・自己責任」が求められる地方分権型社会は,職員の政策形成能力や管理能力,専門的知識を向上させることで市民サービスに大きな効果を生み出します。
 この人事管理と人材育成のため,職員に対する職場内研修や職場外研修の充実・強化を図るほか,階層別研修・専門研修など研修体系を確立します。
 併せて,業務に対する意欲・能力の高い人材の採用・登用を促進するため,能力・業績を重視した人事評価システムの制度化を行うとともに,職員の持つ潜在的な能力を開発し,それらが十分発揮できるよう努めます。

◆庁舎サービス機能の充実
 電子自治体化を進め,迅速な事務処理の遂行と情報の提供により,利便性の高い市民サービスに努めます。
 企画・管理部門を集中させることで小さく強固な組織とし,市民生活に直結する部門を充実させて,窓口サービスの維持向上を図っていきます。
 さらに,地域の声を反映させるため,地域や自治会などとの連携を強化することによって,地域の特性を尊重したサービスに努め,地域と行政の一体化を進めます。

◆地域連携の推進
 広がりをみせる市民の生活行動圏に的確に対応し,より効果的かつ効率的な行政運営を展開するため,広域市町村圏や一部事務組合など周辺市町村との広域行政への取り組みの見直し・強化により,地域連携の推進を図ります。
 また,ゴミ処理施設や火葬場等の広域的な都市関連施設については,関係市町との連携を図りながら機能充実を進めます。

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